「公共の場での授乳」これはママたちにとって避けては通れないことではないでしょうか。先日もある女性が授乳している際に高齢者女性がテーブルの朝食を切ってあげるという親切を見せたことが話題となりました。

時に激しく批判される公共の場での授乳は、下手すれば公開処刑のような気持を味わうことも。もちろん胸元を隠すなど授乳するママのマナーも必要ですが、生まれて間もない赤ちゃんがいつお腹を空かせるかは予測することが難しく、出先ではどうしても授乳が必要になります。

日本では、公共の場での授乳を「みっともない」「いやらしい」と決めつけている風潮も強く、肩身の狭い思いをしているママ達も多いのではないでしょうか。ベビーカーの使用も然り、ママ達は普段から社会で「ママであること」に気を使い、周りの視線にストレスをためながら生活しているのです。

日々、頑張っているママにもし社会がもっと寛容であれば…と思う筆者。海外でも最近では授乳中のママを盗撮して勝手にSNSに投稿したりする輩もいて「赤ちゃんに必要なご飯を与えている」という、生きる為に必要かつ自然な行為が冒涜され、歪んで取り上げられる世の中になってしまっています。それってちょっと悲しいですよね。

そんな中、ある一人の女性がアメブロに投稿した記事が今、注目を集めています。去年に起こったことなのですが、シンガポール在住の2児のママであるanzuさんが経験した出来事がとても素敵なのでご紹介しましょう。

ダーリンはパイロットinシンガポール

LemongrassTeaに
スコーンをいただきながら
寝ている息子を傍ら
娘とうろちょろ遊びながら
お茶を飲んでゆっくりしておりました。

anzuさんがご家族でシンガポール国立美術館を訪れた時のこと。館内にある「Food For Thought」というカフェで娘さんに授乳をしたそうです。そして会計に席を立ったご主人がなかなか戻ってこないのでどうしたのかと思ったanzuさんに、戻ってきたご主人は「会計いくらだったと思う?ここで授乳した?」と聞いたそう。

「ええ、しましたとも」と答えるanzuさん。そしてご主人から渡されたレシートをanzuさんが見ると…!

anzuさんのオーダーしたものが無料に!

出典 http://ameblo.jp

anzuさんがオーダーしたスコーンとレモングラスティーの値段がまるまる無料になっていたのです。どうやらこちらのカフェ「授乳月間キャンペーン」のサポート中だったらしく授乳したママのお会計が無料という嬉しいサービスをしていたのです。

一枚のカードには涙を誘うメッセージが

出典 http://ameblo.jp

カフェから手渡された一枚の手紙。それを読んだ時、anzuさんの目には思わず涙がこぼれたそうです。

素敵なママへ!

あなたのお腹にその小さな
命が宿ったその瞬間から
あなたが「与える」ということに
勤しむようになったって
知っているよ。

それはささいなことかもしれない。

コーヒーを飲む量を控えたり
お刺身を食べるのを止めたり。

もしかしたら夢や希望を
しばしの間諦めた人も
いるんじゃないかな。

自分の身体全部を
この新しい変化に捧げ、
気持ちさえも新たな心配事に
押し倒され
心もさまざまな痛みに
耐えてきた。

誰にも邪魔されず眠ることや
自由に過ごす週末さえ
叶わなくなったよね。

犠牲と責任、そして
新たに芽生えた愛の世界へ
踏み出したあなた。

母であることは
大変なのに、人知れず、
けれどとても神聖なもの。

母であることを選んだあなたを
私たちは誇りに思います。


いつも「与え」てくれてありがとう。
今だけは「与えられる」ことを
楽しんでいただければ。

これは私たちからの
ほんの小さなプレゼントです。

愛をこめて
Food for Thought

出典 http://ameblo.jp

*anzuさん意訳

anzuさんも、「おっぱいあげるなんてもうこの3年ずっと続けていて、誰にも感謝されることなくただただ普通に日々の営みとしてこなしてきているのに」と世間のママたちが抱いている気持ちで授乳していたようです。

ほんの数分、ケープで隠してそっと授乳していただけなのにスタッフがちゃんと気付いてくれていて、こんなに嬉しいカードをくれたことに感動したanzuさん。

今夜も夜勤のママ達!
コレ読んで泣いて、
そして明日もがんばろーーー!!!

こんな素敵なカフェが
シンガポールにはあるんだよ!!
日本がんばれ!
やれば出来る!

出典 http://ameblo.jp

anzuさんのブログには100件を超えるコメントが。多くのママたちがカフェの思いやりの対応に「泣けた」という声を寄せています。そして同時に、厳しい社会での「授乳」という行為を励まされた気がした、とも。

ママになることを自分で選んでなった私たち。子供のお世話をするのは当たり前。でも子育てしているママに対してほんの少しの社会の理解があれば、ママたちのストレスの度合いが大きく変わるのです。

マナー、秩序、道徳…これらは社会生活において身に着けるべき当然のこと。だからつい批判的になってしまう私たち。でも、必死で子育てしている新米ママの気持ちにほんの少しだけ寄り添ってあげるのも決して悪くはないことではないでしょうか。

筆者も子育てしてまだ5年目です。慣れて来たとはいえ、最初の頃はわからないことだらけでした。イギリスと日本での「ママ」への受け入れ方は多少の違いはあるものの、やはりママになるということはanzuさんがブログ内で書かれているように「与える」ことに勤しむ人生へと変わり、それは愛となって子供たちに伝えているのです。

授乳しているママは、まず子供のことを考えています。自然の営みを与えているわけですから、ママの中には子供への愛で溢れています。そんな神聖な親子の関係を「みっともない」の一言で批判し、授乳を悪事のように非難する人たちがいることは悲しいことではないでしょうか。

ママは必死で子育てしているのだ、ということをほんの少し周りに理解してもらえることがママにとっては最高のプレゼントとなり、それが「ママであること」に自身をつける一歩となるのです。

カフェのこうした親切は、「期間」というものを設けなくても自然に社会全体で示すことができる世の中になればいいなと思います。世の中のママさんたち、いろいろ社会は厳しいこともありますが、共に子育て頑張りましょうね!




*記事に関してはanzuさんの許可を得ています。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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