海外では誕生日パーティーは何より大切。筆者の住んでいるイギリスでも、生まれたその翌年からまだ何もわからないベイビーにも「誕生日パーティー」を開いてみんなにお祝いしてもらう習慣があります。

子供が保育園に行くようになれば、ママたちは「今年の誕生日はどうするか」と頭を悩ませ、会場を予約し、招待客全員に「パーティバッグ」と呼ばれる『今日は来てくれて有難う!』の感謝の意味を込めたプレゼントの用意、ケーキや飾りつけの準備…などなど、当日に向けて数か月前からアレンジで大忙しになるというのが一般的。

子供たちは友達の誕生日パーティーを楽しみに

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筆者の息子も1歳半ぐらいから、知り合いの子供の誕生日パーティーにお呼ばれされるようになりました。5歳になった今は小学校に通っているので、クラスメートやそれ以外の友達などたくさん呼んだり呼ばれたり…と「誕生日パーティー」が目白押しです。

欧米では、10代になると更に誕生日は大切な行事と考えます。北米では特に女の子は「Sweet Sixteen」と呼ばれ16歳の誕生日は大人の仲間入りをする年齢ということで特別。イギリスでは男女共に13歳から「ティーン」ということで盛大なパーティーが開かれます。

招待した友達に自分の誕生日を祝ってもらうのは何より嬉しいこと。でも、招待客の誰一人もパーティーに来なかったら?そんな悲しい思いを去年した女性がいました。米メイン州、バンガー在住のハリー・ソーンソンさんは、去年の7月の誕生日に招待状を出した友人に誰一人として来てもらえず、たった一人で誕生日を過ごしたのです。

自閉症で6歳の心を持つ18歳のハリーさん

出典 https://www.facebook.com

ハリーさんは自閉症を患っており、18歳でも精神年齢は6歳程度。そんなハリーさんが去年の7月、18歳を迎える誕生日パーティーには招待した友人たちとボーリングをしたり、アイスケーキを食べたりしたいということで家族は準備をし待っていました。

ところが誰一人現れず、母のアリソンさんもポツリと1人で座る娘に何と声をかけていいかわからなかったそう。とっても楽しみにしていただけに、この現実はハリーさんの心を酷く傷つけてしまったのです。

夏休み中に誕生日がある人は要注意…

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欧米では誕生日の数ヶ月前からパーティーの準備に取り掛かるために、招待状を早めに出す人も多く、かなり事前に知らされるために早くからその日をフリーにしておくという利点がありますが、夏休みとなるとちょっと微妙に。

実は「誕生日に呼んだのに誰も来なかった」という出来事はハリーさんに始まったことではなく、よく海外ニュースで耳にします。「友達の誕生日をどうやって忘れるんだろう」といつも不思議でしたが、特に夏休みなどホリデー期間が長い場合は学校にも来ないために、事前にクラスメートに招待状を出したところで忘れてしまうといったケースがほとんどなのです。

だから決してハリーさんがみんなに嫌われているというのではなく、きっと招待状を早くにもらった友人たちは夏休みに突入し、ついうっかりしていたのでしょう。でもこの悲しい光景を目にした家族、そして親戚は今年のハリーさんの誕生日にはなんとかしてみんなに祝ってほしいとFacebookで呼びかけることにしたのです。

「みんなにお願いがあります」

出典 https://www.facebook.com

ハリーさんの従姉のレベッカさんはFacebookで去年のハリーさんの誕生日に起こったことを綴り、「彼女は内面も外面もとっても美しい女性。勉強も良くできて親切で面白いハリーの従姉だということを私は誇りに思っています。去年の誕生日にはとても悲しい思いをした従妹に、今年はみんなでお祝いの言葉をあげたいんです。」

そして、どうかこのメッセージを見たら「ハリー、お誕生日おめでとう」とカードを送って欲しいと依頼。そして現在このメッセージは15万7千以上のシェアが。レベッカさんは最初、たくさんのシェアが集まるまでハリーさんの母アリソンさんには秘密にしておくつもりだったそう。

ところが、あっという間にレベッカさんのメッセージは拡散され、レベッカさんはアリソンさんに「私がハリーのことでメッセージをしたこと、気を悪くしないでほしい」と伝えたのです。アリソンさんはレベッカさんの従妹を思い遣る心遣いに感動。

レベッカさんは救急車の搬送係の仕事をしています。そのため、警察官や消防&救急隊員にもこのメッセージはが伝わり早速ツイッターでハリーの誕生日を祝うメッセージをツイートするなどの温かいジェスチャーが寄せられたそう。

「たくさんの人に祝ってもらう喜びを感じてほしい」

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レベッカさんは、自分のメッセージを受けてハリーさん宛てのカードが私書箱いっぱいに集まることを期待しています。中には「プレゼントを送りたいんだけどどうしたらいい?」という親切な人もいて「気持ちだけで十分。カードだけ送ってあげてください。有難う!」とFacebookに感謝の気持ちを綴っています。

去年の18歳の誕生日は一人で孤独に悲しく過ごしたハリーさんですが、今年の7月にはきっと世界中からたくさんのお祝いの言葉が添えられたカードが届くことでしょう。去年の分まで今年は幸せな気持ちで自分の誕生日を過ごしてほしいですね。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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