記事提供:conobie

先日、打ち合わせに参加していた男性が、終わり際の雑談で「あしたは家族サービスをします」と言いました。

以前から「家族サービス」とか「育児を手伝う」という言い方に、いちいち「ん?」と思っていたため、つい「サービスって言い方って!」と口を出してしまいました。

せっかくの機会なので、長年なんとなく引っかかっていた「家族サービス」という言葉について考えてみます。

「家族サービス」って、なんだろう?

仕事の終わり際に、取引先の男性が「あー、終わったー!あしたは家族サービスします」と言いました。小さなお子さんのいるパパです。

「いやー、いいパパですね」とも思いますが、どういうわけかわたしは以前から『家族サービス』という言葉にしっくりこないというか、ひっかかりがあるんですよね。

それでつい、「家族サービスって言われたら、ご家族ちょっとさみしくないですか?」と余計なことを言っちゃったんです。

ところが、言われた相手は「え?」と。(笑)

「家族サービスって、なにか、まずいんですか?」とびっくりした様子でした。

なにがまずいかと聞かれると、わたしもはっきりとは答えられなかったのですが、なんとなくひっかかる「サービス」という言葉。

サービスって商売っぽいじゃないですか。家族にサービス?ちょっと変な感じがするんです。

とはいえ、引っ込みもつかなかったので、まずは「サービス」の意味を検索してみました。

ちょっと難しくてわかりません。

うーん、どうしてこんなに「家族サービス」という言葉にひっかかるんだろう?

ママが使うとどうなるか、試してみました

わからなくなってきたので、とりあえずママである私も使ってみようと思いました。

「あー、仕事がんばった。週末は家族サービスするよー!」と。

でもこれ、なんかちょっと違和感ありません?

ママは家族にサービスする感じがしない。どうしてだろう?

あまり認めたくないですが、やはりわたし自身の中にも、“女性だから家族にサービスするはずがない”という概念があるのでしょうか。

ではなぜ女性は、家族にサービスをするはずがないと思うのか。

それは、“ママは家族の笑顔のために、なにかをすることが“あたりまえ”と思われているから。”

女性が何かするのは当たり前で、男性だとサービスになる。

ここが私の違和感の“素”だと思うのです。

でもよく考えると、小さな子どもがいる家庭で、家族と過ごす時間ってそんなに嫌なものでしょうか?

むしろ子どもたちの笑顔を見たくて、笑っていてほしくて、どこかに連れていこうとしたり、一緒に遊びたくなる。

疲れていても、しんどい日でも、頭に来ても、それでも子どもたちになにかをしてあげたくなってしまう。

つまりそれは、子どもたちのために“してあげている”というよりも、したくてやっていることであって、がんばれてしまう力の源でもあるわけです。

サービスとしてして差し上げているわけじゃない。

もちろん、

「まま―あれとって」
「ままーおみずのみたい」
「ままーせなかかゆい」とか言われると、

『うっさーい!自分でやって!』と思うこともありますが(笑)。

かといって、あれとって・水汲んで・背中をかくことも、サービスではないんですよね。

してあげるではなく、そうしたいからここにいるパパであってほしい

自分に置き換えてみたら、だいぶわかってきました。

夫やパパが「家族サービスをする」という言い方に対して、男尊女卑だとか平等じゃないという感情ではなくて、わたしの場合は、なんだか寂しく感じてしまうんですね。

自分がそうであるように、

パパにも、サービスではなく自分がやりたくてやっていることが、家族にとってうれしいことであってほしいと思うんです。

家族との関係性をタスクみたいに感じていたり、ガス抜きしないと爆発する危険物のようにケアしたり、と作業として取り扱われるのではなく、

仕事でくたくただけれど、君の笑顔が見たかったといって花束を買って、

週末の朝は、本当はもっと寝ていたいけれど、つい子どもたちの笑い声が聞きたくてスニーカーを履いて出かけてしまう。

そんな夫やパパでいてほしい、と、もしかしたらママはみんな思っているのかもしれません。

理想論かもしれないですし、本当に毎週花束を買って帰ってきたら、「無駄遣いするなーっ!」と怒るわけですが(笑)。

ダブルインカムの家族も増え、我が家のように生計の主軸がママである家庭も増えていると思います。

そうなると男性に限ったことではなく、ママ自身も「週末は家族にサービスしておくか」というような発想になるかもしれません。

部長にごまをする、うるさい親戚にお中元を贈っておくみたいな感じで、「家族にもサービスしておけば、平穏で無難」というのでは、あまりにも家族って寂しすぎる。

『家族サービス』。

つい当たり前に使う言葉かもしれませんが、こういうところに日本のふしぎな家族観が見えるような気がしています。

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