電池も電源もいらない自作のラジオが、家のテレビアンテナで聴ける?

最近、けっこう地震が多くありませんか。災害といえば防災グッズ。私は東日本大震災のとき、東京・大阪の家電量販店の売り場から、一斉に小型の携帯ラジオが売り切れて買えませんでした

5年経ったいまも自宅には災害用のラジオが1つもありません。「ラジオが無いなら自分で作ればいいじゃない」とマリー・アントワネットのような声が聞こえてきそうですが、

自宅で簡単に作れて電源や電池もつかわなくていい、そんな夢のようなラジオはないかなーと、かつて電子工作が趣味だった少年時代に思いを馳せる40男…。

そうだ、だったらゲルマニウムラジオを作ればいいんだ!私は夜中にひとり、大きな声で叫んでいました。

ゲルマニウムラジオ」(略してゲルマラジオ)は、超シンプルな回路で作られた、電源のいらないラジオ

そこで、ネットでいろいろ検索し、最も簡単で部品の少ないゲルマラジオを自作することに成功しました!

はい、これが私の自作した超シンプルなマッチ箱型「ゲルマラジオ」。

「ゲルマニウム?どこの温泉だよ!」という方もいれば、「懐かしい!昔よく作ったよなー」と、いろいろだと思います。

このゲルマラジオは、最も簡単な原理で音が鳴るラジオ。だから、戦後〜昭和の終わり頃まで小中学生向けの電子工作の教材としてよく使われていたそうです。

今回、ここでご紹介するのは、たった数個の部品で出来た電源不要のラジオを、自宅のテレビアンテナを使って聴く方法です。

テレビアンテナで電池いらずのラジオを聴く?いったいどうやって作るのか、ご紹介いたします!

たった数個の部品で音が鳴る!

ゲルマラジオの音が鳴る原理については、さまざまなサイトに書かれていますので、みなさま各自ネットで「ゲルマラジオ 鳴る 原理」などのキーワードでググっていただくとして

ここではどんな部品を用意して、どう組み立てればよいか、簡単にご紹介します!

ネットで「ゲルマラジオ 最もシンプル 構造」などのワードでググり、いかに少ない部品で、面倒なハンダ付けもせずにゲルマラジオを作れないかと考えた私は、いくつかのサイトで紹介されていた、最も簡単に音が鳴る構造を発見しました。

まずは、使う部品から。

《用意するもの》

・ゲルマニウムダイオード(1N60)…2本(通販サイトでは10本入りで売っています)
・セラミックイヤホン…1個
・みのむしクリップ…2個
・みのむしクリップ付きコード(双方に付いてるやつ)…1個
・マッチ箱(その他、小さな紙箱ならなんでもOK)…1個

…はい、終わりです。

え?これだけでラジオが作れるのかって?はい、鳴るんです!聞こえるんです!

ゲルマニウムダイオード(1N60)、セラミックイヤホン、みのむしクリップは秋葉原の秋月電子千石電商などの通販サイトからも入手可能ですので、すぐに集められると思います。

部品の名前と「通販」というキーワードでググればいくつかの通販サイトが出て来ますよ。

それでは次に、どうやって組み立てるかをご紹介します!これがハンダごても使わず、プラモデルよりも超簡単です!

ゲルマラジオを5分で組み立ててみよう!

それでは、組み立て方を写真で簡単に説明していきましょう。

まず最初に、ゲルマニウムダイオードを2本用意します。

写真のように、ゲルマニウムダイオードの赤い線が上と下と交互になるような形で並べます。

そして、それぞれの端をセラミックイヤホンの2本のコードにそれぞれ輪っかを作ってひっかけます。このとき、ゲルマニウムダイオードの赤い線がお互い上と下と別々になっているかどうか確認してください。同じ方向同士だと音は鳴りません!

そしてひっかけた金属部分に、単体のみのむしクリップをそれぞれハサんじゃいます。注意したいのは、ちゃんとひっかけた状態でしっかりハサむことです。

これでハンダ付けの必要がなくなります。色を3色で変えれば見た目も電子工作っぽくカラフルになり、ラジオ工作っぽさが増しますね。

さらに、ゲルマニウムダイオードのはさんでない側をそれぞれネジネジと縒(よ)って1本にします。その部分を、みのむしクリップ付きコードの片側でハサんじゃいます。上の写真のような感じです。もうそろそろ完成です。

箱の中にみのむしクリップがうまくおさまるように折り曲げて、収納。マッチ箱より大きな箱に入れる場合は、無理に折り曲げる必要もありません。

みなさまのお好きな大きさの箱に収めてみてください。私は台湾の古道具屋で買った、1970年代の香港のレストランのマッチ箱(レア物)を惜しげも無く使ってみました。

フタを閉めたら完成です!すごくシンプルだけど、こんな数個の部品で聞こえるんでしょうか。さっそく耳にイヤホンを入れてみると…。シーン。あれ、何も聞こえない…。

これ、まだアンテナに何も繋げていないからなんです。では、どうすれば音がなるのか以下でご説明します!

自宅にあるテレビアンテナを使ってラジオを聴こう

みなさんのご自宅にテレビはありますか?見ないかどうかはともかく、ないという方はほとんどいらっしゃらないと思います。

このテレビアンテナを使って、いま自作したゲルマラジオを聴いてみましょう。

では、ご自宅のテレビの裏側をのぞいてみましょう。テレビ本体に、このようなアンテナ線が刺してありますよね?

この線をテレビ本体からちょっと抜いてしまいます。番組を録画中の方は、抜くタイミングに注意してくださいね、映像が映らなくなっちゃいますから。

抜いたアンテナ線の先にある棒のような細いPINの部分を、さきほど作ったラジオのみのむしクリップ付きコードの片側でハサんでみましょう。はい、これでラジオのアンテナは確保できました!

…はい、これで全ての準備は整いました。いざ、セラミックイヤホンを耳に入れてみると…。

おお、おお!伊集院光の声が聞こえる!ラジオだ!おそらくTBSラジオだ!これは感動します!!

電池も、電源もないのにラジオが鳴る不思議、みなさんもぜひ体験してみてください。

このラジオ、超シンプルな構造ゆえ選局ができず、お住いの家のアンテナが拾う一番強い電波のラジオ局1局および数局の放送が混ざって聴こえるはずです。

選局ができない、音量が変えられない不便さはあるものの、これなら停電でも防災ラジオ放送が聴けますね。

お住いの地域や環境によっては、ラジオ放送が聞こえにくい、あるいはまったく聞こえないこともありますので、友人の家職場など、いろいろな場所で試してみてください。きっと放送が聞こえる場所が見つかるはずです!

週末に秋葉原や日本橋などの電気街にふらりと立ち寄って部品を揃え、電源いらずの「ゲルマラジオ」を作って少年時代にもどるのもよし。ご家族や友人を驚かせてみるもよし。ご自宅で「科学の不思議」を体験してみてはいかがでしょうか?

文/八角亭小籠包(はっかくてい・しょうろんぽう)

東京生まれ。少年時代より電子工作などの趣味に没頭。中学時代は、神田・錦町にあった電子工作の専門店「科学教材社」によく通っていた。

縁あって台湾へ移住し、2015年に帰国。近いうちに台湾グルメ情報と豆知識を少しずつ小出しにして発表するつもり。

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