記事提供:AbemaTIMES

現在日本に推定1万人いるとも言われる「無戸籍児」について、6月4日に放送されたAbemaTVの報道番組『みのもんたのよるバズ!』で専門家と当事者(33年間も無戸籍だった女性)を交えて議論を行った。

元々、離婚後300日以内に生まれた子供は前の夫の子供にしなくてはいけないという法律があった。

この制度を拒否する母親が、出生届けを出さなかったため無戸籍者になるという実態があったのだ。

戸籍がないと義務教育が受けられなかったり、医療費が自己負担となり、携帯電話の契約もできず、銀行口座も作れないなどのデメリットが存在する。

同番組には、現在34歳でこれまでの33年間無戸籍だったという女性、冬美さんが登場した。

冬美さんの母は元夫の暴力を長い間受けていて、経済的にも精神的にも追い詰められ、離婚をすることもできないまま逃げ出したのだという。

その後、冬美さんは実の父と母が出会ったことで産まれたのだが、母が元夫と離婚ができていない状態だったことから冬美さんの戸籍をつくることができなかった。

冬美さんは学校に1日も行っていない。市販されている教材を使い、自宅で勉強していた。

これに対し、『無戸籍の日本人』(集英社)著者でジャーナリスト・元衆議院議員の井戸まさえ氏がスタジオで意見した。

井戸氏自身も出産した子が無戸籍児問題に巻き込まれ、結果的に自身の裁判がその後のルール改正に繋がった経緯がある。

「私の場合は300日というルールがありました。今離婚ってすごく時間がかかるんですよ。私の場合は調停離婚なので、裁判所も混んでいました。ようやく何ヶ月後に離婚が成立して、新しいパートナーの間で子供ができました。

ただ、当時(14~15年前)は『300日』のことも知らなかったです。子供を産んで届けても前の夫の子供だと言われました。『なんで法的に離婚したのに…』とは思ったのですが、これは明治の法律なのですね。

今のDNA鑑定とかがない時代の法律なので、『法律の方がおかしいのでは?』ということで動きました。結果的に裁判で新しい判決ができて、今、戸籍の問題で救われているところがあります」(井戸氏)

現在、冬美さんは戸籍が取れたため働いているという。血の繋がっている父親の子供として戸籍を取ることができた。

元々の法律では、婚姻中に妊娠した子供が夫の子と推定される。

しかし離婚したら、離婚後「300日」が婚姻中と扱われ、前夫の子ということになっていたのだ。

だが、井戸氏によると、妊娠期間は300日よりも短いので、これまでの法律では長過ぎだという。

そして、冬美さんは、戸籍がないことの悩みをこう語る。

「戸籍がない以前に、学校にも行っていなかったので、同世代との交流がない。

悲観してしまい、自分は世の中にいてはいけない人間なんじゃないかと思ったり、自分と同世代の人が、自分とは全然違う世界に住んでいると思い、その世界に自分が入ってはいけないと思い、内向的な性格になってしまいました」

法務省は無戸籍の問題について、ホームページで戸籍の取得方法を確認することなどの情報収集を呼びかけているが、そもそも無戸籍であれば携帯電話の契約もできない。情報収集さえできない状態だからこそ、根深い問題になっているのだ。

ここで番組コメンテーター・弁護士の佐藤みのり氏は

「戸籍を作るにはどうすればいいか。裁判手続きをしたうえで、元夫が父親ということになったら、それを否定したうえで、戸籍を手に入れることになります。

それは自分で全部やるのは複雑。今、無戸籍で悩んでいる人は、法務局や弁護士会に相談をしてください。自分が相談しやすいところに相談に行くという一歩を踏み出すのが重要です。

あとは、法律関係の相談ができる『法テラス』とかもあるので、費用の面を相談する前にまずは行ってもいい。

名前が出るのを恐れる人もいますが、法定手続きの時、住所が出ないように配慮してもらえます。調停で相手(元配偶者)と顔を合わせたくない時、別々にやることも可能です。

まずは第一歩、相談するのが大事です」と語った。

冬美さんもこれからいろいろとやりたいことがあると前向きな発言をし、番組進行のテレビ朝日アナウンサー・下平さやかから「幸せがいっぱい待っていますよ」と激励された。

『みのもんたのよるバズ!』はAbemaTVにて毎週土曜日20:00~21:50にて放送中

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