アメリカでもフィラデルフィアは最も貧困率が高い街だと言われています。白人富裕層のボストン、白人貧困層のフィラデルフィアと例えられるほど、同じアメリカ内でもフィラデルフィアは貧困と犯罪率が比例しているといった状況。

フィラデルフィアの都心はそうでもないのですが、その都心から比較的近くにあるゲットーは貧困率が高く、失業者も数多いということです。なかなか仕事が見つからなければ貧困になり、貧困になればきちんとした身なりもできないために、また失業してしまうといった堂々巡りになっているのです。

それでもフィラデルフィアの住民は、なんとか自分たちの住んでいる街を良くしようと色々な試みをしています。去年、1軒のピザショップが話題になったのを覚えている人もいるでしょう。

「Rosa's Fresh Pizza」でペイ・フォワードを始めた

出典 https://www.youtube.com

去年、話題になったのがこちらのピザショップ。ペイフォワードというのは、誰かが前もってピザの代金を払っておくこと。それをポストイットにして店内に貼り付け、訪れた誰かのお金が少し足りなかった場合などにそのポストイットを利用してピザ代を払うというシステム。

メニューにある1ドルのピザ代を前もって「誰かのために」払いたいという親切な人は、ポストイットにサインするだけ。こうすることで誰かの親切がまた誰かに繋がっていくという見知らぬ人への思いやりの連鎖が生まれるのです。

このペイフォワードを始めたことで、ホームレスがほんの少し減ったという事実に。そしてホームレスが減るということは犯罪率にも影響が。誰かが思いついたほんの少しのことが、こうした大きな社会貢献へと繋がるのです。

だからこそ、アイデアは大切。このほどフィラデルフィアにある公立図書館の「Paschalville分館」で、男性の就活のために取り入れられたアイデアが素敵だと話題になっています。

計48本のネクタイを無料で貸し出し

出典 https://www.facebook.com

仕事を探すには、まず身なりを整えなければいけません。でも、そのためにスーツやネクタイを買うお金の余裕が無い人もたくさんいます。分館マネージャーのネイト・エディーさんは、以前にニューヨークのクイーンズ図書館を視察に訪れた時に、ネクタイの貸し出しをしているのを見て「うちにも取り入れたい」と思ったそう。

早速クイーンズ図書館の許可を得て、自分の図書館にもネクタイの貸し出しを始めたエディーさん。最初は12本から始めたそうですが次第にこのことが広がり市長の耳にも入るように。そして市長の呼びかけにより住民からネクタイの寄付が集まるようになったのです。

VHSの空き箱に入れて3週間の貸し出しが無料

出典 https://www.facebook.com

ライブラリーならぬ「タイブラリー」をもっと認知してもらえるようにその宣伝を広めていくつもりだとエディーさんは語ります。富裕層と貧困層の差が生まれれば、どうしても社会は富裕層をターゲットに、様々なマーケティングやテクノロジーの販売などがフォーカスされてしまいます。

でも、大切なのは貧困層の人々が仕事を得られるような街づくり、社会づくりをすることで犯罪率の軽減にも繋がり人の心に豊かさも生まれていくのです。ささやかなことでも大きな意味を持つということを意識することが大切だと思う筆者。

この「タイライブラリー」のようなアイデアが、今後も世界中で生まれればいいですね!

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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