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「年収1000万円」と聞けば、多くの人はシンプルに「お金持ち」という言葉も連想するでしょう。年収が1000万円を超えることを「大台に乗る」と表現することもあるくらいです。

しかし、実際に約1000万円の年収をもらっている人たちに話を聞いてみると、それほど「お金持ち」という雰囲気は漂わせていないのが実際のところ。

夫の年収が1000万円クラスだとしても妻が家計のために仕事をしていたり、「お金が貯まらない」と嘆いていたりする場合も珍しくありません。

これは一体、どういうことなのでしょうか?

額面なのか?手取りなのか?

これについて、ファイナンシャルプランナーの横川楓さんに解説してもらいました。

横川さんは、24歳で経営学修士(MBA)を取得し、このほかファイナンシャルプランナー(AFP)、マイナンバー管理アドバイザー、マネーマネジメント検定2級など様々な資格をもつお金のプロ。元「地下アイドル」という異色の経歴の持ち主です。

そんな横川さんは、言います。

横川:「まず、年収1000万といっても、“額面で”なのか“手取りで”なのかが重要ですよね。

若い女性のなかには時々、『結婚相手にはやっぱ年収1000万はあってほしい』と言う人もいるみたいですが、どうせそれを言うなら、額面なのか手取りなのかをハッキリさせたほうがいいでしょうね(笑)」

説明の必要もないかもしれませんが、「額面」の給与というのは、源泉所得税や住民税などの税金、雇用保険や社会保険などの保険料などが差し引かれる前の額。

「手取り」は、全体(額面)の給料から天引きされた後の、実際に手元に残る金額のことをいいます。

「手取り」で年収1000万円を超えるためには、「額面」でどれくらいの年収が必要なのでしょうか?

横川:「サラリーマンの場合も自営業の場合も、手取りで1000万円を超えるためには、額面で1500万円以上が必要といえるでしょう。前年の住民税額にもよりますが、まあ1500万円以上あれば“安全”といえます」

手元に1000万円残すためには、額面で年収1500万円以上が必要…。そう、額面と手取りでは、「全然違う」といっても過言ではないのです。

年収1000万でも自由に使えるお金は…

では、手取りではなく「額面で年収1000万円」の場合、実際に1カ月のあいだに使える金額というのはどれくらいなのでしょうか?

横川さんに、最もシンプルな例を想定して解説してもらいました。以下が概要です。

サラリーマンの場合

【額面の年収1000万円→年間の手取りは740万円弱】

ボーナスが夏冬80万円だとすると、月の手取りは50万円弱。

自営業の場合

【額面の年収1000万円→年間の手取りは780万円弱】

ボーナスは(基本的に)ないので、月の手取りは65万円程度。

横川:「サラリーマンと自営業の差額は、主に雇用保険と年金(厚生年金・国民年金)の違いです。厚生年金は特に給与額で上がっていきますが、国民年金は定額なので、同じ1000万円でも60万円以上国民年金のほうが安いんです」

なるほど!では、サラリーマンの場合に絞ってさらに解説をすすめてもらいましょう。

横川:「月の手取りが50万円弱だとして、家族で家賃20万円くらいの家に住んでいた場合、家賃を引くと約30万円。

そこから、水道光熱費はもちろん、車など何かしらのローンがあったり、毎月の様々な固定費も多いので、毎月10万円は固定費としておく…。

そうすると、サラリーマンで(額面の)年収が1000万円の人が月に自分や家族のために自由に使える金額は、極端にいえば20万円ほどということになりますね。

もちろん、人や会社によって状況に違いはあるので、全部が全部この通りというわけではありませんが…」

月に自由に使える額が約20万円と考えたら、「お金持ち」という雰囲気があまり出ないことも納得できそうです。

しかしながら、もちろん、額面で1000万という年収額が「低い」というわけではありませんよね。計画性をもってお金のやりくりをしていれば、じゅうぶん余裕のある生活ができるでしょう。

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