知られざるママの実態や本音をご紹介するコーナー「ママのホント。」

「悪さをすると鬼が来る」といって子どもを怖がらせて叱っているママさん、いませんか。育児に便利なアプリがある一方、“鬼から電話がかかってくるアプリ”などを使って子供を怖がらせるしつけを実践しているという声もちらほら聞こえてきます。児童虐待が大きくメディアでも取り上げられるようになった現代社会。“しつけ”と“そのための嘘(タテマエ)”に悩むママさんの叫び、皆さんには聞こえていますか?

「“鬼”から電話が来るから言うこと聞いて!」で夜泣きする娘

ヤンチャ盛りな、もうすぐ3歳になる娘さんを持つ30代の女性。朝9時から夜5時までパート勤めをし、その間は認可外保育園に娘さんを預けています。担任の先生から「最近、我が強くなってきて周りの子と揉めることが増えてきた」と言われてしまい、自分の“しつけ”が間違っているのではないかと悩んでいるそうです。ご主人に相談しても、「大丈夫なんじゃない?」とテキトーな返事しかもらえず、そのママさんが手を伸ばしたのが“鬼からの電話アプリ”でした。

「ママの言うこと聞かないと、鬼から電話が来るんだからね」

座って食事をしなさいと言っても、立って遊びながら食べる娘。おもちゃを片付けなさいと言っても、おもちゃを投げたり踏みつけたりして遊ぶ娘。寝る時間だと言ってお布団に入っても、寝ないと言って暴れる娘。ママさんはもう、限界でした。アプリを操作するとまもなく、電話が鳴りました。娘さんの恐怖の時間の始まりです。

「ほら、鬼から電話が来ちゃったよ。」

怖くておとなしくなり、電話に出ることさえできない我が子を見て“アプリを使って良かった”と思ったママさん。でも、その効果はすぐに現れました。鬼から電話が来た夜に、久々に娘さんは夜泣きをしたのです。

「それから、何度か鬼からの電話アプリを使いました。でも、それを使った夜に激しく夜泣きをするようになったんです。オムツが外れて、トイレで上手にできるようになっていたのに、お漏らしをすることも増えました。」

嘘をつく“しつけ”が正解なのか、どうなのか…

どんな教育を受けてきても必ず言われるのが、“嘘をついてはいけない”ということ。“しつけ”のためだからと鬼から電話が来ると嘘をついて我が子を叱り、その後から様々な変化が見られたことで“嘘をついて子供を怖がらせた自分”をママさんは責めるようになりました。

「“鬼からの電話アプリ”に頼らなければ、娘は鬼の悪夢を見て泣くことも、怖がってトイレに行けなくなることもなかったのではないか…と考えてしまうんです」

こうすべきだからママの言う通りにしよう、と思って行動したのではなく、“鬼への恐怖”でママの言うことを聞いた娘さん。その代償はあまりに大きく、トラウマにならないことを祈るばかり。

鬼からの電話アプリを有効利用しているママさんだっていることでしょう。育児に多少の嘘(タテマエ)は必要かもしれません。むしろ、

「そんなのアプリでしょ」

なんて子供にたしなめられたというママさんもいるかもしれませんね。嘘だとわかっていながらも怖くなり、なんとなく言うことを聞くというお子さんもいるかもしれませんし、子供からどんな反応が得られるかは使ってみなければわかりませんよね。なにが正解か…と悩んだところで、“万人に共通する答え”を導きだすことは不可能でしょう。

子育てに悩むのは、愛情を持っている証拠

自分自身が幼少期に受けた厳しい“しつけ”のことを、大人になった今でも覚えているという方が多くいらっしゃることと思います。楽しい思い出よりも、つらかったことや悲しかったことをたくさん覚えているのはなぜでしょうか。我が子の頭の引き出しには出来るだけ、楽しい思い出を詰め込んで育ってほしい…親の切なるその願いを、“鬼”は叶えてくれません。

「嘘をついて怖がらせるしつけって、正しいの?」

怖がらせでもしないと、子供は言うことを簡単に聞いてくれはしません。

「“鬼から電話が来る”と怖がらせる育児は、虐待だと思われないだろうか」

昔なら許されたしつけも、今では“虐待だ”と簡単に言われてしまいます。

もがきながら、悩みながら…それでも毎日ママさんは子供と向き合います。愛を込めて、責任を持って、我が子を“真っ当な大人”に育てていくために。

現役保育士さんの40代の女性はこう語ります。

「育児を焦ることも、急ぎすぎることも必要ありません。だって、誰もがみんな“ママ初心者”なんですから。悩んで失敗して悔やんで成長していく…そうやって“子供に親にしてもらう”んですよ」

嘘をついた“しつけ”は正しいのかどうか、その判断は一人ひとり違った答えになるでしょう。

ほんの一時のしつけのため、“鬼”のチカラを借りるママさん達。一人悩み自分を悔いて泣く夜を、筆者も経験しています。ママさん達が自問自答し悩み抜き、一生懸命に我が子を思って行う“しつけ”は、立派な愛情のかたまりなのではないでしょうか。母のその愛は、お子さんにしっかり伝わると信じて良いと思います。

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Spotlight編集部 コンテンツハートKIE このユーザーの他の記事を見る

代表を務めるのは元船舶料理士、フリーライターとして活動し6年目になるKIE。仕事、育児、家庭、家事…”なにも諦めない生き方”の実現を目指し、やる気に溢れたママさん達とライター集団を結成。心にそっと寄り添う、日常に彩りを添える記事の執筆を目指し活動しています。

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