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格安店の台頭などで苦境に立たされていた「メガネスーパー」が復活の兆しを見せています。

無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』では、店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、同社を救ったコンセプトと徹底して行われた構造改革について詳しく解説しています。

メガネスーパーが奇跡の復活を遂げた理由

メガネスーパーは14日、2016年4月期決算を発表しました。売上高は157億700万円、本業の儲けを示す営業利益は5億2,300万円、当期利益は2億6,000万円となりました。増収増益と黒字転換を実現しました。

同社の業績は長らく低迷していました。通期(非連結)の業績で見てみると、07年の売上高は346億円、営業利益は22億円、当期利益は11億円となっていました。

しかし、08年には営業利益と当期利益が赤字に転落してしまいました。その後、赤字の業績が続くことになります。

直近10年の業績(通期・非連結)を見てみます。売上高は07年から15年まで一貫して減少していましたが、16年になって前年同期比9.9%増となり、減収から増収に転じました。

営業利益と当期利益は08年から15年まで全ての期で赤字となっていましたが、16年でようやく黒字に転換することができました。

同社は債務超過に陥り上場廃止の猶予期間入り銘柄となっていましたが、継続的な資本増強策により16年4月期末の純資産は1億9,600万円となり、債務超過の状況を解消するに至りました。

同社は長期的な低迷からようやく脱出することができました。来期も増収増益を見込んでいます。

徹底した構造改革を断行

同社は、掲げるコンセプトに合わない不採算店舗の閉鎖やリロケーション、店舗のリニューアル、構成比が6割にもなったプライベートブランドの拡充、

店舗・コールセンター・ウェブなどのチャネルの顧客データーベースの一元化、オムニチャネル化などを推進してきました。

こうした施策により、無駄な販管費の抑制と売上高販管費率を低下させることに成功しました。

直近10年では、07年の販管費は225億円で、08年に226億円にわずかに上昇しましたが、その後は一貫して減少させることに成功しました。16年には101億円にまで抑えています。

16年の売上高販管費率は64.8%で、直近10年では最低水準に抑えることに成功しています。

特に、不採算店舗の閉鎖、DMやLINE、顧客紹介施策、ポスティングといった費用対効果の高い広告販促に選択と集中を行ったこと、

地域密着型の出店戦略として住宅街や小商圏の商業地に出店し低家賃を実現したことが販管費を下げることに大きく貢献しました。

そして、業績改善の要因において見逃すことができないポイントがあります。それは、同社は「モノ」を提供するというよりも「コト」を提供することに注力してきたということです。

「アイケア」という「コト」に注目した

同社は「目から元気に!」をコンセプトに、眼の健康寿命に配慮したアドバイスや、視力検査やフィッティングといった「アイケア」を重視したサービスの提供に注力してきました。

近年に広がりを見せていた低価格専門店の台頭による販売単価の下落やコンタクトレンズの普及によりメガネ市場は縮小傾向にありましたが、

一方で、高齢化の進展による老眼鏡市場の拡大や、マルチメディアの普及に伴う近視用メガネ需要の拡大という市場機会が顕在化していました。同社はこの市場機会に焦点を絞るために、「アイケア」を重要視するようになったのです。

「アイケア」はコンサルティング技術や丁寧な接客が不可欠です。問診スキルの向上やメガネに起因する眼の負担を軽減させるアドバイスの提供、加齢対応型の検査の拡充といったことが必要です。

また、専門的な知識を顧客に的確に分かりやすく伝えることも必要です。同社はそのための従業員研修などには積極的に投資を行ってきました。

「アイケア」を強化するために、2014年10月に「アイケア研究所」を立ち上げました。有識者や企業と提携し、眼の健康寿命を延ばすための解決策の研究や商品・サービスの開発を行っています。

15年3月には「アイケア」を重視した新業態店舗「DOCK」をオープンしました。店舗レイアウトやコンサルティング等の接客を徹底的に見直しています。

同社はメガネという「モノ」を直接的に提供することよりも、「アイケア」を通じてメガネ着用における快適なライフスタイルを提案するという「コト」の提供に注力してきました。

メガネという「モノ」は飽和していましたが、「アイケア」という「コト」は開拓の余地が十分にある分野となっていたのです。そのため、同社の「アイケア」重視の方針は、大きな差別化となりました。

メガネスーパーは、「コト」を提供することによる差別化の実現と地道な施策が功を奏し、増収増益と黒字への転換を実現させることに成功したといえそうです。

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