認知症でケアホームにいる祖母との食事会

先日、私は仕事を休んで母の実家へ行きました。
4年ほど前に認知症になった93歳になる祖母との食事会に参加するためです。

祖母がお世話になっている老人ホーム。
というかケアホームという表現が正しい気がします。
入所している人も少人数でスタッフさんがいつも何人もお世話をしてくれます。

そのケアホームのスタッフさんから
「外でご一緒にお食事でもいかがですか?」
という提案を受けていました。

祖母はだんだんと認知症の症状が出て、今では孫の私や娘である母のこともわからなくなってしまっています。
そういう状況の中、ケアホームに行ってお茶を飲みながら話しかける。
これがここ最近の祖母とのコミュニケーションでした。

もう一緒に外出できるなんて思ってもみませんでした。

フードコートで8年ぶりの一緒の外食

当初はレストランで食事をという話ですべての手配はケアホームのスタッフさんが行うとおっしゃってくださいました。

しかし、祖母はもう柔らかい食事しか食べることができず、持ち込んで食事ができる場所がなかなか見つからなかったようです。

その結果ショッピングモールのフードコートが食事会の場所となりました。

食事会の前夜
「前、ばあちゃんと外食したのいつだっけ?」
そんな会話を母としました。

すると8年前に中華レストランでチャーハンを一緒に食べた以来でした。

元気だった頃の祖母

食事会はケアホームのスタッフさん2名が同行してくれました。
いつもケアホームで
「お世話になっております、よろしくお願いします。」
そう話すぐらいの面識しかないので、お互いに気を使った感じもしました。

私は知る限りの祖母が元気だった頃の話をしました。
スタッフさんは認知症の祖母しか知りません。

「ばあちゃんは、お友達がたくさんいてお茶のみ友達が多かったんですよ」
「ばあちゃんは、てんぷらが好きだったんです」

スタッフさんにとってはやっぱり新鮮な話だったようです。

食事も終わりコップを持ったままの祖母。
周りから
「ばあちゃん、もういいかい?」
と話しかけられると

「ううん」
と首を何回も横に振りました。

もう1年ぐらい前から言葉を交わせない状態。
ばあちゃんのその首を振った姿が意思表示に見えました。
心に孫としてこみ上げてくるものがありました。

正直、もう一緒にしかも外で食事できることはないと思っていました。
その時間が終わるのを嫌がっているのかなと感じました。

突然の買い物の提案が!

もう、そろそろと思った時にスタッフさんから
「じゃあ、買い物でもしましょうか?」
との言葉。

確かに場所はショッピングモール。
一緒に外食が夢のようだと考えていたのに、一緒に買い物。

突然の提案にびっくりしたものの一緒に買い物をしました。

ケアホームにいる祖母がよく使うものがいいねと帽子と洋服を。

祖母も食欲はあるものの年齢を重ねているのでかなり痩せました。
元気な頃はポチャっとしていたのに。
帽子のSSサイズがちょっとブカブカ。
みんなでどの帽子が似合うかなと話し合い。

次の洋服売り場。
祖母ぐらいの年齢の方が着る洋服があるコーナーへ。

「ばあちゃん紫の洋服好きだったね」
みんな同じ記憶。

紫の洋服に決めました。

孫から見た祖母と思い

私ぐらいの年齢の大人で、祖母が認知症や病気で施設に入所していると言う人は多いのではないでしょうか?

今は高齢社会。
認知症の方もきっとたくさんいる。

こうして認知症で施設に入ったら、外食や買い物はできない。
それが一般的な考えであり、ある意味真実でもあると思います。

ちょうど1年前ほどに祖母が肺炎で入院。
ばあちゃんの孫としていろいろ考えた時期がありました。

私がいじめに遭っていた頃。
どこかで事実を知った祖母から
「私が代わってあげたい!」
泣きながらそう私に電話をくれました。

ばあちゃんの孫として私なんて30点ぐらいです。
立派な大人でもない。
これと言って誇れることもありません。

ばあちゃんの孫としてもっとしてあげられた。
そう今でも感じています。

もしかして唯一してあげられたことがあるとするなら。
今回の食事会に参加できたことです。

こんなことを言うのはなんですが。
今回の一緒の食事が最後になる可能性はあります。

正直、食事会の話を聞いた時も私の頭をよぎった言葉は
「最後」
でした。

今日の祖母はチラッチラっと私たちを見ました。
数年ぶりに祖母と目が合った私は思いっきり笑顔を向けました。
覚えてはいないだろうけど、笑顔の私を少しでも。

最近は老人ホームでの悲しい事件が起きている事実もあります。
でも、こうしてずっとできないと諦めていたことをお手伝いしてくれるスタッフさんもいる。
そういった事実もまた書き留めておきたいと思い、綴りました。


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