家で亡くなり、家でお葬式をすることが殆ど無くなってしまった昨今。
家の中で起こる自然な出来事として、目で覚えてしまうということが無くなってしまったお葬式。

でも、大人ですから、困らない程度には、お葬式の知識と作法を知っていて損はない・・と思うのです。

「線香、ローソクの火は?どうやって消すのが正しい?の」

誕生日のケーキのローソクは「ふぅー」と、思いきり息を吹きかけて勢いよく消しますが。これを、お葬式や個人のお宅への弔問で、お線香の火を消す行為としてやってしまっては、思いきりNG!です。

多分失礼すぎて(相手は、口にはださないでしょうが、内心…)心の中で嫌われるでしょうね。
(常識なさ過ぎ・・と・・)

では、どうして?息を吹きかけて、お線香やローソクを消してはいけないのでしょうか?

それは・・、
人の口はいろんなものを食べます。言い換えれば、他者の命を奪って生きているということですから=生臭い息=汚(けが)れたもの=仏様を汚(けが)すと考えられているのです。

それに、人の口は、時には他人の悪口を言います。これも、汚れた言葉を吐き出すは、=仏様を汚すことに繫がると考えられているのです。

(そう考えるとですが、自分だって、いきなり見ず知らずの他人から顔に息を吹きかけられたら、はっきり言って気持ち悪いです。「やめて!」となるのではないでしょか。仏様を尊ぶ気持ちがそこにあるのなら、自分がされて嫌なことはしない…ということです。)


では、どうするのが正しいのでしょうか?
それは、手であおいで風を送り、お線香やローソクの火を消すのが正しいやり方です。
もし、個人宅の訪問で、お仏壇に小さなウチワがおいてあるのなら、そのウチワを使って消してもOKです。

くれぐれも、息を吹きかけて消すようなことはなさりませんように…。



それと、これは補足ですが、お線香の炎を振って消すのもタブーですから覚えておきましょう。

因みに、私が子どもの頃、祖母がお線香のあげ方を教えてくれました。
そのとき、子どもの小さな手ではなかなか風を上手く送り出せなくて、お線香の炎が消えません。

で、イライラしてきた子どもの私は、思わずお線香を振って消してしまいました。

そして、当然のごとく「まぁー、お行儀の悪い!」と、祖母にこっぴどく怒られてしまいました。

で…、ですね。これは言い訳ですが。
子どもの小さな手で風を起こすことは難しいのです。だから、なかなかお線香の炎が消えなくて、思わず振ってしまったのですが、それは子どもだからある意味怒られても許されたことです。

が、これを大人になってからやってしまうと、周りの人は見て見ぬ振りの、わざわざ「違うよ」とは言ってはくれません。
(もし、そっと教えてくれる人がいれば、それはとても親切な人で、感謝すべきことだと思います。)

なので、きっとその場の空気が変わって、冷たい視線を浴びてしまい。
結果的に、自分で自分の居心地を悪くすることを避ける為にも、お線香を振って消さないという、もう一つ先の作法を覚えおいて損はないと思います。



「お通夜弔問の服装って…絶対、喪服じゃなくちゃいけないの?」

通夜の弔問は急なことでもあり、「急いで駆けつけた」という意味合いからも、平服でも構わないと言われていますが。

それは、亡くなった相手を大切に思い、一刻でも早く、末期の別れに間に合いたいと思う心を表していると捉えて、「礼服でなくても構わない」という意味ですから、色鮮やかな服装や、Tシャツにジーンズ姿などの服装はNGです。

出来れば喪服を着るか、私服でも、出来るだけ地味な服装で参加するのが最低限のマナーです。
女性の場合、結婚指輪以外のアクセサリーは外すこと。

※但し、パールのアクセサリーはつけていても良いとされていますが、つける場合は結婚指輪とパールのネックレス程度にとどめ、自分を着飾ることを目的としないという(相手をいたわり、悲しみを表す)装いが大切です。



余談ですが…。

昔、ある方のお通夜の席で、えらく光沢のある生地で出来た黒のスーツを着ている女性がいました。

本来、喪服は悲しみの心を表現するものですから、黒ならなんでも良いというわけではなく、光る素材のものは避けるものです。

が、その女性は光る素材プラス、よく見ると大きなシャネルマークが黒のスーツ全体に、微妙に光る黒い糸で幾つも刺繍されていました。

おまけにその糸が暗闇の中、電灯の光りに反射して、大きなシャネルマークをくっきりと白く光る線になって浮かび上がらせていました。

それは…、ちょっとその服装は、あなた、いくら黒でもルール違反でしょうと思っていましたら…。
(このシャネルスーツの方、結構いい年齢のいった女性でしたから、その喪服のチョイスに私は疑問を感じていました。)

後にその女性が、愛人問題で新聞沙汰になり、府議会議員を解任されたお坊さんの奥さんだと知ったときには、ビックリしましたが、なるほど、本来お手本となるべき仏の道にいるにも関わらず。

故人のお通夜の席を、遺族や近しい人の悲しみを尊重するところという認識もなく。

僧侶の妻であるこの女性、なぜかお葬式の席を、自分自身が服装という外見で目立つために着飾るところと勘違いした行為は、おのずと見えない結果を引き寄せるということなのかと、思ったことを覚えています。



※ここでもう一つ知っておいて損はないと思うことは、通夜の席に、どうして喪服でなくてもいいのかは、=あまり準備が良すぎる行為(死というのは突然に訪れます。それなのに喪服を既に用意していた)と取られる場合があります。

時と場合によってはなのですが、「死ぬのを待っていたのか?」と、遺族や周りの人に思われることもあるので(後々、いらぬ争いになる可能性を避ける為にも)、なるたけ地味な私服で行く方が良いという場合もあるからです。

「お焼香のルールって?どうするの・・」

お焼香の正しい作法は、宗派によっても細かく違うところはあると思いますが、最低限のマナーを心得ていれば損はないと思います。

まず、

① お焼香台の手前で、遺族と僧侶に一礼してから、お焼香台の前に進み出ます。

② お焼香台の前で、数珠を手にかけ、位牌と慰霊に見て合掌します。

③ それから、右手の中指、人差し指、親指の三本で香をつまんで、額におしいただいてから、火のついた香炉へ落として合掌する。



(注意)このとき、くれぐれも火の付いた香炉に手を突っ込まないようにしましょう。

これは、ある人から聞いた話ですが、
昔、隣でお焼香している若者が「ウッウッ」と奇妙な声を漏らしていたのでさりげなく見ると…。その若者は、火の付いた香炉の方に手を突っ込んで灰をつまんでいたそうです。

それを聞いた時は、香ではなく、紅く燃える香炉の灰をつまむだなんて、「それは、熱いわなぁ~」と、なんでそうなるのかという驚きと、それは熱いわの同情との微妙な思いが頭に浮かびましたが。逆に、よくそんな熱いことを我慢出来たなとも思いました。

きっとその若者は、お焼香のやり方が分からなくて、後ろから一生懸命に前の人のすることを見ていたのだと思います。

そして、後ろから見える範囲で、みんながすることを見ていると、何かを指先でつまんで、それを額におしいただいてから落としている…と、いうことは分かったのだと思います。

ですが後ろからなので、なにを、どこから、どうつまんで、どこに入れるのかまでは見えていないから、細かいところが分からなくて、後は自分の想像力で補うしかない。
そして、いよいよ自分の番となった時に間違えてしまったんでしょうね。


でも、普通なら「熱い!」と言えるのですが、そこは厳粛な場、故人との最後の別れの場のお葬式ですから、この若者は、きっと、みんな熱いのを我慢してやっているんだ、自分も我慢しなければ…と、勘違いして頑張ったんでしょう。
それが、大きな間違いだと気づきもしないで…。


それに加えて、その若者を見た人も、注意というか、教えてあげたいけど、場所が場所だけに「違うよ」とも声に出してはいえず。さりとて、お焼香台は一番前の一番目立つ場所ですから、他の人の目がありすぎて、この若者に正しいやり方を教えてあげるすべがなかったのでしょう。

だから、この若者が、これ以上その場で恥をかかないように、ひたすら平静を装って知らん顔をするしかなかったのだと思います。

ですから、やはり最低限のマナーは、社会人として恥をかかないためにも必要なのだと思います。
(特に会社関係などは、絶対に行かなければいけないこともあるでしょうから。)





本来は、①~③を三回繰り返し行うことで、仏、法、僧への帰依を意味するといわれていますが、参列者が多いときや、混雑を避けるためや、とくに最近では、「お焼香は一回でお願いします」とアナウンスされることが多いです。

私も何度かお葬式に行きましたが、その殆どが「お焼香は一回でお願いします」とアナウンスされていましたので、昔のように必ず三回しなくてもよいことから、一回でも構いません。



因みに、合掌は古代インドで行われていた作法が起源だといわれていて、やがて仏教に取り入れられ、独自の意味を持つようになります。

仏教では、右手は清らかな仏のものであり、左手は衆生の手との考えから、仏の手と衆生の手が合わさり一つになる(=合体する)とされます。

(※ただ、現在では、宗派によって合掌の意味もそれぞれの解釈がされているようです。)

「数珠は右手?左手?どっちにつけるの??」

☆数珠は、座っているときは左手にかけて、歩くときは左手で房を下にして持つのが正しい扱い方です。

☆合掌するとき(基本)は、左手にかけて右手を添えるようにするか、合わせた両手にかけるようにします。




なかなかその場で「どうするのか?」とは人に聞けないお通夜やお葬式の作法、逆に社会人になったら、周りからは知っていて当たり前の目で見られます。

なので、大人として最低限のマナーである、「お焼香の仕方」「お通夜の服装」「数珠の持ち方」「お線香や蠟燭の消し方」を覚えておけば、お通夜やお葬式で、或いは個人宅の仏壇の前で「どうしよう…」と、急なことでも不安になることは無いのだと思います。




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知らないことが知りたくて、メンタル、カルマ、礼法に漢方スクール…etc.とお勉強。で、ですね、人を動かしているのは無意識、でも、この無意識を味方につけるとスゴいんだ~と気づいたら…、なぜか、「えっ?!そうくるかぁ~」と、色んな場面に遭遇しれしまう…という面白いことが起こりだすのでした。

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