アダルト業界という世界でその名を轟かせ、今や女性にも広く知られるようになったAV男優・しみけんさん。

海外メディアからも注目されるきっかけとなった「AV男優は絶滅危惧種のベンガル虎よりも少ない」の言葉の通り、熾烈を極める世界でトップに君臨するのは並大抵のことではないはず…。

今回、Spotlight編集部はそんなしみけんさんを独占取材!メールで伝える「お世話になっております」が普段とは違う意味を帯びてしまい緊張しましたが、トップ男優としての仕事観や、如何にして今日の地位にたどり着いたのかについてお聞きしてきました。

「はじめは楽しんでやってただけ」

ーーしみけんさんが男優として活動するようになってから、どの位になりますか?

しみけん:18年ですね。気付けば人生の半分がAV男優です。

ーーデビュー当時はどんな心境でした?

しみけん:「のし上がってやろう」といった気持ちは全くなくて、とにかく好きでやっていただけですね。

ーーしみけんさんが有名になったきっかけといえば「ザ・ナンパミラクル(しみけんさんが師匠と仰ぐ島袋浩さんと共演していた著名作)」だと思うのですが、あの作品に出ていた頃はどうでしたか?

しみけん:「ザ・ナンパミラクル」に関しては、島袋さんに好かれたいという気持ちで臨んでたんです。だから、撮影の前日はオフにしてまで「何をして島袋さんをいじろうかな?」と考えてました。悪ふざけの延長ですね。その悪ふざけを真面目にやっていたのが皆さんに伝わったのかなと。

ーーすごく楽しそうでしたもんね。

しみけん:島袋さんは元々芸人を目指していたようで、僕がはっちゃけたりしてもまとめてくれるんで、とにかく好き勝手やってたんです。

結婚・離婚が変えたマインド

ーーしみけんさんのターニングポイントは、いつだったんですか?

しみけん:それは結婚と離婚でしょうね。27歳で結婚して29歳で離婚しました。

ーーそれを機に何が変わったんでしょうか?

しみけん:「ザ・ナンパミラクル」をやってた頃は、自分中心だったんですよ。自分さえ楽しければいい、みたいな自分勝手なところがあったんだけど、結婚から離婚というのは家庭を巻き込んでの一大イベントだから、相手のことも考えていかないと上手くいかないっていうのを痛感しましたね。「こういうことをしたら相手はどう感じるのか?」とか「相手は僕に何を求めているのか?」とか…。

その経験を経てたどりついたのが、「人に期待しない」ということ。例えば仕事でもそうですけど、「これやっとけよ」と言ってやっていなければ「なんでやってないんだよ」って、ちょっと腹立つじゃないですか。裏切られることによって怒りがこみ上げてくる。だったら最初から期待しない。

そうすると必然的に感情のコントロールができるようになるんです。感情のコントロールっていうのは、自分の中で大切にしていることかもしれないですね。

ーー感情のコントロールができる、できないでどう違うと考えていますか?

しみけん:感情をコントロールできなかったら、周りに人が付いて来ないんじゃないですかね?人が付いて来ないと損しますよ。仕事のチャンスも逃すでしょうし、対人関係も上手く築けないでしょうし。

ーー若い頃はコントロールできてなかったんですか?

しみけん:全然できてないですよ。やんちゃってほどではないけど、「人生の主人公は自分」って思ってましたから。自分中心じゃないと面白くないし、自分のことしか考えてませんでした。

現場のコミュニケーションを大切にしてきた

ーートップ男優になるために、どんな戦略で戦ってきたんですか?

しみけん:意識していたのは、「現場に笑顔を作ること」ですね。よく撮影の合間に年配のカメラマンさんがくだらないことを言ったりするんですが、現場の反応はおおかた無視か失笑。僕はそれを全力で拾って大爆笑するようにしてました。それがきっかけでスタッフさんとコミュニケーションが生まれるんです。携帯ばかり見てスタッフさんとコミュニケーションを取らない男優は勿体ないですよ。

女優さんが心を閉ざしちゃっていて、冷め切っている現場もあります。メイク室から泣き声が聞こえて、明らかに現場の空気がおかしい状況とか。そんな中、僕が入っていって小さいことから話を膨らませようとすると、明るくなることも多くて。すると、次第に監督や制作の人達からは「しみけんが来ればなんとかしてくれるだろう」という感覚が生まれてくるんです。

そういうことを積み上げて、「しみけんに当てたら上手くいく」っていうジンクスを作るっていうことを意識してましたね。対キレイな女性とか、デビュー絡みというのは男優にしたら誉なんです。そのポストに就くっていうのは、長い男優人生を見た中でも重要。大物女優が出てきたら「じゃあ、しみけん当てよう」と思ってもらえるブランドをつくりたいと思ってました。

「ギリギリを攻めたい」

ーー他にブランディングのために意識していることはありましたか?

しみけん:僕、AV男優になった1本目が「う○こを食べる」っていう内容だったんですが、このことが原因で会ったこともない女優さんからNGを出されたんです。う○こ食べた口とキスしたくないって。う○こ好きのイメージが付きすぎると、キレイな仕事ができないので、それ以降はう○この仕事は断るようにしました。

ーーう○こ味のカレー(しみけんさんがプロデュースしていた店舗)は大丈夫なんでしょうか?(笑)

しみけん:人って「バカだな」って笑ってる位なら、相手にしてくれるんですよ。その一線を超えちゃうと拒否反応を示しちゃう。う○こカレーだったら、まだ拒否反応の領域ではないかなと。そのラインは見極めてますね。

ーーギリギリを攻めてるんですね。

しみけん:これは作品にも言えることですけど、監督が許せる範囲と「これは最低限やってくれ」という範囲があるんですね。多くの男優はその真ん中を目指そうとするんですけど、僕はギリギリのラインを狙っていくんです。監督が「カット」って言いそうなところで慌てて元に戻したり(笑)

知識欲の原点

ーーしみけんさんはクイズ番組で博識な一面も見せていますが、いつからクイズが好きなんですか?

しみけん:小学6年生の頃だったかな?アメリカ横断ウルトラクイズを見てて、ひどく感動して「この番組に出たい」と思うようになって、クイズの勉強をするようになりました。知識のベースは、小学1年生から塾に行ってたからそれなりにあったんですよ。中学に入ってもクイズの勉強はとにかくしてましたね。

ーー知識欲が旺盛なんですね。

しみけん:知識欲はありますね。どんなことでもいいから、知らないことを知りたいです。どんなに小さいことでも、会話の引き出しになっていくので。

ーーどこから情報を仕入れているんですか?

しみけん:人から聞くのが多いですね。各分野に詳しい人の方の話って面白いじゃないですか。あとは週刊誌、ニュースも見ますね。特に事件のニュースなんかだと、過去に似た事件がないか調べたりもしています。

トーク力は芸人から学んだ

ーー豊富な知識とトークが絡み合ってることも、しみけんさんのブランディングとして成立していますね。

しみけん:ただ、はじめは知識があっても面白く相手に伝えることができなかったんです。これはすごく勉強しました。

ーー勉強したんですか?

しみけん:僕、5年前までは人前で一切喋れなかったんですよ。緊張して手が震えちゃって。どうやって話すことを得意にしたかというと、芸人さんから学んだんです。「その発想、どこから来たんですか?」「こういう話があるんですけど、○○さんならどう組み立てますか?」とか色々聞きまくりました。

例えば、童貞喪失話をいきなり自分から話しはじめてもイマイチで。まずは相手の話を聞いて、それから「僕はね…」と話せば、自然に興味を持ってもらう会話の流れを組み立てることができます。あとは前フリですね。前フリをものすごく強くすることでオチが生きてくるんです。前フリとオチの存在が遠ければ遠いほど面白くなる、というのは意識してます。

ーートークは天性のものではなかったんですね。

しみけん:全然!多分、同じ話をした場合、芸人さんの場合は「桃太郎」でさえ笑いに変えていくことができると思うんです。そんな芸人さんから色々学んで、今はテレビなんかだと、まず答えを最初に言って興味を引く、次にその理由、自分の考えを言ってから相手の意見を聞く。この4段階を僕は話の基本構成にしてます。

ーーそういうものは、理論は分かっていてもパっと使うとなると難しそうです。

しみけん:それはもう、とにかく練習するんです。テレビで話すネタは、テレビに出るまでに何回か人に話して意見聞いたり、アドバイスを受けたりしてますね。

“ビジネス変態疑惑”をぶつけてみた

ーー最後に聞きたいんですが、しみけんさんは色んなメディアで「う○こ好き」をはじめとする変態エピソードを明かしていますが、本当はビジネス変態なんじゃないかなと…

しみけん:僕4歳から、う○こ好きなんですよ。

ーーそれはからかう対象として、ではなくてですか?

しみけん:違いますね。幼稚園の時に、女の子がトイレに行った後にXXXXXをして、三者面談になったりしましたからね。今、あの子に謝りたいです…。Facebookで探しても出てこなくて(笑)

ーー昔から変態少年だったんですね…

そこから思春期になって、一時期う○こ好きを隠していた時期があったんですけど、まぁ窮屈だったんです。ストレスが溜まる毎日でしたが、ある日「糞尿家族ロビンソン」というビデオを借りたことで、僕は救われました。

「宇宙家族ロビンソン」をもじった下らないう○こビデオだったんですけどね。そのビデオの中では、あれだけ隠していたう○こが楽しそうに描かれていたんです。このビデオがAVへの道を進むきっかけになりましたね。僕、あのビデオに出会ってなかったら今頃刑務所の中にいたかもしれません。

ーー本当にそう思います。

しみけん:結構紙一重ですよ。ドン引きすると思いますけど、トイレでXXXXXとか当たり前ですからね?あ、ちょっとこれ書けないかな。

ーー書けませんね。

しみけん:ただ、一方で僕潔癖症なんですよ。う○こ食えるけど、床に落ちたらダメです。

ーーじゃあ、トイレの便器と床だったらどっちが汚いですかね?

しみけん:どっちもキレイです!女子便所であれば。もう床に寝そべってゴロンゴロンしたいですね。

ーー今やったら絶対ダメです。


しみけん:ということで、ビジネス変態を本当に疑われるんですけど、ガチもガチですよ。あ、この動画とか見せたら分かってもらえますかね?

ーーいえ、結構です。

まとめ

結論、しみけんさんは自身の著書のタイトル通り「光り輝くクズ」でした。

最後の猛攻には編集部のテンションも落ちてしまいましたが、トップに上り詰める人というのは、凡人にはないものを持っていることがよく分かりました。

しみけんさんの今後の活動に注目していきたいと思います。

おまけ

「上半身を動かしながら撮影してもらうと、躍動感がある写真が撮れますよ」とアドバイスいただき、笑顔で編集長と撮影した1枚。動きはシンクロしていたものの、ただの手ぶれ写真に見えました。

<取材・文/横田由起>

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