あなたは人から差別されたことがありますか?

あなたは人から差別されたことがありますか? 深刻な意味での差別です。 兄弟などで、弟ばっかりお母さんがかわいがる! 僕は差別されてる!なんてのは問題外です。

自分が差別されなければ、本当の意味でそれがどういう事なのか判らない

日本にいる日本人は殆どの人が他の人から差別されるなんて経験は味わった事がないでしょう。 私も日本で差別された経験はありませんでした。

自分が差別されなければ、本当の意味で差別されるってことがどういう事なのかが判らないと思います。

私はアメリカで初めて差別されました。

私はアメリカで初めて、差別を経験しました。

といっても、それほど深刻な差別ではないんですが、その時の私は、もの凄くショックを受けました。 生まれて初めて差別を経験したんですから。。

これは、もう約30年前のことです。
私はニューヨークでアルバイトを始めました。

マンハッタンの日本レストランの中にある バーラウンジで、バーメイドをしました。といっても、ホステスではありません。ウェイトレスです。バーラウンジのウェイトレスのことをバーメイドと言います。 運ぶ物が食事ではなく、全部飲み物だけの違いです。

私にとっては、バーメイドもウェイトレスも初体験でした。

バーラウンジの客はアメリカ人

殆どのそのバーラウンジの客はアメリカ人、それもコケージャン(白人)たちでした。

その頃はまだマンハッタンには今ほど日本食レストランが多くはなかったのです。日本食レストランに行くようなアメリカ人はとても限られた人たちでした。お寿司がちょうど大ブレークを始めた時代でしたが、それでもお寿司を食べるような人たちは本当に限られた人たちだったのです。

客は当時ヤッピーと呼ばれていたエリートたち

そのレストランのバーラウンジの客たちは、殆どが毎日もしくは毎週のように来る常連さんたちが多かったです。常連さんたちは、その頃、ヤッピー と呼ばれる人たちでした。

確か、この言葉はニューヨークの超人気雑誌「ニューヨーカー」が作り出した言葉だったと思います。ヤッピー(Yuppie)とは20代後半から30代前半で、学歴もあり、マンハッタンの第一線で活躍している人たちです。 当然、お給料もいい人たちです。つまりエリートと呼ばれる人たち。そういう客層だったのです。

マンハッタンをエンジョイしている人たちという記事だったと思います。そしてその言葉はその時代、 彼らの代名詞のような流行語になったのです。ヤング・エクゼクティブ。Young urban professionalsの略語がヤッピーです。

でも、反面、皮肉的な言葉としてとられてたのも事実。自己中心的な人たち、世界は自分を中心に周っていると勘違いした若者たちという意味もあり、それを風刺した映画や本なども多数出回ってました。

この店の常連客たちは、その殆どがヤングエグゼクティブで仕事が終わって帰宅する前にそのバーラウンジで会話とお酒を楽しむのが日課だったのです。

お酒を飲んでも酔っぱらって醜態をさらすようなことはない

そのレストランは、マンハッタンの日本食レストランの老舗と言われていた店でした。高級レストランです。 当然、バーラウンジのお酒の値段も高い。それでも、毎日、毎週そこで楽しむことができる人たちでした。

彼らはお酒を飲んでも、ちょっと陽気になるだけで けして酔っ払って醜態を晒すようなことはありませんでした。バーメイドの私に酔っ払って絡んでくるような男性客もいませんでした。

そんなバーだったので、とても働きやすかったのは当然です。 慣れない私がビールをひっかけてしまっても、あわてる私に「いいよ、いいよ、気にしなくて、大丈夫だから、落ち着いて!」なんて、言葉をかけてくれる精神的にも余裕のある客たちだったのです。

初めて来た男性客が酔っぱらってベロベロに

そんな和気藹々のバーラウンジにある日、常連客が初めての客を連れてきたのです。そしてその客は、このバーラウンジではめったにでない酔っ払い客になってしまったのです。

白い肌が真っ赤になって、呂律もまわってない状態。 若い男性客でした。高級スーツ姿の明らかにヤングエクゼクティブでした。

酔っぱらって何度も口説いてくる男性

酔っ払った彼は、バーメイドの私を口説き始めたのです。

「今度デートしてくれませんか?食事に行きませんか?」 私は「ごめんなさい!今仕事中なので。。」なんて当たり障りのないように、あしらっていました。

それでも、何度も何度も私を誘ってくるのです。断っても、断っても。。

最後には、あろうことか、私の足元に跪いて、「お願いします。僕は君のことが好きになってしまいました!」なんて言ってくる始末。。でも、酔っ払いです。 当然、相手にはできません。

私は「お願いですから、もうやめてください。」と何度も言ったのですが。。男性は、私の足元に跪いたまま立ち上がってはくれませんでした。

みかねた友人が言った

当然、バーラウンジの客たちの視線は集まります。

私にではなく、跪いたまま、立ち上がろうとしない その酔っ払いの男性に。。

その姿を見るにみかねたその男性を連れてきた常連客の一人が、彼に言ったのです。

「おい、しっかりしろよ!何やってんだよ!たかがウェイトレスじゃないか!

‘たかがウエイトレス‘ 人生初の差別をうけた

”たかがウェイトレス”  私は、頭を棍棒で殴られたようなショックを感じました。

それが私が生まれて初めて体験した差別でした。

ああ、彼らにとっては私は”たかがウェイトレス”なんだ。。

もちろん、すべてのそのバーラウンジの客たちがそう思っていたとは、言いません。けど、その言葉は、本当にショックでした。 客たち全員が本当はそう思っているような錯覚さえしたのです。

でも、錯覚とは言い切れませんね。そう思っている人たちも中にはいたかもしれません。口に敢えて出さないだけで。そんな否定的な感情がその時、私に芽生えてしまいました。それほど、ショックは大きかったのです。

ブルーカラーとホワイトカラーという職業差別用語

アメリカではブルーカラー、ホワイトカラーという職業差別用語みたいな言葉があります。かつて日本でもその言葉を使っていた時代があります。

カラーとはワイシャツの硬い首の部分のことです。

青いワイシャツを着ているのはクラーク(店員なども)などを現します。郵便配達の人たちなど、労働にある程度、肉体を使う人たちのことです。

白いワイシャツを着ているのはオフィスワーカー。 店員が全員青いワイシャツを着ている わけではありませんが、そうやって大きく2つに職業を分けて表現してしまうことがあるのです。

人間はいろんなことでランク付けをしなければ気がすまない

人種、肌の色だけでなく、職業でも そうやって差別されることがあるのです。

人種、肌の色もそうですが、職業だって どれが偉いなんてことは誰も言えません。けれど、人間の中には、そうやっていろんなことで ランク付けをしなければ気がすまない人たちが確かにいます。これは日本でも同じですね。

人からホワイトカラーかブルーカラーかと職業を色分けされることもありますが、自分から時に「僕はただのブルーカラーだよ。」なんて、開き直る人も少なくありません。その言葉を何度となく私はアメリカで聞いてきました。

アメリカ社会のバッググランド

私はすでに日本でその言葉を聞いたことがありました。「僕はブルーカラーだから」

私が仕事で知り合ったアメリカ人男性の口から、一度、その言葉を聞いたことがあったのです。その時はその意味がよくわかりませんでした。なぜ、その男性が、そんなことを言うのかを。。

それはアメリカ社会のバッググランドがそこにあるから。ホワイトカラーは上流階級で、ブルーカラーはそうでないという色分け思想が、そこにしっかりと根っこを張っていたのです。

ウエイトレスのどこが悪い!

”たかがウェイトレスじゃないか!”と言われて、それがどういうことなのか、はっきりと認識できた気がします。

ウェイトレスのどこか悪い!立派な職業じゃないか!思い出すと腹が立ちます。でも、あの場では何も言い返せませんでした。もし、客に言い返していたら、私はきっとクビになったことでしょう。

職業を見下した言葉

問題はその職業ではないのです、この場合は。

彼らヤングエクゼクティブからみたら、ウェイトレス、つまりブルーワーカー(店員)を見下しているのです。

ただ、そう言ったのは、1人の客だけなので、 彼らというのもこの場合は間違いなんですが、 実際、これは私たち社会のどこにでもある職業を見下した言葉ですね。その代表なような言葉を私は投げかけられた。この時の気持ちは今でも忘れられません。

差別大国アメリカで何度となく差別されてきた

その後、何度も差別をうけました。アメリカは、日本のように単一民族ではありません。人種のるつぼ。そして差別大国アメリカなのです。

アメリカでは、イエローと言われ、ジャップ、オリエンタル、いろんな差別用語で差別されてきました。

自分を少しでも優位に感じたくて、他人を差別しなければ気がすまない。これはとても悲しいことですね。でも、差別されるということは、差別することより、もしかしたらずっとマシなのかもしれません。

これだけは言えます。差別発言を平気でする人は、自分に自信がなくとても精神的に弱く、そして貧しい心を持った人だということ。もしくは、世界は自分を中心にして回っているのだと大勘違いをしている人なのです。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
日本生まれですが、米国に30年間住んでいた米国籍のライターです。2014年に家族で日本に移住してきました。どうぞよろしくお願いします。

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