熊本で相次ぐ地震をうけて、旭化成が「サランラップ®」10万本を被災地に寄付することを発表しました。同社は東日本大震災発生から3日後にも被災地へ50万本を寄付。

東日本大震災時から、衛生保護、止血、防寒対策などでの使い方が話題となり、今では支援物資の中にも含まれるほど、震災時に役に立つ事が浸透したサランラップ®ですが、この嬉しい寄付にネットでは喜びの声が上がっています。

平成28年熊本地震の被災地・被災者の方々への支援について

旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小堀 秀毅)は、このたび平成28年熊本地震で被災された皆様と被災地支援のため、義援金5,000万円および「サランラップ」10万本の寄付を決定いたしましたのでお知らせします。

出典 http://www.asahi-kasei.co.jp

■覚えておきたいサランラップⓇの使い方

お皿に敷く、ケガ時の三角巾の代わり、防寒対策、スポンジ代わり、"こより"にすれば丈夫な紐に。

旭化成が熊本の被災地域にサランラップ10万本送って「そんなに要らないだろwww」ってツイートが出てきてるけど、ラップは有能。ケガした時に巻けば止血できて、水が無くて皿が洗えなくてもラップを掛けるだけで綺麗に使える(・_・)

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応急処置として止血する包帯代わりに。

サランラップは皿に貼れば洗わずとも何度でもお皿の使用可能になるし、薬塗ってから巻くと効能いいし、こよりにして頑丈なロープにもなるし、足に巻けば防寒にもなる。そもそもサランラップは医療具からうまれたものだからね!さすが旭化成

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薬を塗って巻く方法は効率も良いですし、乾燥せずに傷跡が残りにくいところもお勧めです。他にも、ラップに油性ペンで文字を書いて窓や冷蔵庫などに貼りつければ立派な伝言板にもなります。

そして、「医療具からうまれたもの」とありますが、ここで、サランラップ®の歴史を振り返っていきましょう。

■「サランラップ®」の歴史

20世紀初頭(1900年代)「太平洋戦争で活躍」

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サランラップの素材である合成樹脂「ポリ塩化ビニリデン」はアメリカ生まれ。

太平洋戦線で兵士を悩ませた蚊から身を守るための蚊帳、ジャングルを行進する兵士を水虫から守る靴の中敷き、銃や弾丸を湿気から守るための包装フィルムなどが、主な用途だったそうです。

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兵士たちを蚊から守り、水虫を防ぎ、銃や弾丸を湿気から守る。戦争で使うことが主な用途だったとは驚きましたが、ここ数年で震災時にどれだけ役に立つ物なのかを知ってからは納得できますね。そして、戦争が終わってからは「ナチュラルチーズを包装する」以外に用途が見つからなかったそうです。

1940年代後半「サランラップが出来た"きっかけ"」

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ある日、フィルム製造メーカーの職長を務めていたラドウィック、アイアンズの二人は、妻を伴って近所の人々とピクニックに出かけました。ラドウィックの奥さんは、たまたま夫が会社で作っていたフィルムにレタスを包んで持っていきました。すると「このラップとてもきれい。どこで手に入れたの?」「私も欲しい。どこで売っているの?」と大変な評判になってしまいました。

そこでラドウィック、アイアンズの二人は驚き、早速翌日上司に報告し、クリング・ラップ・カンパニーを設立して開発に着手し、ダウケミカル社から取り寄せた樹脂のロールを紙管に巻き付けて箱詰めし、サランラップ第1号が完成したという訳です。

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職長の奥様のアイデアのおかげでサランラップが完成したとは…。そしてその後の行動の早さも成功のポイントとなったのでしょう。1950年には発売されました。

完成すると近郊の都市でも試験的に販売され、結果は上々でした。名前もラドウィック、アイアンズの二人の妻サラ(Sarah)とアン(Ann)にちなんで「サランラップ」と決定されました。

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サランラップは英語で、"Saran Wrap"。サラアン…サラァン…サラーン…サラン…サランラップ(笑)。まさか2人の奥様の名前がそのまま商品名になっていたとは、それにも驚きますね。

1960年(昭和35年)「日本で発売開始」

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日本では1960年に発売。まずは認知を高めるために用途の説明や使い方を宣伝すると同時にスーパーへ積極的な売り込みを始めます。

しかし、日本での発売当初は、売れ行きが伸び悩んでいました。冷蔵庫が普及し、レンジなどの台所製品も普及していたアメリカと違い、日本では、発売当初、何に使う物か、ほとんどの主婦はわからなかったといいます。当時の日本の冷蔵庫普及率は10%でした。

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発売当初のサランラップ®の価格

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7m巻(一般用)100円
20m巻(徳用)190円
ちなみに物価紹介では、当時の100円は今の1,000円より値打ちがあったそうです。

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当時の初任給は、大卒13030円、高卒7740円、中卒5760円。主な物価は、郵便葉書5円、かけそば・うどん30円、コーヒー50円、カレーライス50~100円。物価が約10倍に上がっているのに対し、サランラップは今も昔も変わりません。一般家庭に浸透しないわけです。

1965年後半~(昭和40年代)「一般家庭に徐々に普及」

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その後、冷蔵庫の普及率が50%近くになり、サランラップ®が評価され始め、1975年後半には電子レンジの普及とともに安定した伸びを見せながら現在に至っているそうです。

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ちなみに、「サランラップ®」は時間が経過してもフィルムの品質が変化しにくく、高温多湿を避ければ長期保管したものでも使うことが可能。黄色く変色しても品質には変わりないそうです。とはいえ、保管されている方は古い物から先に使うようにしましょうね。

今回の旭化成の「サランラップ®10万本」が、1日でも早く必要な方の元へと届きますように。被災者の皆様に対して謹んでお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

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