10年後には宇宙へ移住する人も出てくる!?

みんなが普段疑問に思っていることを編集部が調査・解決するコーナー「素朴なギモン」

2025年までに人類初の火星移住を計画しているオランダの民間営利団体「マーズワン財団」。いちど火星に飛び立ったら地球に帰る計画はないという厳しい条件ながらも、移住候補者の中には日本人の名前もあるということで一時期話題になりました。

もしも計画が成功すれば、そう遠くない未来にSFの世界が現実となって宇宙へ永久移住する人も増えていくかもしれません。

しかし…そうなると“あるギモン”が湧いてきませんか?

宇宙で出産すると子どもの「国籍」はどうなる?

「宇宙で生まれたら宇宙人になる!?」なんて夢のある話ですが、実際のところはどうなんでしょうか。

国籍には「血統主義」と「出生地主義」がある

そもそも、国籍を決める方式には「血統主義」「出生地主義」の2種類があり、どちらを採用しているかは国によって異なります。

「血統主義」は、生まれた場所にかぎらず親の国籍が子の国籍となるルール。これはさらに「父母両系血統主義」と「父系優先血統主義」の2つに分かれます。

「父母両系血統主義」は、父または母の国籍が子の国籍となるもので、日本や中国、韓国、タイなどではこの方式が採用されています。一方の「父系優先血統主義」は、その名のとおり父親の血統を優先し、父親の国籍が子の国籍となるものです。イランやイラク、インドネシアなどではこの方式が採用されています。

反対に、「出生地主義」親の国籍がどこであろうと生まれた場所の国籍が与えられるというルール。アメリカやカナダ、ブラジルなどで採用されています。しかし出産目的の入国の増加や不法移民の問題もあり、様々な条件を設けたり、方式自体を廃止する国も少なくないようです。

ちなみに、「血統主義」の日本人と「血統主義」の外国人の間に生まれた場合や、「血統主義」の日本人が「出生地主義」のアメリカで出産した場合などは、子どもは重国籍となります。22歳に達するまでに(20歳に達した後で重国籍となった場合はそこから2年以内に)、自らの意思で自分の国籍を決めることとなるようです。

日本人は「血統主義」ということは……?

日本は「血統主義」。ということは、出産した場所が宇宙でも両親が日本人であれば日本国籍になるということになりますが…念のため、法務省に問い合わせてみました。

日本では「血統主義」を採用しているので、両親が日本人であれば宇宙での出産であっても日本国籍となるという認識で間違いありません。

しかし、宇宙船の国籍が「出生地主義」の場合は重国籍となり、22歳までに本人が国籍を選択するという可能性も考えられます。

ただ、これはあくまで現在の国籍法の場合であって、宇宙での出産が可能になった未来でどのように変化していくかはまだわかりません。

出典法務省大臣官房秘書課広報室

宇宙船の国籍!?

ここで気になるのは「宇宙船の国籍」という言葉。宇宙船の中で出産した場合、生まれた場所は宇宙船を所有する国となるんですね。これは船や飛行機の中で出産した場合も同様とのこと。

ということで、“もし宇宙で出産したら子どもの「国籍」はどうなるのか”の答えをまとめると…

・日本人は「血統主義」を採用しているので、宇宙で生まれても日本国籍を有する
・宇宙船の所有国が「出生地主義」だった場合は重国籍となり、自らの意思で国籍を選択することもできる

となります。この先、宇宙で出産できる環境が整えばあわせて国籍法も変化していくことは十分に考えられますが、現段階でのプチ知識として覚えておきましょう。

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