【1】映画制作費 高額TOP10

映画といえば、未だに娯楽の上位に食い込むジャンルです。現在でも新作が続々と発表されており、話題になっています。

最新ランキング等を見るに、ここ最近の邦画は「有名漫画を原作にした映画」が多く見受けられます(テラフォーマーズ、ちはやふる、アイアムアヒーロー等)。
洋画では、スターウォーズ最新作の話題が多かったですが、「Marvel Comic」関連の作品が元気です(スパイダーマン、アイアンマン、キャプテン・アメリカ等)。

大作映画に欠かせないのは、やっぱり制作費。大規模なセットや有名俳優のギャラ、CGにかかるコスト等を考えると、ひとつの作品で数十億単位の資金が動く事も多いです。
ちなみに、2014年までの「制作費が高額な映画・TOP10」をランキングにすると、以下の様になります。

1位. パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド (2007年) 341億円
2位. クレオパトラ (1963年) 339億円
3位. タイタニック (1997年) 294億円

4位. スパイダーマン3 (2007年) 293億円
5位. 塔の上のラプンツェル (2010年) 281億円
6位. ハリー・ポッターと謎のプリンス (2009年) 275億円

7位. ウォーターワールド (1995年) 271億円
8位. パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト (2006年) 263億円
9位. アバター (2009年) 261億円
10位. ホビット (2012年) 257億円

いやはや、ものすごい額です。筆者は、上記作品を殆ど見ましたが、凝った映像・迫力のある映像が多かったと感じました。

しかし、世の中の映画作品が、全て制作費に恵まれている訳ではありません。低予算で作られる、いわゆる「B級映画」と呼ばれる作品も多数あります。制作費が安いだけに、超大作と比べれば、迫力のある映像や凝った表現に欠ける部分もあります。
「これだから、カネかけない作品はダメだ」と思う機会もチラホラ。

しかし、侮るなかれ。「B級とはいえ、超大作に勝るとも劣らない」というものは、結構あります。それらには、ある共通点が見受けられました。

【2】低予算だけど面白い、そんな映画の共通点

予算が無いという事は、設備や役者は勿論のこと、製作期間にも制限が出てきます。その中で「いいものを作ろう」と思ったとき、人は知恵を絞ります。知恵を絞った結果、大作では出てこない奇抜なアイデアが出てきて、それが成功の原動力になります。

「低予算でも、話題になったり、ヒットしたりした作品の共通点」を筆者が調査したところ、以下の様な共通点が見受けられました。


●作品ジャンルは、「ホラー」「サスペンス」「SF」が多い。

●まだ誰も撮った事の無いネタで勝負する。若しくは、古来からあるネタを使っていても、その切り口が斬新である。

●低予算である事を逆手に取り、限られた設備・配役で魅せる作りにしている。

●既に名前の売れている有名な俳優は、ギャラが高くて使いにくい。そこで、売り出し中の新人を使う事が多いのだが、「その俳優が、この作品が切っ掛けで大スターになった」という「出世作」になりやすい。



次項から、具体的な作品名を挙げていきます。数は全部で8作品です。
(注意:ホラー作品が多く出てきますので、苦手な方は注意して下さい)

【3】低予算だが、「手法の工夫」で大成功した映画

先ずはこれ。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999年公開)」です。もう20年近く前の作品ですが、ご存知の方は多いと思います。ジャンルは「ホラー映画」です。

ストーリーを簡単に説明すると、以下の通り。

●主人公は、大学生三人。
●彼らは、魔女伝説」をテーマにしたドキュメンタリーを撮影する為に、カメラを持って森へと入った。
●そのまま、学生達の消息が途絶えた。
●後に、彼らが撮影したと思われる映像が発見された。それを見てみると…。

この映画が低予算映画である事は、とても有名です。その額は「およそ600万円」とのこと。歴代制作費1位「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」の5700分の1という低さです。

「主な登場人物は、三人だけ」「学生カメラマンが、自分の目線で撮った、生々しい映像」「舞台が森の中なので、特別なセットが必要無い」という、制作費の無さを逆手に取った手法がウケて、世界で約240億円以上の収入を上げたというニュースを聞きました。

【4】監視カメラ目線で、大成功した映画

「パラノーマル・アクティビティ(2007年公開)」も、低予算ながら大成功した映画です。これもホラー映画です。

ストーリーを簡単に説明すると、以下の通り。

●同棲中の二人が、夜中に起きる「怪現象らしきもの」に悩まされていた。
●それが何なのか知るために、監視
カメラを購入し設置。
●昼間の風景だけでなく、夜のベッドルーム等を撮影することにした。
●すると、そこに何かが写っていた。それは…

「ブレア・ウイッチ・プロジェクト」に似た手法で、撮影方法・画質・配役などを決めています。この作品の制作費は約150万円。収入は約200億円。大成功の部類でしょう。

【5】斬新さと、超激安の制作費で話題になった映画

続いては「コリン(2008年公開)」です。これもホラー映画で、いわゆる「ゾンビもの」です。

この映画が話題となった理由は、主に2つあります。先ずは「主人公がゾンビ」という事です。普通の映画であれば「ゾンビは敵」なのですが、あえて逆の方向から作るという斬新さが光ります。

もうひとつの理由は、その制作費の安さにあります。なんと約6000円です。中高生のお小遣い並です。

製作費わずか45ポンド(約5,850円・1ポンド130円計算)で作られた傑作ゾンビ映画『コリン LOVE OF THE DEAD』の公開を記念して開催された「東京国際ゾンビ映画祭2011」の大盛況を受け、大阪でも伝説の傑作ゾンビ映画7本を一挙上映するイベント、その名も「ゾンビ映画を知るための7つの方法」が開催されることがわかった。

出典 http://www.cinematoday.jp

ここまで抑えられた理由は、出演者がボランティアで参加してくれた事や、設備を無料で使わせて貰った事などがあるそうです。

内容には賛否両論あり、万人ウケする作品では無いのかも知れません。また、「ネタバレを、配給会社がやってしまった」という、ある意味で伝説的な作品です。

【6】閉鎖空間とパズル要素で有名な映画

「キューブ(1997年公開)」という作品も有名です。この作品のジャンルは、サスペンスに分類されるでしょう。ちょっとスプラッター要素がありますので、注意が必要です。

ストーリーを簡単に説明すると、以下の通り。

●「一辺が4m程度の、立方体の部屋」が舞台。
●6人の男女が、同じ服装で、この立方体の部屋に閉じ込められた。
●彼らは知り合いでも何でもなく、なぜここにいるか、どうやって入ったのか、全く分からない。

●周囲を調べてみると、自分達がいる立方体の部屋には、それぞれの面にドアがひとつずつある。ドアの向こうには、やっぱり立方体の部屋が続く。どうやら迷宮らしい。

●たくさんある部屋の中には、入って来た者を殺す罠が仕掛けられている部屋もある。
●色々と調べていくうちに、多くの手掛かりや、ここにいる理由がボンヤリと見えてくるのだが…

強烈な個性を放つ「カルト映画」として有名な作品です。出演者が6人(チョイ役を入れれば7人)、舞台は「立方体の部屋」が殆どでセット代がかからない…等、明らかに予算をかけていない事が分かるのですが、内容はしっかりしています。

状況がサッパリ分からないのに、罠だらけの建物に放り込まれた主人公達。その背後に隠された理由に、少しずつ迫っていく展開は、非常に見ごたえがあります。

余談ですが、この作品の人気が高かったので、全然関係の無い映画であるにも関わらず、「キューブ」を名乗る作品がチラホラ出ていた模様です。

【7】ラスト数分で全てが繋がり、同時にひっくり返る映画

「ソウ(2004年公開)」も外せない作品です。この作品も、閉鎖空間を舞台とした作品です。ジャンルは「サスペンス」「スプラッター」あたりでしょうか。怪物や幽霊は出てきませんが、ホラー要素強めな作品です。

ストーリーを簡単に説明すると、以下の通り。

●老朽化したバスルームの中に、足を鎖でつながれた男が2人。
部屋の中央には、死体がひとつ。
●鎖で繋がれた男の名は、ゴードンとアダム。お互いの事は勿論、ここが何処なのか、なぜここにいるのか、死体は誰なのか、何も分からない。

●二人は、その部屋の中に、殺人鬼「ジグソウ」からのメッセージがある事に気付く。
●ジグソウは言う。「ゲームをしよう。君たちは死に向かっている。逃れるには、6時までに相手を殺すか、それとも自分が死ぬか。」
●部屋に残された手掛かりを元に、ここから脱出するにはどうしたら良いか、悩む二人。

●一方、殺人鬼「ジグソウ」を追っていた刑事がいた。彼は、ジグソウが起こした他の事件を辿り、ジグソウを追い詰めようとするのだが…。

大ヒットシリーズの第一作目。この作品を含め、「ソウ」シリーズは7作品が製作されています。

閉鎖空間や少ない出演者など、低予算映画にありがちな状況ですが、特筆すべきは「ストーリーの緻密さ」です。

殺人鬼「ジグソウ」は一体誰なのか、なぜこんな事をするのか、手掛かりの持つ意味は何なのか…。あちこちに謎が散りばめられていますが、その全てがラストで一気にまとまり、同時にひっくり返されます。その見事さに、思わず「ええええ~!?」と声を上げてしまうでしょう。

【8】始まりは低予算映画。続編は超大作映画。

先述の「ソウ・シリーズ」に限らず、「超有名シリーズが、実は低予算映画から始まっていた」というケースが、意外な事に結構多いです。
ちょっと挙げただけでも、「スター・ウォーズ(1977年公開)」「ターミネーター(1984年公開)」「エイリアン(1979年公開)」などがあります。

これらの作品に共通する事は、「この作品が、出世作となった俳優がいる」「俳優だけではなく、監督にとっても出世作である」という事でしょう。

「スター・ウォーズ」は、ハン・ソロ役で有名な「ハリソン・フォード」の出世作です。この作品の続編だけでなく、「インディ・ジョーンズ」「ブレードランナー」「エアフォース・ワン」「エンダーのゲーム」など、有名作品に出続けています。

監督である「ジョージ・ルーカス」も、「スターウォーズ・シリーズ」「インディジョーンズ・シリーズ」等のヒットシリーズを手がける事になります。

「ターミネーター」は、アーノルド・シュワルツェネッガー」の出世作と言ってよいでしょう。映画内で発した「I`ll be back.」という台詞は、彼の代名詞みたいなものになっています。
この後に続く「ターミネーター・シリーズ」だけでなく、「コマンドー」「プレデター」「エクスペンダブルズ2」等に出演。筋肉キャラとしての地位を確立しています。政治家として、カリフォルニア州知事にもなりました。

監督であるジェームズ・キャメロン」は、「ランボー」「タイタニック」「アバター」などの作品も手がけています。

「エイリアン」シリーズは、「シガニー・ウィーバー」の出世作です。彼女はエイリアンシリーズの常連になりましたが、「ゴーストバスターズ」「コピーキャット」「アバター」などの有名作品にも出る事になります。

監督の「リドリー・スコット」は、「ブレードランナー」「グラディエイター」「ハンニバル」「オデッセイ」などの製作に関わっています。

【9】「エイリアンの舞台裏」で、監督がした苦労話

筆者は、「エイリアン」の製作裏話を収録したDVDを持っています。そこで、監督であるリドリー・スコット氏が、低予算映画の苦労を語っています。一例を挙げると…

●卵の中のエイリアンを動かしたかったが、金が無いのでロボットを入れる訳にもいかない。仕方ないので、ゴム手袋をそれっぽく動かして、何とか撮影した。

●フェイス・ハガー(エイリアンの一種)の解剖シーンを撮りたかったが、金が無いので精巧な模型を作ることが出来ない。仕方ないので、近所の魚市場に行って、貝などの「それっぽく見える素材」を買ってきて、何とか撮影した。

知恵を絞って、苦労して撮影していた様子です。その苦労が実ったのも、必然だったのかも知れません。

【10】まとめ

「カネをかければ、迫力ある映像や、豪華な俳優陣を揃える事は簡単だ。しかし、それだけで面白い映画が撮れる訳ではなく、アイデア次第でどうにでもなる」
こんな声が聞こえてきそうです。

この事は、自分の仕事等を考える上でも参考になります。
「カネが無い」と言う前に、工夫して出来る事は何か?、考える癖を付けたいものです。
そのヒントを、こういった「映画の裏事情」から学んでみるのも、オツなものです。

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