記事提供:子どものこころが穏やかに育つ魔法の育児法

肩を叩かれた気がして目を開けると1歳7か月のあなたがにぃっと私を覗き込んで言う、

「ママ!ママ!はぅとぅっとぅー?」

ご飯を食べながら、

「はぅとぅっとぅー♡」

とてとて歩きながら、

「はぅとぅっとぅー♡」

おっぱい飲む前にも、

「はぅとぅっとぅー♡」

ママやパパが「はぅとぅっとぅー?」と聞くとチカラいっぱい、

「はぅとぅっとぅー!!」

あなたが言う不思議な不思議な、はぅとぅっとぅー。

どんな意味があるのか知りたくて。

ねぇねぇそれってどんな意味なの?

ママに教えて?

とたくさん問いかけても、あなたはにっこり笑って、

「はぅとぅっとぅー♡」

あなたが発する意味を持たない色んな言葉や言い間違い。

こんなに可愛くて、こんなに愛しい音があるなんて。

ママ、知らなかったよ。

そしてある日いきなり、あなたがこの音を言わなくなってしまうことを、ママとパパは、ゆうちゃんとおーちゃんを育ててきて知っているから。

そのことにもママとパパはいつも過ぎ去ってから、はっと気付くから。

そして気付いた時にはもう2度と、その音を、あなたのその声で聞くことができないことを知っているから、あなたのはぅとぅっとぅーが聞きたくて、今日もママとパパはあなたに何度も問いかける。

「ねぇ、トウくん?はぅとぅっとぅー?」

これまで聞いたどんな言葉よりも、私の心をくすぐる、いつかこの世界から消えてしまうことが分かっている、シャボン玉のような、流れ星のような、愛しい愛しいあなたの音符。

辞書の中にも、インターネットの中にも、どこにも残らないけれど、どんな言葉よりも可愛くて、どんな言葉よりも何度も何度も聞きたくなる、鮮やかに、また私のこころに書き足されるあなただけの、不思議な、不思議な、愛しい音。

あなたがここにいる。

空気の振動や、温度、色や、におい、今、この瞬間を、そのまま、このまま、ずっと、ずっと。

いっときあんなに毎日言っていた

ゆうちゃんの「あべべ(みどり)」も、おーちゃんの「あぶーぶ?(大丈夫?)」も、もう聞けない。

でも、あなたたちと笑ったあの場面と、あの声と、あの言葉たち、ママはきっと死ぬまでずっと覚えているよ。

どうやったって…忘れられない。

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