4月27日は国際盲導犬デーでした。盲導犬といえば目の不自由な人のガイド犬で、恐らく警察犬や救助犬、そして介助犬同様、最も驚くべき能力を発揮するペットといえるでしょう。目の不自由な人の代わりに盲導犬が彼らの「目」となり、飼い主との絶大な信頼関係を築き、飼い主の気持ちを理解して手助けをする…それが盲導犬なのです。

目の不自由な人の手助けをするだけでなく、親友にも家族にもなる盲導犬。彼らは忠実で忍耐強く、様々な能力に優れています。そしてそのような素晴らしい犬になるために盲導犬協会のスタッフが骨身を惜しまず日々犬訓練し、育て上げているのです。

近い将来の優秀な盲導犬がたくさん育てられている

犬種としては主にゴールデンレトリーバーやラブラドール、ジャーマンシェパードといった犬が盲導犬として認知されていますが、欧米では色んな犬が盲導犬として活躍しています。「この犬種でなければいけない」というのではなく犬の性格による向き・不向きで決まることが多いようです。

既にご存知の方が多いと思いますが、国際盲導犬デーにちなんで、ここで改めて盲導犬の仕事の役割をおさらいしましょう。

盲導犬のお仕事は大きくわけて5つあります。

●道の左端を歩く
●電信柱や路上に停めている自転車などの障害物をよける
●十字路など、道の角でとまって、ここに角があるよと教える
●階段など段差の手前でとまって教える
●人の指示した方向に進む

出典 http://www.guide-dog.jp

盲導犬がお仕事をしている時には必ずハーネス(胴輪)をつけています。
盲導犬が段差でとまったり、障害物をよけた時に伝わるハーネスの傾きや動きで、「あ、階段があるな」「何か障害物をよけたんだな」と盲導犬ユーザーは道の状況を判断することができます。このようにハーネスは皆さんに「今、お仕事中ですよ」とわかっていただくためのサインでもあり、また盲導犬ユーザーにとっては道の情報を得るための道具でもあります。

出典 http://www.guide-dog.jp

盲導犬は無料で貸し出される

優秀な盲導犬に育て上げるには、日本では一匹あたり約300万円ほどの費用がかかるといわれています。でもユーザーには無料で貸し出しをするシステムになっています。筆者の住むイギリスも同じ。費用は慈善団体やみんなの寄付金によって賄われているのです。

盲導犬のお世話はユーザーがする

食事やトイレなど基本のお世話はユーザーがします。盲導犬がユーザーの目になる代わりにユーザーもまた盲導犬の面倒を見ることでお互いの絆が深くなるのです。ユーザーにとって、盲導犬は心にも光を与える存在なのです。

ユーザーが普通の生活ができるようにサポート

生まれた時から目が不自由な人もいれば、事故や病気が原因で目が不自由になる人もいるでしょう。そんな人たちは、これまでしていた普通の生活が不可能になり、どうにも気持ちが塞いでしまうというケースも少なくありません。

盲導犬はそんなユーザーが再び希望を取り戻し、健常者と同じように自由に行動できる喜びを味わうサポートをしています。直接盲導犬の仕事ぶりを目の当たりにしなくても、まさにハーネスを通して彼らの動きが伝わり、それは気持ちとなってユーザーの心に沁み込んできます。だからユーザーと盲導犬は最高のパートナー同士になるのです。

Q.なぜもうどう犬にさわったり、話しかけたりしたらいけないのですか?

A.もうどう犬は人が大好きで、人なつっこい性格です。声をかけられるだけでなく、じっと見つめられるだけでもそちらの方が気になって、しなければいけないことを忘れてしまうことがあります。ですから、もうどう犬には、見つめたり、さわったり、声をかけたりしないようにしましょう。 これは歩いている時だけでなく、ユーザーの足元で静かに伏せている時や、乗り物の中でも同じです。相手になってくれる人があらわれたら、もうどう犬はうれしくなってしまって、静かにしていなければいけないことを忘れてしまうかもしれません。

出典 http://www.kansai-guidedog.jp

盲導犬をリスペクトしよう

少し前に、日本の満員電車の中で足を踏まれた盲導犬のニュースがありました。耐えることを訓練されている盲導犬は、痛くても声を出さずにじっと我慢していたのです。盲導犬と一緒に電車に乗っている人は、盲導犬が怪我をしても誰かから教えてもらえない限りわからないのです。

周りの目が見える人たちのちょっとした思いやりで、そうした事故は防ぐことはできるのではないでしょうか。

遥か昔から築いてきた人と犬の関係

なんと、今から40万年前には人間と狼の関係があったそう。そして犬との関係は15万年前から始まったと言われています。それだけ古くの歴史を持つ犬と人との関係。言い換えれば、人は犬と共に歴史を歩んできたのです。

それだけ深い関わりがある犬が、現在でも素晴らしい能力を発揮し人の役に立っています。その一方で虐待の数が増加していることは否めません。人間に一番近い動物と言われている犬、そして盲導犬はユーザーの心の支えです。

あなたがもし今後、盲導犬や警察犬を見かけたら、人間のために訓練を受けて精一杯努めている優秀な犬たちに対してリスペクトする気持ちを持ちましょう。そして盲導犬じゃない普通の飼い犬にも、一人でも多くの人が思いやりの心を持って接しましょう。

犬は人の仲間であり、親友です。言葉は通じなくても気持ちで繋がることができる決して裏切らない同志です。これからも盲導犬はユーザーの心に光を与え続けることでしょう。目の不自由な人が社会で少しでも快適に過ごせるようになって欲しいと心から願う筆者です。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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