4月に新入社員が入ってきてからもうひと月過ぎました。新生活はまだまだ慣れぬ仕事に悪戦苦闘しているでしょうし、先輩社員は新入社員の人となりがそれとなく見えてきてる時期でしょう。
しかし、そんなの関係ないという企業が山程あります。それは町工場です。ですが、その町工場にとある出来事が起きました。

町工場に起きた出来事

それが福井県にある長田工業所という町工場で起きました。

長田工業所で起きた出来事とは

鉄工所は坂井市春江町西長田の溶接加工工事業・長田(おさだ)工業所。福井南高を今春卒業した坂口優雅さん(18)=福井市=が4月1日に入社した。

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新卒の新入社員が入社をしたのです。町工場では新卒どころか中途採用も厳しいご時世です。どうして町工場で新卒社員どころか中途採用も厳しいかと言いますと

なぜ20年も新卒の採用をしなかったのか?

① バブル以降20年間の建設業暗黒時代に中小零細企業は職人を育てる余裕はなかった。

② 新卒は3年間は職人としての教育をするが、その投資をする余裕がない。

③ 新卒は辞めてしまうので求人募集はしない。

④ こんな小さな会社には新卒で入社するわけがない

※「俺だったら得体のしれない町の鉄工所なんか就職はしない」

このような理由である。

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こうした様々な理由がありました。

きっかけはクラウドファインディング

長田工業所では平成26年から溶接のテーマパーク『アイアンプラネット』という、溶接をメインとしたワークショップや工場見学、鉄の家具やおもちゃに触れることができ、小さいお子さんから大人まで楽しめる体験型スペースをクラウドファインディングで立ち上げました。

平成27年にオープンする予定でしたが、日々の業務でオープンの準備が整っていない時に一本の電話が入りました。

「そちらでジュニアインターンシップを受け入れていただけませんでしょうか?」

福井県内の某高校の採用担当の先生からでした。

話を聞いてみると、その生徒の親御さんがアイアンプラネットのニュースなどでおさだ工業所の名前を知り、ぜひともおさだ工業所に息子を働かせたいんだけども、と採用担当の先生に相談があったとのこと。

通常ですと、毎年受け入れてもらっているインターン先が決まっているなかから選んでもらうらしいのですが、親御さんから直接指名のあることは珍しいとのことでした。

今まで、少しだけ中学生とかなら体験で受け入れたりしていたので、今回もその程度かな、と思っていたら、がっつり夏休み期間中、アルバイトで雇うスタイルでした。

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高校生の就職活動は色々と制限があるらしく、大学生が内定を決めた9月以降に募集を始めることもあり希望の職につけない中、親御さんから個別に指名を受けるのは極めて珍しい例だそうです。

アルバイトでやってきた高校生

そんな珍しい例でやってきた高校生が夏休み期間中にアルバイトとして働き始めました。

物静かでコツコツと指示されたことを真面目にやる子で、ほかの職人さんからも好印象でした。
途中で担任の先生も見に来ていただいたりと、マメな学校だなあと関心していたのを覚えています。

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非常に好印象で夏休みのアルバイトを終えた後、社長に高校から連絡が来ました。

てっきりアルバイトのお礼に来られたのかなあと思ったら、

「来春から本人が是非御社で働きたいと言っています。是非内定を出していただけませんでしょうか?」

とおっしゃいました。

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なんと!思いもかけない連絡でした!

弊社で新卒採用なんて夢のまた夢と思っていたので、その言葉にあっけにとられましたが、もちろんこちらからお願いしたいところです!
先生や本人の気が変わらない内に、内定通知を出させていただきました。

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すぐに「内定」を出して入社してくれるのを待ちましたが内心は

4月までは入社辞退の連絡が入るのではないかとハラハラしていた。

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入社を辞退されるだろうとハラハラしていたそうです。

そして、半年後

内定を出してから半年たった平成28年の3月に電話が入ります。

先月3月に、その新卒採用者から、1本の電話がありました。

たぶん「内定を辞退したい」とかいう内容だろうなあ。。。と覚悟をしていたら、今車の免許を取っている最中だという報告でした。ホッ。

それぐらい信じられない気持ちですが、無事4月1日の入社日を迎えることができました。

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無事に今年の4月1日に入社をしたのです。

そして、今新卒の社員として働いています。
新卒の社員を迎えた社長は

新卒入社日というのは、ほとんどの人にとって、一生に一度の記念日だと思います。

その一大イベントをおさだ工業所に選んで頂いたS君。そしてその出会いのキッカケをつくっていただき、息子さんを預けていただける親御さんに感謝です。

わたしが代表になって、はじめての新卒採用者さんです。大事にしたいと思います。

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高卒の新卒社員を迎えることができたことを社長は

新卒採用なんて、われわれのような零細鉄工所には無縁の言葉だと思っていました。

新卒どころか、中途採用も厳しいこのご時世に、ミラクルが起こりました。

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ミラクルが起きた!と綴っています。

共感の声!

その喜びをブログで書き、Twitterで紹介をしました。

このツイートやブログに共感の声が多数届きました。

他にはこんな人までツイートしました!

こうした起業家の方も取り上げてくれて、ブログの閲覧数は

普段は300件程度の閲覧数が翌2日に1千件を超え、5日には5千件近くまで伸びた。5月2日までの累計は約7100件となっている。

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ブログの閲覧数も大幅に伸びました!

他の町工場でもミラクルが起きた!

長田工業所がミラクルを呼び込んめたのはクラウドファインディングがきっかけでしたが、こうした取り組みは他の町工場でも行っていまして

ここの鉄工所では

作業所内を整理して

作業所内をこんなにきれいにしたり、使わなくなったスペースで

仕事のモチベーションは基本は体からと思い

今は使わなくなった原寸場を利用してボクシングジムの運営をしています。

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なんと!ボクシングジムを運営しています。その狙いは

角度を変えた所から鉄工所と地域との2Wayコミュニケーション

を図る為に行った。

その中でジムには高校生や中学生も練習に来ていて、工場内を通り

ジムへ向かう。途中に鉄骨がゴロゴロとある光景を見て

こんな仕事も地元にあるんだなと印象づけをすることも目的である。

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そして、成果が出ました!

突然の出来事で驚いたのが「坂田鉄工所で働きたい」

と高校生から言われたこと。

高卒ルーキーの採用の時に本当に新卒でこんな工場でいいのか?

もっと大きい工場があるやろ!とか新卒を育てる余裕があるのか?と思いましたが、

彼らも考えて考えて出した決断だろうと思い

4月から2名、新入社員として受け入れることができた。

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ここの坂田鉄工所でも二名の新卒社員が生まれました。町工場の魅力はなんといっても

夏は暑く、冬は寒いこの仕事は敬遠されがちな職業であることは

わかっている。

では、この仕事の魅力は何なのか?

「ものづくり」明確にここです。

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その魅力を伝えるために意識改革を行った結果が新卒社員を迎えることでした。新卒社員を迎えた社長は共に

わたしが代表になって、はじめての新卒採用者さんです。大事にしたいと思います。

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「ものづくり」「ひとづくり」をして、全員をどこに出しても

一流の仕事ができるプロフェショナルに育てていきたい

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新卒社員を「大事に育てる」という意識を持っています。こうした取り組みから新卒社員をこれからも迎えることができて、ものづくりの技術が継承されていければいいですね。

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政治・経済、思想・哲学、文学を学びつつ地元を中心にラーメンを食べ歩くフリーの物書きおじさんです。
spotlight公式/プラチナライターでもあります。仕事は随時受け付けしてますのでブログなどを参考に依頼待ってます。
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