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悩みやストレスが原因で、生理が遅れたり、止まってしまう…多忙な女性なら、経験がある方もいらっしゃるかもしれませんね。ストレスで生理が遅れる、とは知っていますがどうして止まってしまうのでしょうか。

今回はストレスと生理の関係について、Doctors Me医師の建部先生に話を聞きました。

どうしてストレスで生理が止まるのですか?

それまで順調だった生理が、ストレスで止まる場合、いくつかの原因が考えられます。

1.食事への影響
過剰なストレスで食事をとれない、また極端に少ない状態が続くと、脳が飢餓状態に陥ります。すると「周期的に女性ホルモンの分泌を促す指令」を出すホルモンが、著しく低下するため、女性ホルモンの分泌量が低下し、生理が止まってしまうのです。

2.不眠の影響
ストレスで不眠が持続が続くと、脳が休むことなく働くため疲弊します。食事への影響と同様「周期的に女性ホルモンの分泌を促す指令」を出すホルモンの分泌量が少なくなります。

3.コルチゾールの影響
ストレスがかかると、コルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールは体内での蓄積性が強く、正常域に下がるまで時間がかかる性質があります。コルチゾールは女性ホルモンと同じく、原材料はコレステロールです。コルチゾールのはたらきは、高血糖の維持、炎症の抑制、脳と身体の興奮状態の持続です。一方で、免疫能の低下、記憶や空間学習能力を司る脳の部分の萎縮させるはたらきなどもあります。

この結果、脳機能は疲弊し女性ホルモンに使うコレステロールもコルチゾールの方に利用されがちになり、生理も止まってしまうのです。

ストレスの影響で生理が止まりやすい人、そうでない人はどう違うの?

さまざまな条件の違いがあると思われます。

ひとつの可能性として、気持ちの切り替えができるかどうかが挙げられます。寝食を忘れるほどの悩み事やストレスに囚われたままだと、コルチゾールは分泌されたままです。

気持ちの切り替えが苦手な方は、一時的であっても違うことに取り組むことや体を休めるといった工夫を心がけてみてはいかがでしょうか。

ストレスを取り除けば、生理は戻りますか?

原因となっているストレスが除かれれば、ゆっくりとホルモンバランスは回復してくることが多いです。ただし必ずしも回復するというわけではないので、病院に相談することがおすすめです。

ストレスの強さやその継続期間、また妊娠の可能性も考え、予定の生理が2週間経っても来ないなら、念のため産婦人科を受診すると望ましいです。

一概には言えませんが、かかる科目によって治療方法は異なります。
内科や心療内科などでは、ストレスの影響を軽減するよう適切な安定剤・睡眠剤の処方が可能です。また、産婦人科では低用量ピル等を利用し、生理サイクルの回復と安定化を行う治療方法があります。

いずれにせよ早めの対応が、止まった生理を再来させる解決の近道だと考えられます。

ちなみに、ストレスで不正出血が起こるのはどんな場合ですか?

ストレスで不正出血が生じるのは、
・免疫能の低下によって起こる膣炎の可能性
・途中まで作られていた子宮内膜がホルモンのアンバランスによって破綻し剥がれ落ちる生理のような出血の可能性
などが考えられます。

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最後に建部先生からアドバイス

生物学的にほかの哺乳類と比べて、人間は少数精鋭の子孫を残す本能が備わっています。もともと、多少のことで生理のサイクルは不安定にならない生き物でした。しかし、現代においては、この機能を損なう事態が、多い傾向にあります。

ストレスや悩みを一人で背負わず、信頼できる周囲の方に相談し、協力を得るようにしてみましょう。そして、体をできるだけ休めるといいですね。産婦人科など医療機関を早めに受診するようにしてください。

(監修:医師 建部雄氏)

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