美しき百獣の王、ライオン

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この一枚の写真を見て、あなたは何を感じるでしょうか。二頭の雄と雌のライオンがまるで人間のように寄り添い、労りあっている光景を見ていると彼らの深い愛が伝わって来るようです。この二頭のライオン、実は悲劇の運命を乗り越えて出会い結ばれた二頭だったのです。

元飼い主に利用され、捨てられた二頭

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雄ライオンのカーンと雌ライオンのシーラは、元飼い主からの虐待を受けて捨てられたところを米テキサス州の野生同動物保護センタースタッフに救助されました。

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カーンとシーラの元飼い主は、子供ライオンを写真撮影用にレンタルしたり、ある程度大きくなったライオンを誕生日やウエディングなどのイベントに連れて回るという仕事をしていました。ところがビジネスの必要性がなくなると餌も与えず世話を放棄。二頭は身勝手な飼い主の犠牲となったのです。

2009年の3月にセンターに保護された時はカーンは6歳でした。ところがカーンは大人のライオンと思えないほど痩せ細り、ストレスのために自分で自分の尻尾を齧っており先がありませんでした。栄養失調のために骨に異常が見られ、歩くのもままならない状態だったそう。

一方、シーラはほとんど死にかけだった…

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カーンと比べて後からセンターに来たシーラは、もう助からないのではとスタッフが思うほどの状態だったとか。「カーンは、まだフレンドリーでセンター内で快適に過ごしているようでしたが、シーラはもう死にかけていました」とスタッフは当時を振り返りました。

シーラはまだ1歳と3か月という年齢で、虐待のために弱り切っており筋肉も未発達といった状態で自力で立ち上がることさえできませんでした。水を与えるのにもスタッフが抱えて飲ませなければいけなかったほど。

保護センターは米農務省と繋がっており、シーラの容態の悪さに米農務省は安楽死を提示したそうです。でも保護センタースタッフはどんなことをしてでもこの二頭を救いたいと決意。それからは彼らの賢明なケアが始まりました。

寄生虫による感染症が原因だった

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検査の結果、シーラは「トキソプラズマ」という寄生虫による感染症にかかっていることが判明。この病原体は、免疫力を低下させ食欲を後退させると同時に無気力さを引き起こします。原因がわかるや否やスタッフは一丸となってシーラの治療にあたりました。

やがて、回復し始めたシーラはカーンに恋をした

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別々の場所でケアしていた二頭ですが、スタッフの愛と必死の治療のおかげでシーラは回復。カーンも元気になっていたので二頭を隣り合わせの獣舎に入れてみることに。そして一日一度、二頭を一緒にさせる時間を持たせたのです。

すると、カーンとシーラはあっという間に仲良くなりました。スタッフは「もし、二頭がカップルとしてマッチすればこれほど嬉しいことはない」と願い、同じ獣舎に入れてみることに。

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3か月の「デート」の後、カップルになったカーンとシーラ

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スタッフの粋な計らいによりめでたく結ばれたカーンとシーラ。今は二頭が同じ獣舎で幸せに暮らしています。

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元気になったシーラは、段ボールで遊ぶのが好きな様子。センターのスタッフにとって、すっかり回復した二頭を見るのは何より嬉しいことでしょう。このほど In-Sync Exotics Wildlife Rescue and Education Centerという無利益動物保護団体がこの二頭を保護しました。

虐待や不法な取引により傷ついた野生動物を保護し治療にあたるという彼らスタッフ。プロの獣医の指導のもと、病気や怪我を回復させるだけでなく人によって虐待されたライオンやヤマネコたちに、めいいっぱいのケアや愛情を与えて「私たち人間は、あなたを愛することができる」ということを伝えているのです。

怯えることなく本来の勇ましい姿を取り戻してほしい

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人間の身勝手な理由により、勝手に売買され連れて来られたライオンたち。ここは彼らにとっての「聖地」なのです。本来なら野生として暮らすべきライオンですがこのセンターには複数の野生動物が手厚く保護されています。

少なくともこれから暫くはこの聖地で、カーンもシーラも本来の勇ましく美しい姿を取り戻してほしいと思う筆者。でもこんなに平和に二頭が眠る姿を見るのも、そう悪くはないですね。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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