大企業で働く若者から「ベンチャーに転職しようと思っているんですが…」と相談を受けました。大企業・ベンチャー・自営業すべてを経験しているので、自分の経験を書いてみようと思います。

1. 大企業は「職種」を選べないのがキツイ

ご想像の通りぼくはアンチ大企業派なのですが、事実ベースでいえば、大企業って「職種」を選ぶことがクソ困難ですよね。

大企業時代のとある上司は、「国内営業→海外営業→CS→法務→広報」と、信じられないくらい多様な職種を経験していました。今はまた違う職種で働いているのでしょう。

で、もちろんこうしたキャリアの変化は彼の意思ではなく、人事が一方的に決めた采配だと思われます。なんだそれ。

大企業がキツイのは、第一にここだと思うわけです。

「マーケティングがやりたくてこの会社に入ったのに、なぜか経理に送り込まれてキツイ」なんて話は、割と一般的です。

「職種別採用」で入ったとしても、そのあとのキャリアは結局選択できなかったりしますしねぇ。

その会社のなかにずっといるのなら、多様な職種を経験する意味はあるでしょう。

が、転職・独立が前提の場合、ジェネラリストは得てして「使いづらい」ものです。「営業も法務も広報もできます!」みたいな人が、一流なわけがないと思うんですよね~。専門的スキルが乏しいはずで。

これからの時代は、自分でひとつの職能を決めて、それを極めていくスペシャリストタイプが生きやすいのです。そう思ったので、ぼくは大企業を辞めてベンチャーに転職しました。

今は「ブロガー」という職業のもと、マーケティングスキルをビシバシと磨いております。この武器があれば、どこでも戦っていけますからね!

2. 大企業は「勤務地」を選べないのがキツイ

思い出すだけで胸が苦しくなるんですが、ぼくがお世話になった上司は、東京郊外に家を買った瞬間に、地方に飛ばされました…。

ひどい話ですよ、本当に。せっかくマイホームで子育てできると思ったのに、遠方に飛ばされて単身赴任。もはや人権侵害。奴隷労働。まだこういう悪習、一般的なんですかね?信じがたい!!

上記はたぶん極端な例ですが、大企業で働いていると、突然別の拠点に飛ばされることは、そう珍しくはありません。「来月から大阪で働いてね」とか、意味がわからない…。

会社の都合でいきなりオフィスが変わるとか、ほんとやってられないですよね。ましてや家を買ってしまった直後とか。家族の事情だってあるわけで、本当にひどい話だと思います。

住む場所を選ぶ権利なんて、最低限の人権だと思っていたけれど、大企業では違うようです。

3. 大企業は「上司」を選べないのがキツイ

あとは、大企業って上司を選べないじゃないですか。これ超キツイですよ。

ベンチャー企業なら、少なくとも「社長」は自分で選ぶことができます。

ぼくもかつて勤めたベンチャーでは、社長に惚れて就職したところがあります。結局その会社は1年で辞めてしまいましたが、彼と一緒に働けたのはよかったなぁ、と今でも感じています。

一方で「上司を尊敬できない」というのは、大企業あるあるです。これキツイですよねぇ。上司どころか、社長も距離が遠すぎて尊敬できないものですし。

リーダーを選べない環境はリスクですよ。

先導する人が無能だと、自分も成長できないし、愚痴っぽい人間になっていきますから。

大企業で働いている人は、このリスクに無頓着である気がします。だからみんな、新橋で上司の愚痴をだらだら吐き出しているんでしょうねぇ。無駄すぎ。

4. 大企業は「働く仲間」を選べないのがキツイ

大企業の場合、同僚も選べません。これもまたキツイ。

漫画「ワンピース」で言ったら、よくわからない人と一緒に大海原に出るようなものです。しかも船長は自分で選んだわけでもない。ぜったいに航海失敗しますよね。

船長も同乗者も、しっかり自分の力で選びましょう。そこがスタートなんですよ、ほんとうは。

ぼくは大企業をやめてから、如実に「仲間を選ぶ」ようになりました。

これは基本中の基本です。合わない人とは仕事になりませんから。そんなことは当たり前ですよね。尊敬できない人と一緒に仕事をすると、自分のパフォーマンスも落ちます。

といっても、大企業のサラリーマンには伝わらない話なのでしょう。彼らにそんな自由はありませんからね…。

5. 大企業は「仕事を断れない」のがキツイ

まだまだあるよ。

大企業で働いていると、仕事を断る自由がなくなります。そういう前提自体がないじゃないですか。

大企業においては、上から降ってくる仕事をこなすことは「絶対」なんです。それがどんなに非生産的であろうと、あなたはこなさなくてはならない。

小さな組織なら、「そもそもその仕事を自分たちがやる必要があるのか?」という疑問を抱く余地があります。ぼくは自営業なので、日常的に仕事断ってますよ。そりゃそうですよ、やるべきじゃない仕事って多いですから。

「仕事を断る自由」のあるなしは、働く上で超大切なのです。成果を出したければ、仕事は選り好みしないといけないのです。

…まぁ、大企業勤めの人にはわからないと思いますが。

6. 大企業は「成果をあげても給料に反映されない」のがキツイ

いうまでもなく、大企業で勤めている以上、あなたの年収には限界があります。

ぼくが在籍していた会社では、20代のうちは、ひっくり返っても年収400万が上限でした。

どれだけ優秀であろうとも、年収600万円に達することは、20代ではありえないのです。なんちゅう仕組みだ。

大企業は、個人が出した成果が、悪い意味で薄まって組織に広がってしまうのでしょう。あなたが頑張って1億円稼いだとしても、社員数5万人の会社なら、ひとり頭+2,000円程度の儲けにしかなりません。10億円でも2万円。

そりゃ、あなたの給料は上がりませんよ。

大企業を辞めてからは、自分の出した成果が、そのまま報酬に直結するようになりました。

当然のことだと思いますが、この環境は気持ちいいんですよ。今は年商3,000万円くらいで、のんびり田舎で暮らしております!

7. 大企業は「コミュニケーションコスト」が高すぎる

大企業時代、アホか!ということがたくさんありました。

大した話でもないのになぜか大人数で定例会議が開かれる、とかあるあるですよね。20人集まって、話すのは2~3人。1時間の会議で、半数はボーッとしているか、寝ている。マジで経験しました、これ。

工場と本社の心理的距離感にも驚かされました。お互い、同じ会社なのに「違う人間」として捉えているんですよね。そういう会社の仕組みだったのでしょう。

なんかもう、面倒ですよね、そういうの。

「稟議」という蕁麻疹ワードも忘れてはいけません。

なんですか、稟議って。時間の無駄のこと?

そう、大企業は人が多すぎるあまり、コミュニケーションコストも高騰しているんです。どうでもいいことに時間を割くのが嫌で、ぼくは会社を辞めました。

自分の時間は有限なのですよ。

8. 大企業は「自分の努力でどうこうできない」のがキツイ

ぼくが在籍していた会社は、入社した2009年度、なんと2,000億円の赤字を出していました。2,000億円ですよ。黒字じゃなくて赤字です。信じられない金額です。

この金額を見て、若かりしぼくは「あぁ、すげー、これもう自分の力でどうこうできるレベルじゃないよな」と確信しました。これが大企業か!と。

ベンチャー、自営業のいいところは、「自分が頑張れば割となんとかなる」ことです。努力の問題でなんとかなることが多い、というのは幸せな環境です。

そうじゃないと、無気力になっちゃいますからね。

ぼくは大企業時代、最後の方マジで無気力でした。まぁ、そりゃそうですね。

9. 大企業は誰も責任を取らない

最後に。一番怖いなと思ったのは、たとえばそういう赤字が出ている状況でも、「責任を取る」という意識が、全体的に希薄なんです。

かくいうぼくも、新卒だったこともありますが、「2,000億円」の赤字は完全に他人事でした。誰かなんとかしてくれるだろう、と。ぼくの上司もそうでしたし、程度の差こそあれ、経営層もそうだったのではないかと思います。

それは結局、「自分の力ではどうこうできない」という諦めが、根底にあるのでしょう。自分の力でどうこうできないわけですから、当然自分には責任はありません。

そういうロジックが会社全体に広がってしまうのは、恐ろしいことです。

ぼくは今自営業ですから、経営に失敗したら、それはもう完璧に自分の責任です。誰のせいにすることもできません。

働く上では、この前提が健全だと思い至るようになりました。

ぼくはベンチャー、自営業をおすすめします

というわけで、ぼくは大企業よりもベンチャー、または自営業をおすすめします。

「この会社の技術に惚れた」など、何らかのこだわりがあるなら大企業もいいと思いますが、「なんとなく安定しているから大企業に入る」とかはリスキーです。

かつてのぼくがそうだったので、よくわかります。さっさと大企業を辞めてよかったと、心底思います。

今はいい時代で、ベンチャー企業の雇用も充実しています。

ベンチャーに強いヘッドハンティングサイト「Switch.」あたりに登録しておけば、スカウトがくるかもしれません。

自由な働き方ができる会社を集めた「パラフト」も必見です。

独立・転職したいエンジニアの方には「ギークスジョブ」なんてサービスもあります。

ぼくが大企業に勤めていた頃は、こういうサイトもありませんでした。今は、アクションを取るのは簡単な時代なのです。

時代の流動性は高まっているので、淀んだ大河から出て、流れの速い清流に移動するのもいいんじゃないでしょうかね。

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