文明やテクノロジーが発達し、もはや友達作りさえSNSでできるようになった時代。誰かを必要とするならすぐにでもスマホやパソコンを手に取ってチャットして孤独を紛らわすことも可能になりました。

ところが、中国のある村に羊以外誰もいない、何もないという環境で暮らしている男性が。10年間人口たったの一人という驚愕の生活をしている人がいたのです。

国連の調査では、現在の中国の人口は13億8千万人以上に上るそう。都市と呼べる所はどこも過密状態で人が溢れているという現状です。そんな中国の甘粛省のある村に一人でひっそりと暮らすのは、Liu Shengji(リウ・シャンジャ)さん。

かつては、この村に20世帯ほどの家族が住んでいたそうです。ところが暮らしに必要な資源が揃っておらず、2006年までにはみなこの村を去ってしまいました。リウさんは年老いた母親の世話をするためにこの村に残っていましたが、その母親も亡くなり、今ではリウさんと羊しかいなくなってしまったのです。

村人がいた廃墟だけが空しく残っている…

出典 https://www.facebook.com

2006年以降10年間もこの村でたった一人で暮らしているというリウさん。周りの家族が住んでいた家は次々と崩れ落ち、廃墟と化してしまいました。

リウさんが以前住んでいた家もある日突然崩れ落ち、リウさんは他の家族が出て行った家に引っ越すことに。リウさんにとっては、最愛の母親が亡くなった場所はいろんな思い出が詰まっているのでしょうか。

たった一人でもこの村で暮らしていくリウさんの日々の生活は、決して楽ではありません。

リウさんは、「森の管理人」というパートの仕事をしている以外、1日のほとんどを羊の世話をして過ごしています。羊はリウさんの唯一の話し相手。孤立した村で生活しているために、水を手に入れるにはこの村から相当の距離を歩かなければならず、重い水をまたこの村に持ち帰って来るという大変な作業を強いられています。

更には、食糧の買い出しも遥か離れた村まで足を伸ばさなければいけないために、リウさんはできるだけ自給自足の生活を心がけているそう。

小さなリウさんの家

出典 https://www.facebook.com

男性の一人暮らしとはいえ、きっちりした様子が伝わるリウさんの小さな家。電気も繋がっていて、携帯電話を使用することもできるそう。万が一何かあった時に外に連絡できる手段を持っておかなければ、誰もこの村でリウさんがどうしているかなど知る術もないでしょう。

この人口たった一人の村で暮らすことについて、リウさんは言います。「ここで生きて行くのはそんなに辛いことじゃないよ。でも、いつか人がいる場所に引っ越したいとは思うね。」

溢れるテクノロジーと文明に、ぽつんと取り残されてしまったかのようなこの村でリウさんは毎日、どんな思いで暮らしているのでしょうか。中国は経済発展の影響で、都市ではロボットを従えてショッピングする「にわか成金(土豪)」も存在します。そんな人たちとは対照的に、この村でたった一人で静かにゆるやかな時間を過ごすリウさん。

広い中国だからこそ、この究極のギャップも生まれるのでしょう。近い将来、人口は更に増え続け、ますます窮屈な都会暮らしをする人たちも出てくることでしょう。その時に、リウさんはどこに住んでいるのでしょうか。

孤独の世界で暮らしていると、悲しいかなその孤独に慣れてしまうことだってあるでしょう。人それぞれの生き方があり、リウさんにはリウさんに合った人生を生きているとは思いつつも、10年間人との触れ合いを断ってしまったリウさんの背中が寂しそうに見えるのは筆者だけでしょうか。

「やっぱり人との繋がりはいい」そんな風にもう一度リウさんが思える日がくることを願う筆者です。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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