我が子の通う小学校の防災避難訓練で見た信じられない光景。

今日は午前中は末っ子が通っている小学校で、防災訓練があり、親子で参加しました。親が先に体育館に集まって先生の話と訓練についての説明を聞き、その後、各自、教室に子どもを引き取りに行って解散というもの。その中で、震災を体験された先生の話がとても印象的でした。しかし、まず、その前に別のことをお話ししなければなりません。

それは防災訓練に集まった分別ある年齢の大人が取るにしては、少し首を傾げたくなるような光景でした。

避難訓練中、私語が止められない保護者。

体育館には当然ながら、多くの保護者が入ることになります。中には両親揃って参加しているご家庭も多いため、余計に人が多くなります。先生の説明は大体20分未満だったと思いますが、その中で、どうしても私語が止められない親がいました。先生は何度か「私語を止めて下さい」と呼びかけたのですが、それでもまだペチャクチャとしかも周囲にも響き渡るくらいの大きな声で喋っているお母さんたちがいたのには驚きました。

注意をしていく中に、段々と静かにはなったものの、最後まで大きな声でお喋りが止められなかったお母さんたちが私の近くにも二組ほどいました。かなり目立っていました。しかし、先生はその人たちを特定して注意することはなく、まったく別のお話を始めたのです。

「私は前任校で震災を体験しました」。先生の言葉が保護者の心を打った瞬間。

「私は前任校で震災を体験しました」。その語りだしに、皆の視線が先生に吸い寄せられました。先生によれば、地震が起こったときは、丁度運動場にいたそうです。一瞬、大きく地面が揺れたかと思うと、休憩時間中だった小学校はパニックになりました。校庭で遊んでいた児童は慌てて校舎に戻ろうとしたところ、先生は「戻るな!」と大声で叫んで止めたそうです。

ここで、先生の話は少し体験談から逸れ、普段の小学校での避難訓練の様子に言及されました。

「最近の校舎は耐震性も考慮して建てられているので、かなり大規模な地震でも倒壊するという心配は少ないのです。ですが、例えば、この体育館でいうなら天井のライトなどは激しい揺れによって落下する可能性は高く、そうなると大変危険です。なので、私たちは普段、子どもたちには地震が来たら、まず手でも良いので頭を保護するような体勢で机の下に入りなさいと指導しています」

そんな説明の後、先生の体験談は続きます。

地震が起きた当時、先生の脳裏をよぎったのは上記のような理由から校舎よりは校庭の方が安全だという判断でした。それで校舎に戻ろうとする子どもたちを止めたのです。先生は子どもたちを止めた上で、自分は校舎に引き返しました。

校内は一瞬で壊滅的状態になっていた! 惨状を目にした先生は呆然と―。

「もう、校舎内は一瞬にして壊滅的な状態になっていて、ぼう然としました。防火扉は閉まって、そこからは出られない状態になっているし、職員室や教室も至る所に物が倒れ壊れていました。児童に校内に戻らないようにと止めて良かったと思いました」

先生は淡々と話され、保護者一同を見渡しました。

地震はいつ起こるか判らないから、今、訓練している。

「地震というのは、一瞬にしてすべてを破壊します。今日の訓練は、そういうときに備えて登校中の児童をできるだけ安全にすみやかに迎えにきた保護者の方に渡すという訓練です。訓練ではありますが、子どもたちも真剣に取り組んでいますし、もちろん私たちも大切なお子さんをお預かりしている立場ですので、真剣です。私語が止められないのは子どもたちも同じなので、私はよく子どもたちに話しています。地震はいつ起こるか判らないから、今、こうやって訓練をしているんだよ、と。保護者の方々にもどうか、そのことをご理解して戴きたいと思います」

先生の話が終わった時、体育館内は水を打ったような静けさに包まれた。

その話が終わった時、流石に最後まで喋っていたひと組のお母さんたちも話を止めていました。広い体育館の中は大勢の保護者がいるにも拘わらず、水を打ったように静かでした。その後、しばらくまた訓練そのものについて、手順などが説明され、通学区ごとに 呼ばれた人たちから順次、子どもを迎えにそれぞれの教室に向かいました。

震災は本当に、いつ、どこで起こるか判りません。身近な方から直接的に体験談を聞いことは、災害の恐ろしさについて改めて考える機会を与えてくれたように思います。そして、災害の恐ろしさ、危険さもさることながら、そういう避難訓練に際してさえ、先生が見かねて注意するほど、お喋りを止められなかった保護者がいたという事実に、まだまだ災害の深刻さを理解出来ていない人が多いということにも気づかされました。


 

これを書いている私自身、まだまだ震災の恐ろしさを理解できていません。ただ、テレビや新聞などのメディアで報道される震災の恐ろしさはむろんですが、現実に被災された方の話を通じてる感じる深刻さ、危険さはやはり身に迫るものがあったように思います。恐らく、今日の訓練に参加した方々は改めて普段の訓練の大切を意識したのではないでしょうか。

実はここで終わりにしようかと考えたのですが、先生のお話で体験談以外にも是非、お伝えしたいことがあります。

どれだけ訓練を重ねても、現実に被災すれば人はパニックになる。

「どれだけ訓練を重ねていたとしても、実際に地震に遭遇した時、人はパニックに陥るものです。例えば、震災が起きれば、私が今使っているマイクなどは一切使えませんから、私は皆さんに大声で叫ぶしかありません。私が子どもの頃、さるデパートで大火事があり、たくさんの犠牲者が出ました。その火災で亡くなられた方が多かったのは、実はデパートの中にいた人々がパニックになり、誤った方向へ―つまり、逃げ道がない行き止まりに向かって逃げて、逃げ場を失ったからです。何故、そのようなことが起こったかといえば、正しい安全なルートに客を誘導しようとしていた店員の声がパニック状態の客たちには聞こえなかったからなのです。一人が間違った方向へ逃げれば、他の人も我先にと助かりたい一心で、それに続きます。そのため、火事は余計に大惨事になってしまいました」

だからこそ、真剣に普段からの避難訓練に取り組むことが必要なのです。

このお話にも色々と考えさせられるものがありました。

こんばんは。
 
 今日―あ、もう日付が変わったので昨日ですね、、、
 
 の午後、気候も良いことだしと主人と近くまでドライブに出かけている途中、

上記の記事を書いたときには、まさか当地で本当に地震が起きるとは考えてもいませんでした。小学生の末娘の話では、普段の防災訓練が役立ち、子どもたちも比較的落ち着いていたそうです。このようなことがあると、やはり普段からの意識の持ち方が大切なのだと痛感させられました。

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フリーライター。ウェブ小説を書いています。2013年、「歴史浪漫文学賞」において最終選考通過。入賞候補作品「雪中花~とりかえばや異聞」書籍化。洋の東西を問わず、歴史が大好き。自称【歴女】です。韓流時代劇に夢中。そのほかにも美容・天然石アクセサリー作りなどに興味があります。
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