記事提供:R25

1970年宮城県生まれ。

91年「大人計画」に参加。95年、「グループ魂」を結成。2001年、脚本を手がけた映画『GO』で第25回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。

05年に映画『真夜中の弥次さん喜多さん』で脚本に加えて監督としてもデビューし、新藤兼人賞金賞受賞。

13年、脚本を担当した連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK)が大ヒット。

脚本と監督を手がけた映画『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』は、大好きなクラスメイトにキスしたい一心で、地獄からの生還を目指す!…というロックでハチャメチャなコメディ。

ちょっと泣けるところもあり、いろいろ詰まったエンタメ作品だ。

6月25日(土)全国ロードショー!

人気脚本家として押しも押されもせぬ活躍を見せるほか、映画監督としても活躍。さらには俳優でもありミュージシャンでもある、才気煥発の面白人物だ。

今回は、脚本と監督を手がけた4作目の映画『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』に絡めてのインタビュー。面白い人の話は、やっぱり面白いのだ。

地獄を舞台に長瀬智也に思い切り演じてほしかった

「もともと長瀬(智也)くんのために書いた台本だったんです。あんな風に喜怒哀楽をダイナミックに表現できる役者って、今、日本にあんまりいないような気がしていて。

場の空気をぱっと掴んで、瞬発力で表現できる人で、日本人離れしていますよね。その長瀬くんに、長瀬くんの好きなロックを題材に、思い切り演じてほしいなと思って」

できた作品が、地獄を舞台にした作品。神木隆之介演じる童貞高校生・大助が事故で亡くなり、地獄に落ち、そこで出会った鬼・キラーKが長瀬智也だ。その風貌たるやほとんどなまはげで、ギターをかき鳴らしてファンの亡者たちを熱狂の渦に巻き込む。

「普通の設定では、僕の好きな長瀬くんの演技がトゥーマッチに見えちゃうだろうと思って、だったらぶっとんだ設定にしちゃえということで、地獄なんです。

長瀬くんが鬼ということと、皆川(猿時)くんが女子高生だということは、自分のなかで最初から決まっていました」

亡者が苦しみ抜く地獄の描写はご想像を裏切らないが、どこかほのぼのとしている。キラーKは地獄農業高校の先生で、大助はえんま校長(古田新太)に気に入られて転生するため、文字通り地獄の特訓をするというあらすじ。

「日本人の考える地獄って、ネガティブなイメージですよね。でも地獄を描いた絵本があるように、天国より地獄に興味ある人は多いんじゃないかと思って。

あとKISSとかAC/DCとかの歌詞に『ヘル』って出てくるじゃないですか。ロックと地獄は相性がいい。

今回は衣装もメイクも美術もかなりこだわりました。大泉学園にあるスタジオでセットを組んだんですけど、近くて便利でしたね。家から30分ですから。通勤圏内に地獄があると便利ですよね」

さらに音楽もかなりの出来映えだ。バンド「グループ魂」でも活躍しているだけのことはある。

「聖飢魔IIとかKISSとか奇抜な扮装で演奏するような過剰な美意識がヘビメタにはある。あんな歩きにくい靴履いて曲間で火を噴いたり、まったく音楽に必要ないことやっているのは笑えるけどカッコいい(笑)。

そういう世界観は地獄に合うなと思って選んだんですが、実は、ヘビメタそこまで詳しくないんです」

かくしてヒロイン、ひろ美(森川 葵)との再会&キスを夢見て地獄をたくましく生き抜く(死に抜く?)、ド派手な青春“獄中”ムービーが完成。脚本の面白さは折り紙付きだが、本作に限らず宮藤監督の作品には青春モノが目立つ。

いったいななぜだろう。

「自分でゼロからイチを生み出すときには、自分の好きなもの(青春)でなくちゃできない。で、自分の撮る作品だし、もっと好き勝手にやりたいと考えたのが今回の地獄だったんですけど」

映画は“お祭り”!…ときには忘れてほしい作品も

多彩だから、仕事における立ち位置でアレンジを加えることができる。とりわけ、近年は映画に力を入れている。

「大学は放送学科だったんですけど、映画学科にすればよかったと思うくらい、映画が好きです。映画見るのもすごく好きでした。

だからこそ敷居が高いし、映画はちゃんとやんなきゃいけないと思っています。

1作目(『真夜中の弥次さん喜多さん』)をやったときに、なんか毎日毎日大勢で移動して、そこでバーッと作ってワーッと移動して、結果はフィルムにしか残らない。

そういうのがすごくお祭りっぽくて、楽しかったんです。コンスタントにやらないと経験値上がらないから、定期的に挑戦しています」

映画は“やりたいこと”に分類されるが、オファーを受ける様々な仕事に対しても、基本的にはウェルカム。

「新しい仕事は、『やる』というスタンスで話を聞いています。

スケジュールがキツくて、クオリティーが保障できないと思ったら断ります。

5本作れる時間があったとして、その間に1本しか作らないとしたら、そのことばかり考えてしまうなんて、頭おかしくなりますもん」

かといって、その全てを成功させなければならない…という気概はない。「だっていろいろ褒められど、実は失敗もしてますから」というのは冗談のように聞こえるけど、ある程度本音かもしれない。

「成功を3回続けたら、4回目も当てなきゃいけないじゃないですか。

『これは早く忘れてほしいな』っていう作品も時々ある。僕自身も忘れちゃうんですが。

『こんなのはもう二度とやりたくない』って思っても、しばらく経つと似たようなことやってますからね。あんまり学習しない人間なのかもしれませんね。いいことしか覚えていない(笑)」

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