記事提供:カラパイア

なぜ、古い彫刻像の息子スティック(男性生殖器)はみんなあんなに小さいのか?

ミケランジェロのダビデ像しかり、古代ギリシャの男性彫刻像の息子スティックはみんな小さいのだ。

さらに古代ギリシャ彫刻像は、ほかのヨーロッパの彫刻像にかなりの影響を与えていて、その後の彫刻像の息子スティックも同様に小さい。

古代ギリシャ彫刻像の息子スティックが小さい理由は主に2つある。

まずはそれらは勃起していないからだ。男性の普段の息子スティックと比べても、実際、それほど極端に小さいわけではない。

次に、当時の男性美の文化的価値は、今とはまったく違うものだった。

今日は、息子スティックは大きいほど価値があり、男らしいように見られているが、当時は大きい息子スティックよりも、小さい息子スティックのほうがいいと思われていたことを示す証拠が多い。

ギリシャ彫刻「ラオコーン像」バチカン美術館。

歴史家ケネス・ドーバーは著書の中で、小さな息子スティックが重宝された一方で、大きな息子スティックは愚鈍、好色、醜悪といった特徴と結びついていたことも理由のひとつだという。

ギリシャのブロンズ像「勝利した若者の像」J・ポール・ゲティ美術。

とはいえ、巨大な息子スティックをもつギリシャ彫刻もけっこうある。サテュロスは、喜びとワインの神ディオニュソス的な神話上の精霊。

プリアーポスはギリシャの豊穣の神だが、女神ヘラから呪われて、不能なのに永遠に勃起し、醜い淫らなキャラクターとして描かれる。ほかの神々からも疎まれて、オリュンポス山から追放された。

ギリシャ彫刻「サテュロス」像、アテネ考古学博物館。

ギリシャのテラコッタのプリアーポス像。

古代ギリシャ芸術や文学においては、大きな息子スティックはすべて、愚かで好色な獣のような男性の象徴だ。

一方、理想的なギリシャ男性は、理知的で知性があり、権威のある者とされた。好色は息子スティックの大きさとは関係がないが、とにかく小さな息子スティックをもつ者が冷静で論理的だと思われていた。

ポセイドンあるいはゼウスと考えられるギリシャのブロンズ像、アテネ考古学博物館。

ギリシャの劇作家アリストファネスは、自身の作品「雲」の中で、こうした傾向について次のように書いている。

理想的な男性の体になりたいのなら、ぴかぴかの胸に、白く輝く肌、幅広の肩、短い舌、むきっと盛り上がる尻、そして小さな息子スティックがベスト。

だが、実際は青ざめた肌、狭い肩、骨ばった胸、長い舌、貧弱な尻、そして大きな息子スティックが現実だ。

出典「雲」

古代ギリシャ彫刻はバランスと理想主義がすべてだ。だから、ユーモラスかグロテスクだと思われるだけの大きな息子スティックを否定しようとするのもわかる。

古代ローマ人は、大きな息子スティックに対してもっと寛容だったかもしれないが、それでも彫刻像では小さな息子スティック傾向が続いた。

のちのルネッサンス芸術でも、彫刻家たちは古代ギリシャの影響をかなり受けていて、息子スティックは小さくされている。

小さな息子スティックの有名な例は、イタリア、フィレンツェのルネッサンス彫刻、ミケランジェロのダビデ像(1501~04年)だろう。

ギリシャの影響以外に、ダビデの息子スティックがこんなに小さい理由におもしろい説がある。

2005年、フィレンツェのふたりの医師が、ダビデの息子スティックは実は恐怖で縮み上がっていたから小さいのだとする論文を発表した。

確かに正面から見ると、ダビデの顔は怖れ、なにかを心配しているように見える。

これは、これから巨人ゴリアテと戦わなくてはならないせいだというのだ。ミケランジェロは、ダビデの体の詳細を細かく表現し、息子スティックも含め、恐怖や緊張の現われまできっちりと刻み込んだのだと医師たちは主張している。

出典:howtotalkaboutarthistory

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