あの米国ハーバード大のビジネススクールで大絶賛を受けている日本人経営者がいます。JR東日本テクノハートTESSEIのおもてなし創造部長の矢部輝夫さんという方です。TESSEIとは新幹線の清掃会社です。

矢部輝夫さん

出典 http://www.asa21.com

矢部さんがTESSEIの取締役経営企画部長として就任した当時、TESSEIは自己やクレームが多い、「評判の悪い」企業でした。いわゆる3K(きたない、きつい、きけん)の業務のため、従業員の離職率も高く、決してモチベーションは高くありませんでした。

従業員の中には

矢部さんが就任する前には、従業員の中には、とてもつらい経験をしている人もいました。子連れの母親に「親のいうことを聞かないと、あんな人(清掃員)になるのよ」と言われたり、自分の母親が娘が清掃会社で働いていることを周囲には話さずにいたという経験をしていたのでした。多くの従業員は報われない仕事をしていると思っていたのです。

そんな中

矢部さんは行動を起こします。徹底的に現場を見て回わります。待機所や新幹線の清掃現場、できる限りかぎり従業員の仕事を体感し、また、自らのオフィスをビルの中ではなく、プラットフォームの下に設けました。それにとどまらず、現場の声を聞き、可能な限りその意見を仕事に反映させるようにしました。清掃方法の共有や女性用トイレの設置、優秀者への表彰。次々と実践し、改革は現場の成功体験を生み出しました。そして、この改革の裏には、実は矢部さんの魔法の言葉がありました。それは、従業員を清掃員と表現するのではなく、次のように表現し、見事にやる気を引き出したのです。

「君たちは単なる清掃員ではなく、新幹線を清掃面でメンテナンスする技術者だ。」

矢部さんの行動に裏打ちされたこの言葉に、従業員は感動し、自分たちの仕事にプライドを持つようになりました。その結果、「7分間の奇跡」「新幹線劇場」として海外でも紹介されたのです。ちなみに矢部さんは清掃活動のことを「新幹線劇場」と表現しています。7分間で1人当たり100席を清掃する光景は驚きです。また、年間5千万席ある中、クレームは5件程度というのですから、すごいですね。

7分間の奇跡!新幹線劇場

出典 YouTube

矢部さんも登場します。

あのハーバード大も

この取り組みは、あのハーバード大も注目し、MBAコースのケーススタディーとして、紹介されることになりました。他のビジネススタディーと異なるTESSEIのケースは、学生の心をつかみ、大絶賛され人気の講座となりました。

企業も組織も人があって成り立つもの。真の経営改革とはリストラやM&Aではなく、人の心を変えるものであることを教えてくれるTESSEI 矢部さんの言葉は素敵です。会社で部下をもつ人、働く意義を見出せない方にはご参考になるのではないでしょうか。ちなみに、ハーバード大で人気の日本企業のケーススタディーは他にもたくさんあります。ここまでお読みくださりありがとうございます。

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