記事提供:CIRCL

夏のリフレッシュと言えばプール。だが、今回はプールに行くのが怖くなるような報告である。2009年に行われた調査では、5人に1人のアメリカ人が、プールの中で尿をしたことがあると答えている。これに驚いてはいけない。

日本での調査では、40代男性の57%、20代女性の49%がプールで尿をしたことがあると答えているのである。

この行為は衛生的な問題だけでなく、健康への被害すら及ぼすかもしれないという研究結果が出ている。

「プールでおしっこ」の危険性 尿・汗・塩素が作る危険な物質

プールの中には、殺菌のために塩素が入っている。プール独特のにおいのあれだ。ただし、この「塩素と汗、それから尿酸が混じると、非常に怖い副産物ができ上がる」ということが実験により分かっている。

それによりできた副産物は、消毒作用のある塩化シアンやトリクロラミンといわれる物質だ。殺菌力があるならいいじゃないか、と思われた方がいるかもしれないが、話はそう簡単ではない。

塩化シアンは強い刺激性があり、息苦しさを誘発するが、これを吸い込むと心血管系・肺・中枢神経に悪影響を及ぼし、命にかかわる場合もある。トリクロラミンは急性肺障害を引き起こす物質である。

屋内プールの中にある尿素の90%は人の尿由来であるという。つまり、プールで尿をすることで、命にかかわるような危険な物質が生まれる可能性があるのである。

メダリストのフェルプス氏も誤解している「プールでおしっこは汚くない」!?

パドゥー大学のBlatchley博士は、今回の発見は水泳者たちの行動を変えるためのチャンスだと語る。

アメリカでは、一般的にプールの中での小便はある程度許されるという誤解があるらしい(※1)。日本人ではそうではないと思いたいが、最初にあげた調査結果を見る限り、許されると思っている人は多いのかもしれない。

通算18個の金メダルを獲得し、史上最強のスイマーともいわれる競泳選手マイケル・フェルプス氏は「(競泳選手は)みんなプールで用を足していると思うよ。塩素で消毒されるから汚くはない」と述べている(※2)。

しかしこれは完全なる誤解だ。

プールを安全な場所にするためにおしっこはNG!

アメリカ疾病対策予防センター(CDC)によると、レクリエーションの現場で発生した水に関係する病気は、20年間の間で増えている。

細菌性の下痢が最も多くみられる病気であり、大腸菌やクリプトスポリジウムが原因となることが多い。2013年、CDCはアメリカの半分以上のプールで大腸菌が存在すると発表した。

安全なプール利用のために気をつけるべきこと

CDCは、

・下痢をしているときは泳がない
・泳ぐ前に石鹸とともにシャワーを浴びて、しっかりと洗い流す
・60分ごとにトイレ休憩を作る
・トイレに行った後しっかり手を洗う

ということを勧めている。

「プールでおしっこ」は危険!ルールを守ってフェアプレーを

身近なところに潜むさまざまな危険。常識やエチケットを守れない人が増えると、プールに入るのも命懸けになってしまう。

「プールでおしっこは危険」を頭に入れてプールを楽しんでいただきたい。メダリストを目指すスイマーも、プール内のルールを守って、「フェアプレー」で頑張ってほしい。

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