記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
愛犬が自分より立場が上だと思ってる…そう悩む話を聞いたことがあります。そんな状態を『アルファシンドローム』と呼びます。

今回のテーマは『アルファシンドローム』です。獣医師にアルファシンドロームを起こしてしまう行動などを聞きました。

アルファシンドロームって?

犬が「自分が家の中でもっとも強い立場だ」と思い、優位に立とうとしている状態を「アルファシンドローム」といいます。

アルファシンドロームという言葉は上記の研究者たちの呼び方の最上位の狼、アルファからつけられたものという説があります。

犬は群れを作る動物です。
現在のイエイヌの祖先であろうと言われている狼の研究者たちは、群れの中で立場が優位な順に筆頭の親狼をアルファと呼び、次にベータ、ガンマ…と最下位のオメガまで順位付けをしました。

狼と同じように犬も群れの中で順位付けをします。
その中でアルファとなった犬は、下位の犬を守るためにさまざまな努力をするようになります。しかしこの努力そのものが、人間社会では「問題行動」といわれるものなのです。

どんな犬がアルファシンドロームになるの?

≪兄弟の中で最上位となった場合≫
生まれつき自己主張が強い犬は、兄弟犬を押しのけて母親から一番母乳を飲むことができます。
そうすると、体格も一番大きくなります。数週間たつ頃には大人しい兄弟犬と比べると明らかに逞しく我を通すようになり、兄弟犬の中で最上位に君臨します。

≪本当はアルファじゃない場合≫
また、生まれつき誰かに従い守られるのを好む犬もいます(ベータ以下すべて)。
このタイプの犬がアルファになってしまうと、犬自身、ものすごくストレスを感じます。アルファは下位の犬(飼い主)を守らなくてはならないので、常に警戒し、ちょっとしたことで吠えたり牙をむいたり攻撃的な態度をとるようになります。

ただ、兄弟犬の中で最上位になったからといって、アルファである親より上にいこうとはしません。ですので、自己主張の強い犬であっても接し方を間違えなければ人に従順な犬に育ちます。
本来アルファではない犬が、アルファシンドロームを起こしている場合も接し方によって、関係性が変わってきます。

犬をアルファにさせてしまう、飼い主の行動とは?

生まれもった性格は変えることはできませんが、良くも悪くも学習して身に付いた癖や性格は変えられます。
日々の何気ない行動、犬のために良かれと思ってしていたことが、実は犬のアルファ化を促していることがあります。

控えたほうがいい行動をお伝えします。矢印の後に書いたものが、飼い主の正しい行動です。
・犬に催促されて散歩に行く
 →飼い主が自分の決定で連れて行く。
・犬を先に歩かせる
 →人が先に歩く。
・犬が先にごはんを食べる
 →人が食べるのを待たせる。
・犬がじゃれついてきたら遊ぶ
 →飼い主が遊びに誘う。

犬が先に何か行動をすることは控えさせたほうがいいですね。

ほかにも以下の行動は、矢印後の行動に変えていきましょう。
・くつろいでいるときに乗ってくる。
 →優しく払いのける。そのまま抱っこはしない。
・人の足や腕を抱えて腰をふる。
 →やめさせる。人のほうが覆いかぶさる体勢をとる。
・客が来たりインターホンが鳴ると吠える。
 →犬のテリトリーはケージの中だけだと教える。
・ご飯を食べているときに邪魔すると怒ってうなる。
 →一度ご飯を取り上げ、数時間後にあげる。
・オモチャの引っ張り合いをすると犬が勝つ。
 →人が勝てないなら、引っ張り合いはしない。

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【獣医師からのアドバイス】

ここで挙げた行動はあくまで一例です。

もし心当たりがあるなら、今日からでも遅くありません。犬が何歳でも関係ありません。
根気よく接し方を変えていけば、時間がかかっても、必ず問題行動は落ち着いて従順になります。

(監修:Doctors Me 獣医師)

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