200万人に一人という確率で発症する非常に稀な難病に「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」があります。遺伝子の一部の突然変異により起こる病気で日本では60名~80名ほどの患者がいると推測されており、世界でもたった800人しか存在しないと言われています。

進行性骨化性線維異形成症(FOP)は、骨系統疾患と呼ばれる全身の骨や軟骨の病気の1つです。子供の頃から全身の筋肉やその周囲の膜、腱、靭帯などが徐々に硬くなって骨に変わり、このため手足の関節の動く範囲が狭くなったり、背中が変形したりする病気です。生まれつき足の親指が短く曲がっていることが多いという特徴があります。

徐々に異所性骨化が進行していきます。足の関節が硬くなることにより、歩きにくくなり、杖や車いすが必要になることがあります。またうでの関節が硬くなることにより、食事や洗顔など手を使った身の回りの動作がやりにくくなったりします。呼吸の障害や、口を開きにくいことによる栄養の障害が寿命に関わるとされていますが、栄養の管理などの医療技術の進歩もあり、この病気でありながら50~70歳代で生存している患者さんも確認されています。

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明確な治療法がない難病として日本でも指定されていますが、転倒したりして怪我をしたりしないように注意しながらの生活で、健常者とほぼ同じ寿命まで生きる可能性もあるそうです。

米ジョージア州在住、アシュリー・カーピエルさん33歳

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2歳半の時に、背中に瘤のようなものができたというアシュリーさん。養父母に連れられて病院へ行くと「がん」と診断。ところがそれは誤診でした。「腫瘍を取り除けば問題ない。転移を防ぐためにこれがベストだ」と医師に告げられ、右腕を肩の付け根から切断されたのです。

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2歳半までは元気に育っていたアシュリーさんですが、この誤診の5ヶ月後に誤診だったことを医師から告げられ、娘の腕を切断された養父母は悲しみのどん底へ。ところが更に悲劇が彼らを襲ったのです。200万人に一人しか存在しないという進行性骨化性線維異形成症(FOP)と宣告され、衝撃を受けた養父母のキャロルさんとフレッドさん。

それでも娘を愛し献身的にサポートして来た養父母

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アシュリーさんの病気は、1日1日骨が石化していくというもの。人によっては口を開くことが困難なために虫歯になりやすいというケースもあるそう。アシュリーさんも歩行困難な日々を送っていますが、この難病が、自分の人生を充実させられない理由にはならないと前向きの精神で毎日生きています。

アシュリーさんの子供時代は、やはり今と違いアシュリーさんの身体的特徴から苛める子供もいたそう。周囲の目が気になり、辛い思いをした時期もあったそうですが今は随分時代も変わり、社会の理解も得られるようになってきたというアシュリーさん。

日々自分の身体を蝕んでいく難病により、いつ全く体が動かせなくなる日が来るかはわかりません。それまでにやっておきたいこと、やってみたいことをアシュリーさんは次々とチャレンジしています。

25歳の時には右足の神経が完全に麻痺してしまったアシュリーさんは、現在段差のある靴を履くことで体のバランスを調節。杖をついてゆっくり歩くことができるので転ばないように気を付けながら生活をしています。

車にも乗るし、サーフィンにだってトライしました。いろんな場所へ行って人生を楽しむことをモットーとしているアシュリーさんからは、常に前向きなオーラが漂っています。

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サーフィンにも毎年チャレンジ。友人にサポートしてもらいながらスケートボードにもトライしたとか。

ダライラマとも出会えたことは最高の思い出

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アシュリーさんは、自分が難病を患いながらも社会で同じように苦しんでいる人たちのサポートにも努めています。トークショーをした時に、縁あってダライラマと出会えたことは一生の思い出だそう。「いつ、何もできなくなるかわからないから手遅れになるまでにやりたいことを全部しておきたい」というアシュリーさん。同じ病気を患う人たちとも定期的に会っています。

「1日を大切にポジティブに生きています」

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明日、どうなるかわからないからこそ前向きに生きているとアシュリーさんは語ります。最近はだんだん体が硬くなっていくのが自分でもわかるそう。限界に近付く自分の100%を出しきって、車椅子でチャリティーマラソンに参加したこともあるというアシュリーさん。1日でも、1秒でも無駄にしない彼女の生き方は私たち全ての人が見習うべきではないでしょうか。

これからも愛する家族に支えられて…

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養父母のキャロルさん、フレッドさん、そして妹に支えられて毎日充実した生活を送っているアシュリーさんからはキラキラしたオーラが見えるよう。命の重さをリスペクトして毎日を感謝しながら生きることは何より大切。そしてそれができるのはアシュリーさんを常に支えている愛する家族や友人たちの存在があるからでしょう。

アシュリーさんは美しい「人間彫刻」だった

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人間彫刻というと「動かない像」というネガティブなイメージで呼ばれることがありますが、アシュリーさんは自らを「私、どんどん人間彫刻になっているんです」と言っているものの、生き生きとした姿を見ているととても美しいことがわかります。

笑顔もとっても素敵。これからもいろんなことにチャレンジして世界中を旅してもっと美しく輝いてほしいですね。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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