記事提供:しらべぇ

2016年4月14日から発生した熊本地震。被害の大きかった地域のひとつに、熊本空港の東側に位置する『西原村』がある。

4月21日の時点でまだまだ道路には亀裂が見受けられたり…。

崩れた鳥居や…。

倒壊した建物などが多数確認できた。

しかし、そんな深刻な状況であるにもかかわらず、避難所である西原中学校では想像してしまいがちな陰鬱なムードはほとんど感じられなかった。

■いちはやく駆け付けた自衛隊が活躍

なぜならば日本全国から集まった自衛隊により、生活に必要な支援がいちはやく行われたからである。21日に確認できたのは、

もっともはやく駆け付けたという宮崎県都城市の第43普通科連隊をはじめ、

北熊本の第42普通科連隊や…、

熊本、宮崎、鹿児島の南九州3県の防衛警備を任務する第8師団の車があった。

■給水タンク

では、自衛隊は避難所ではいったいどのような支援をしているのか?

まず生きるために必要な水は、この給水タンクを引いた車で行われる。

タンクの横に付いた蛇口をひねれば、飲み水や料理に使う水が出てくる。

■炊飯は一度に600人分ができる

食事に使う炊飯に使用されるのは、「野外炊具1号」という炊事車である。

水を入れて炊飯すると…、

このふたつで200人分。計6個ついているので一度に600人が食べるご飯を45分で炊くことができる優れものだ。

これは美味しそうだから匂いを嗅いでいるワケではなく、極力いい炊き具合のご飯を被災者に提供するためチェックしているようす。

こうして炊きあがったご飯は容器に素早く分けられ…、

地元ボランティアのお母さんや手伝いの子供たちの協力により、おにぎりとなって被災者へ届けられる。

■自衛隊の調理風景

また、自衛隊が提供する食事はご飯だけではない。この大鍋で作られる21日夕食の献立は『豚バラ大根』。

下の巨大ガスコンロで熱してからサラダオイルを敷き…、

豚ばら肉を投入。

デカすぎて1方向からだとかき混ぜきれないため、自分が回転しながら肉を炒めていく。自衛隊料理テクニックだ。

肉にある程度火が通ったら、大根を投入し水を少し入れる。

若い隊員も一生懸命かき混ぜていたが、ベテラン隊員と比べややぎこちない感じ。自衛隊料理にも熟練の技術が必要らしい。

醤油や砂糖、みりんなど一般の家庭と同じ調味料を入れ、フタをしてコトコトと煮込んでいく。いい香りがただよってきた…。

煮込むこと数十分、もうすぐ完成だ。

こうして出来上がった自衛隊の愛情たっぷりの豚ばら大根は、冷めないよう保温容器に入れられて被災者へ届けられる。

■お風呂も提供

また、飲み水や料理のほかに、入浴の支援も自衛隊は行っている。「六甲の湯」と書かれた入浴設備は男女に分けられ、決まった時間となるが順番に入浴が可能。

ストレスのたまる避難生活の入浴は、被災者の大きな癒しとなること間違いなしだ。

■自衛隊の優しさ

余談だが、炊飯や調理に使用した器具を洗う際にも大きなバスタブのようなものにお湯をため、最小限の水を使いぴかぴかに洗浄するなど、被災者へ水が多く行き渡るよう配慮していた。

また、入浴施設の前にかけられたのれんや料理も毎回極力メニューを変えるなど、単なる支援だけでなく「なるべく震災の前の日常に近い暮らしをして欲しい」という、自衛隊のやさしさも数時間の取材だけで感じることができた。

避難所の支援だけでなく、道路の整備など被災地で必死に活動している陸上自衛隊の活躍には、本当に頭が下がるばかりである。

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