記事提供:conobie

話題の絵本『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』の監訳者であり、快眠セラピストの三橋美穂さんにお話を伺いしました。

目次

・世界中でベストセラーになった『おやすみ、ロジャー』
・眠り方は教えてもらえない、眠り方は身体で覚えよう
・著者のエリーンさんは、絵本の専門家ではなく「行動科学者」
・『おやすみ、ロジャー』に隠された、たくさんの眠り方の秘密
・子どもがよく眠れるようになる4つのポイント
・『おやすみ、ロジャー』の読み聞かせ方の5つのコツ
・ママも一緒に眠り方を学んで寝ちゃっていいんです

子どもが10分で眠りにつくと話題の絵本『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』。今回は、この絵本の監訳者であり、快眠セラピストの三橋美穂さんにお話を伺いました!

世界中でベストセラーになった『おやすみ、ロジャー』

『おやすみ、ロジャー』は、世界でも42言語に翻訳され、各国でベストセラーになっていますが、日本で最も売れているそうです。子どもから大人まで平均睡眠時間が少ない日本ならではかもしれませんね。

『おやすみ、ロジャー』を読むと子どもがすぐに眠るようになったという声はもちろん、「夜泣きがなくなった」「途中で目覚めなくなった」「寝起きがよくなった」という子どもも多いと聞きます。

『おやすみ、ロジャー』を読むことで、十分にリラックスした状態で眠りに入れるので、睡眠が深くなるのでしょう。

『おやすみ、ロジャー』の監訳者:睡眠セラピスト 三橋美穂さん。

眠り方は教えてもらえない、眠り方は身体で覚えよう

私たちは人生の中で、眠り方を教わることはありませんが、『おやすみ、ロジャー』は眠り方を身体の感覚で覚えられるのがすごいところです。

子どもの頃に、この眠りに落ちていく感覚を体で覚えたら、一生役に立ちます。

『おやすみ、ロジャー』を何回か読んで聞かせてもらっているうちに、自分で眠れるようになったという事例があるんです。

6歳くらいのお子さんがいる関西在住のママで、寝かしつけに1~2時間かかっていて、子どもが夜更かしになり、朝起きられないと悩まれていた方が、『おやすみ、ロジャー』を読んだら、お子さんが30分で眠ったそうです。

ウトウトフクロウは、今すぐ眠るとっておきの方法をロジャーに教えてくれます。

だんだん慣れてきた数日後「今日もロジャー読もうか?」と声をかけたら、お子さんが「もう眠り方わかってんねん」と答えたとか。

「頭の中の考えをな、こうやって出してな、箱に入れるやろ。そいでな、手をな、こうやって…」と『おやすみ、ロジャー』のお話を説明しながら寝ちゃったんですって。

それを聞いて、こんな風に眠り方が身につくなんて素晴らしいなと思いました。

『おやすみ、ロジャー』を繰り返し読み聞かせることで、子どもは眠り方を体で覚え、学ぶことができる本なんです。

「寝かせたい時だけにこの本を読むという使い方はもったいないです」と三橋さん。

著者のエリーンさんは、絵本の専門家ではなく「行動科学者」

著者のカール=ヨハン・エリーンさんは、スウェーデンの行動科学者で、実は睡眠も絵本も専門ではないんですよ。

先日、来日されたエリーンさんにお話を聞いたところ、ロジャーのお話は、ドライブしている時に、急に最初から最後までお話が降りてきて、横で寝ていたお母さんを叩き起こしてメモしてもらったとか。

その後、主人公は本当にウサギでいいのかなど、3年半もかけて内容を推敲したそうです。

『おやすみ、ロジャー』の著者 カール=ヨハン・エリーンさん。

「絵本の中ではどこが好きですか」と伺ったら、絵本の最初に出てくる「今すぐ眠る?それともお話が終わった後に眠る?」と問いかける部分だと言っていました。

いずれも眠ることを選ぶのですが、自分が選んだことで自主性ができ、眠るという行為に取り組もうという気持ちが強くなります。

大人も疲れたから寝ているだけで、「眠ること」を選択している人は多くないと思います。この部分には、もっと眠りを能動的に行おうというメッセージが含まれてるんですね。

『おやすみ、ロジャー』に隠された、たくさんの眠り方の秘密

実は『おやすみ、ロジャー』を最初に読んだ時は「リラクゼーションのテクニックを巧みに入れて、うまくつくっているな。私にもつくれるかな?」と思いました。

でも、読み込むほど、綿密に計算してつくられていて、簡単に真似できるものではないと分かりました。

例えば、子どもが眠れない原因のひとつに「もっと遊びたい」という理由があります。その要求は絵本の中に出てくる「ブランコの上で寝ちゃう」シーンで遊ぶ疑似体験をすることで解消しているんです。

また、「友達とケンカした」「ママに怒られた」ということが気になって眠れなくなってしまう子どももいると思うのですが、そういった悩みは絵本の中で出てくるあくびおじさんが、大きくてぶ厚い本を持ってきて解決してくれます。

「うさぎと人間が眠りに落ちて、幸せになって、やさしくなって、みんなに愛されて、自分のことが好きになる」と呪文を唱えてくれる。私はこのシーンが一番好きです。

あくびおじさんは、ぐっすり眠れるじゅもんをロジャーに読んでくれます。

子どもがよく眠れるようになる4つのポイント

子どもの睡眠に悩んでいる方に、子どもがよく眠れるようになるポイントをご紹介しましょう。

大人は平日睡眠不足だからと休日一緒に朝寝坊すると、生活リズムが崩れるので、必ず朝決まった時間に起きるのが大事です。

昔と比べると夜が明るすぎるなど、昼と夜の区別がしにくくなりました。赤ちゃんも、昼は部屋を明るくして夜は暗くすると、夜まとめて眠れるようになっていきます。

朝はカーテンを明けて太陽の光を浴び、夜は気持ちが落ち着く暖色の照明にしましょう。

日中の過ごし方や、お昼寝のタイミングもポイントですよ。

『おやすみ、ロジャー』の読み聞かせ方の5つのコツ

4つのポイントを満たした上で、『おやすみ、ロジャー』を読むと、リラックスしてよく眠れるようになるでしょう。読み聞かせる時のコツをご紹介します。

来日していた著者のエリーンさんに「『おやすみ、ロジャー』を読んでも眠れなかった」という方へのアドバイスを伺ったんです。

すると、「子どもにもその時々の事情があるから、それを観察してください。遊び足りないなら、そこの部分のお話をもっと膨らませるとか、その子の様子にあわせてやってみるといいですね」と言っていました。

もっと自由に読んでいいんですね。

ママも一緒に眠り方を学んで寝ちゃっていいんです

著者のエリーンさんによると、『おやすみ、ロジャー』は、子どもだけを対象にしているわけではないそうです。子どもだけでなく、大人も眠り方を学べると思います。

特に、まだ歩いていないくらいの赤ちゃんは、お母さんと一心同体のような状態なので、赤ちゃんがよく眠れるかどうかは、ママの心理状況に左右されがちです。

昔と比べたら、親が断然忙しいから気持ちに余裕がないことが多いので、ママが落ち着いてリラックスしていることが重要です。

お子さんに読みながら、自分も寝ちゃっていいという状態で読んでみてくださいね。

快眠セラピスト/睡眠環境プランナー 三橋美穂氏

全国での講演活動や執筆、個人相談のほか、寝具メーカーやベッドメーカーのコンサルティング、ホテルや旅館の客室コーディネートなども。

『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』(かんき出版)など著書多数。『ニャンともぐっすり眠れる本』(主婦の友社)2016年4月20日発売。

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