2015年11月、デデ・ダニエルさんは自分の胸に今まで感じた事のないしこりがある事に気がつきました。そして病院で検査を受けた結果、医師からステージ2の乳がんであると告げられます。

「がんと聞いた時、私はとてもショックでした。約1時間ほど医師と話をしましたが、実は何一つ言葉が頭に入ってきていませんでした。がんと言うフレーズだけが残り、後の言葉はごちゃごちゃで何の意味ももたなかったのです」

離婚して女手一つで2人の子供を育てていたダニエルさんは、ショックを受けながらも、自分の命と子供達を守る為に治療を開始する事にしました。

二ヶ月後の2016年1月、化学療法を開始します。その最初の治療が終わった数時間後、思いがけなく幸せな出来事がありました。それは、恋人であるスティーヴン・ロングさんからのプロポーズでした。わずか3ヶ月の間に、ダニエルさんは人生を大きく変えるショックな事とハッピーな事、その2つの出来事を経験したのです。

それはたった1通の手紙から

その3ヶ月の経験と思いを、ダニエルさんは大好きなラジオ番組「The Bert Show」に手紙を書いて送りました。そしてその手紙の中に、治療中ということもある為、手軽な美しい結婚式の会場を探しているのでオススメがあったら教えて欲しいと付け加えたのです。その手紙が番組内で紹介された事で予想もしなかった展開になるとは、その時のダニエルさんは思いもしませんでした。

たまたま放送を聞いていたウェディング・プランナーのサマー・マクレーンさんが、ダニエルさんの話に心を動かされ、ぜひ彼女の結婚式をプランニングしたいと連絡をしてきてくれたのです。そしてボランティアで2人の結婚式を支援したいと申し出てくれた会社も現れました。

結婚式の前に写真を撮るからと言われて行ってみると

プランナーのマクレーンさんから「事前に写真を撮るから」とだけ伝えられていたダニエルさん。「詳しい事は何も伝えられていなかったので、おそらく招待状用の写真を撮るのだろうと思っていました」

2016年3月6日、撮影場所に行ったダニエルさんはとても驚く事になります。そこには映像作家やカメラのクルー、メークアップの女性までスタンバイして2人を待っていたのです。そして、ブライダル・ブディックから無償で提供された美しいドレスとタキシードを身につけた2人は、フォトグラファーのロイヤル・ハート氏の撮影で、美しい婚約写真を撮影しました。

ダニエルさんは「私の頭を見てがんを思い浮かべてしまう様な、がんに注目が集まる様な写真にはしたくないし、ウィッグをつけている方が私らしく綺麗だろう」と考え、自分で持って行ったウィッグをつけて撮影していました。しかし8時間にも及ぶ撮影の中で、フォトグラファー達と話しているうちに、ダニエルさんの気持ちは大きく変わってゆきました。

「自分の子供たちや、世の中のがんと闘う女性たちに、どんなメッセージを伝えたいか」そんな話になった時です。「彼(フォトグラファー)が、『かつらをとってもいいか?』と聞いてきました。そして私は、ごく自然にウィッグを外したんです」

そこにはありのままの私がいました

ダニエルさんは、多くの愛に溢れた撮影の中で、ウィッグをはずす事には何のためらいもありませんでした。そしてウィッグをとったダニエルさんに、新しい気持ちが生まれたのです。

「そこにいたのは、ありのままの私でした。自分の内側の美しさが輝いていると感じたんです。本当の美しさとは、魂の内側にあると感じました。良いことも悪いことも溢れている、そんな日常の中にあるものなのだと。」

「体調は決してよくない」というダニエルさん。「それでも、私は自分の人生を生きます。がんは死亡宣告ではありません」

「乳がんと闘っている女性たちに、必要以上に怖がったり、心配しないでと伝えたいのです。がんになっても、素晴らしい人生を生きる事は出来るのですから」

良いことも悪いこともある日常こそが美しい

ダニエルさんはあと4回の化学治療の後、7月11日に両乳房切除手術と再建手術を受ける予定です。そこで転移の兆候がなければ計画通りに9月10日に結婚式を迎えることになります。

「スティーヴンと私にとって、結婚式はすごく特別なものなのです。もちろん私たちの子供たちにとっても。本当の主役は子供たち (ダニエルさんには2人、スティーヴンには5人の子供がいます)だと思っています」とダニエルさん。「きっと私は、結婚式では赤ちゃんのように大声で泣いてしまうと思うわ」

「スティーヴンは私の心の支えです。彼は、私が本当に必要としているものをよくわかってくれています。そして子供たちも、私たち2人を支えてくれています。私は、乳がんの存在は、私たち家族がより強い絆を築いてゆく為の足がかりなのだと考えています」

すべての人に感謝を・・・


「今、私はとても幸せです。確かに今は、とても辛く苦しい時間です。けれど神様は、見ず知らずの心優しい人達の思いや声かけによって、私に多くの幸福と希望を与えてくれました」

「私たちの話を取りあげてくれた『The Bert Show』の方達、自分たちの大切な時間や品物を私たちの為に使ってくれた多くの方達人に、とても言葉では言い表せないくらいの感謝の気持ちでいっぱいです」

そしてダニエルさんは、多くの女性たちに年齢関係なく検査に行って欲しいと伝えています。今回、ダニエルさんは自分でしこりを見つけた事によりがんが発見されました。病院での検診はもちろんの事、乳房の自己検査を行って欲しい、何かおかしいと思ったらすぐに病院へ行って欲しいと願っているそうです。そうする事で自分と、自分の愛する大切な人たちを守る事が出来るのですから。

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