胸が痛くなるような場面に出くわしたら、あなたはどうしますか

つい先日、こんなことがありました。
私たち家族は、バイキング形式のレストランで早めのランチをとっていました。時間が早かったこともあり、広い店内にはまだ数組しか入っておらず、比較的静かで落ち着いた店内だったのですが…

「座りなさい!」「いい加減にして!」母親の怒鳴る声

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小さな子ども連れのテーブルがやや賑やかで、我が家にも5歳と2歳の子どもがいるので「どこも一緒ね。大変だ」なんて主人と話していました。そんな時、壁の向こう側の席から「座りなさい!」「ちゃんとして!」「いい加減にしなさい!」しつこいくらいにやいのやいの言う女性の声が聞こえてきました。

初めは、ちょっと手のかかる小さな子がいるのねと思っていました。しかしいつまでたっても同じ事ばかり言っているし、だんだん母親てあろう女性の声も大きく荒々しくなってきたので、大丈夫かな?と気になり始めました。おそらく店内にいたほとんどの人が同じ気持ちだったと思います。

叱られていたのは幼い子どもではなくて大きなお兄ちゃんだった

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ちょうど私たちがデザートバイキングに席を立った時、その家族のテーブルの雰囲気は最悪になっていました。その家族のテーブルは、デザートバイキングのすぐそばにあったので嫌でも彼らの姿が目に入ってきました。そしてその光景に私たち夫婦は言葉を失ったのです。

しつこく叱られていたのは、幼い子どもではなく…15〜17歳くらいの大きな男の子だったのです。どうやら障がいをもっているようでした。うまく喋ることが出来ず、上手に食べる事も出来ない、そんな感じだったのですが、その子へのイライラが父親も母親も最高潮に達していて、母親は席を立ちながら怒り狂っていました。

「座れ!」「外に出ろ!」叩く叩く…まくし立てる

あくまでも私の想像ですが、男の子は空腹で早く食べたいという気持ちから「早くー早くーご飯ちょーだい!」という感じで席を立つのだと思います。しかし「座れ!」と座るまで食事はやらないと言わんばかりにご飯の入ったお皿を取り上げて怒る母親。
「座りなさい」と言われても食べたい気持ちが優先して、立ったままご飯が欲しいと両手を差し出す男の子の手を母親は何度も叩き返します。わからないなら外に出ろとまで言われていましたが、男の子は状況を理解していない様子でただただ食事をしたがっていました。

その家族は、私や他のお客さんに見られていても全く周りを気にしていない様子でした。しまいには父親までもが舌をまくし立てて怒鳴るようになり、男の子の顔や頭をバシバシ叩いていたのです。やっと口にできたものも、キレイに食べられないのでまた怒られ、口から奪い取ってテーブルに投げる…これでも躾の一環なのでしょうか。耐えられない、見ていられない…怒りや不安が込み上げてきました。

これは虐待ではないのか…?

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親といっても人間。子育てのうえで、全然きかない子どもに対してイライラすることもあります。“叱る”つもりがつい感情的になって“怒る”となっていることだって多々ありますよね。だから気持ちはわかるんです。
障がいをもった子どもを育ててきた苦労はわたしにはわかりません。しかし度が過ぎます。短い時間の中で、色んな想像をしてしまいました。この家族は外でこれなら家の中ではもっとヒドいのではないか?これからもっとエスカレートするのではないか?そう考えると怖くて居ても立ってもいられませんでした。
しかしその家族に割って入って何か言ったところで「他人が口を挟むな!お前にはわからない」そう言われればそれまでです。もし止めに入ってその場がおさまっても、帰宅後「お前のせいで怒られた!」などとその子に当たってしまうのではないか等考えました。

壁の向こう側から怒鳴る声、バシバシ叩く音、子犬のような男の子の声が聞こえ…周りのお客さんも皆んなそれぞれに顔を見合わせて「ヤバくないか?」といった感じで店内に気まずい空気が流れていました。それでもお店のスタッフを含め誰一人として動き出す人はおらず、耐えかねた私は児童虐待専用ダイアルに通報しました。

虐待の通報は国民の義務

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通報すると、その家族の特徴や状況など詳しく根掘り葉掘り聞かれます。そして秘密厳守の決まりがあり、その後どんな対処をするのか、したのかは教えられないと言われました。ただ通報することに意味があるということで、あのあとどうにかしてくれたことを祈るばかりです。後に調べたところ、被害者の家がわからない場所で虐待らしき場面に出くわした場合は、警察に連絡するほうがいいことを知り、警察に連絡しておけばすぐに駆け付けてくれたかもと後悔しました。

私はどうしたらよかったのか、今でもモヤモヤしています。みなさんならどうするのか、どうするべきなのか、一度考えるきっかけになればと思っています。児童虐待はニュースでみるだけのことではなくなってきているのが現実です。

年々増える児童虐待と虐待死

出典 http://www.orangeribbon.jp

児童虐待の相談件数は過去24年間で80倍にも増加しています。

出典 http://www.orangeribbon.jp

1週間に1人の割合で虐待死が起きています。

保護者から虐待を受けて障害児入所施設に新たに保護された児童が、4年間で約1200人に上ることが、厚生労働省への取材でわかった。

出典 http://www.yomiuri.co.jp

専門家は、実際にはもっと多くの被虐待児がいるだろうといいます。

是非覚えておいてください。国民には通告義務があることを

想像しているより多くの子どもたちが虐待にあっているのかもしれません。意外に身近で起きているのかもしれません。もし虐待かも?そんな場面にでくわした時、私たち他人にも出来ることがあります。それで助かる命があります。勘違いかもしれない、間違いであれば失礼だろう、でも勘違いではないかもしれない。虐待されていることを誰にもうまく言えない、または虐待されていることすら気付いていない子どももいるかもしれない。そんな小さな命を助けましょう。私たち国民にはこんな義務があるんです。

児童福祉法 25 条、国民の通告義務「保護者のない児童または保護者に監護させることが不適当と認める児童を発見した者は、これを福祉事務所または児童相談所に通告しなければいけない」

出典 http://www.capna.jp

知っていましたか?通報する義務があるんです。間違っていてもいいんです。そして通報者の秘密は守られます。
私のようにスーパーや飲食店など、被虐待児の名前や住所など詳細がわからない場合はまずは警察に通報が望ましいようです。更に児童相談所にも後から連絡を入れるといいそうです。

子どもの虐待防止ネットワーク

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通報にはNPO法人のCAPNA(子どもの虐待防止ネットワーク・あいち)に通報専門ダイアルがあります。

『189(イチハヤク)』

この番号にダイヤルすると、自動音声が流れます。虐待が起きている地域の郵便番号を入力すると新たに電話番号を案内され、そこにダイヤルすると担当者に繋がるシステムです。結構時間がかかるので、緊急時には警察が望ましいと思います。

SOSを出せない子どもたちを私たち国民の手で守りませんか。虐待は暴力だけではありません。極端に痩せ細っている、汚れた服や入浴させてもらっていないような悪臭などは育児放棄(ネグレクト)が疑われます。外から見れば良い母親だというのを演じたいがために、子どもをわざと怪我をさせて病院に連れて行く虐待もあります。『可哀想に可哀想に』とあたかも心配して看病して優しく良い母親に見られたい、そんなケースもあるので、他人からは虐待がわからないことも多いです。

しかし見たままに明らかに疑わしい時は、迷わずに通報しましょう。あなたの義務を果たしてください。それで助かる子どもたちがいることを忘れないでください。

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海外かぶれ✈︎のコテコテ大阪人ライターです。まだ日本では伝えられていないような海外ニュースを中心に、育児ネタ、雑学ネタを記事にしたいと思います。多くの人に感動を、そして様々な問題を考えるキッカケを与えていきたいと考えています。やんちゃな2児の育児に奮闘する傍ら、執筆活動を頑張っています★よろしくお願いします!

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