記事提供:conobie

「自分が楽しければ、相手も楽しい」「自分が悲しければ、相手も悲しい」。

著名な児童心理学者ピアジェ氏によれば、この「自己中心性」こそが幼児期の認知(ものの捉え方)の特性なのだとか!

うちの子はなんで自分のことしか考えられないの?これって自己中心的?と嘆く前に、幼児期の自己中心性について学んでみませんか。

「自己中心的」と「自己中心性」ってどう違うの?

人間がある年齢に達してからの「自己中心的(利己的とかわがまま)な性格」は、極端に言えば自分さえよければ相手はどうでもいいと、自分を優先して相手を軽視することです。

しかし、幼児期の「自己中心性」はこれとは大きく違います。

自分を中心に考え行動する子どもを見ていると、表面的には「自己中心的」だとつい思ってしまいますが、実はこの2つは全く別物なのです。

2歳から7歳くらいまでの子どもは常に自分が世界の中心にいて、自分を客観視することや、自分とは違う考え方・気持ちがあるということを理解できないといわれています。

著名な児童心理学者のピアジェ氏によると、「自分が楽しければ、相手も楽しい」「自分が悲しければ、相手も悲しい」というものの捉え方こそが、幼児期の特性である「自己中心性」だといいます。

この年齢では、まだ自分と他者との違いが明確に分からないため、「他者の気持ちを考える」という発想さえない時期。

つまり発達が未成熟なんですね。

この時期の子どもの特性は、他にもあるの?

この「自己中心性」により、幼児は大人から見ると論理的とはいえない思考をするので驚かされる時があります。

幼児期の特性としては、他にも以下のようなものがあります。

・アニミズム

生物であろうと無生物であろうと、すべて人と同じように感じたり、考えたり、話したりすると考えること。

子どもがよく虫や動物、人形などに話しかけたり、お絵かきで太陽に顔を描くなどが代表的な例です。子どもに大人気の「機関車トーマス」も、まさにこの世界観の体現といえます。

・実念論

心の中の世界と実際の世界との区別ができないため、思ったことや心の中で強く念じたこと、夢で見たことなどが実在すると思ったり、現実になると思う傾向のことです。

・人工論

太陽や月のような自然界のものや事象は、すべて人間がつくったと考える傾向のこと。雨や雪は人間が降らしている、などと思うことです。

子どもの自由な発想は、これらの特性があるからかもしれませんね。

何歳になったら自己中心性はなくなるの?

前述したピアジェ氏によりますと、こうした「自己中心性」は7歳から11歳ごろ、他者の視点からも物事を見ることができるようになると次第に解消され、

客観的・論理的思考ができるようになるといいます(当然のことながら子どもの発達には個人差がありますし、ピアジェ氏の理論に異を唱える学者もいます)。

最近では、このような自己中心性の時期を過ぎても、自分の立場でしか物事を見ることができない、いわゆる「自己中心的」な人が増えているといわれます。

本来であれば、幼い時から兄弟や友だちとの関わりを通じて、お互いの主張をぶつけ合いながらも相手には自分と違う考えがあることに気付き、お互いに妥協点を見つけて折り合いをつけてことができるはず。

これができない人が増えているということは、人とのかかわりや経験が減っていることも要因の1つではないでしょうか。

他者の立場になって物事を考える能力は、訓練によって磨かれるといわれています。

時には「もし~だったら、あなたはどう思うかな?」という質問をお子さんに投げかけてみて、「他者の視点」を意識させてあげるのも良いかもしれませんね(自己中心性の年齢真っ只中のお子さんには難しいかもしれませんが…)。

幼児期の「自己中心性」は、自己中とは全く違う!

小さなお子さんの、一見「自己中」「わがまま」に思える言動・行動。しかしお子さんが幼児期である場合、それは発達段階としての「自己中心性」だ、ということが分かります。

子どもは、様々な人との関わりやコミュニケーション、また相手への思いやりなどの経験を重ねながら成長していくのですね。

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス