サラッとした性格でカリスマユーチューバ―として絶大な人気を誇るサンフランシスコ在住のモデル、カサンドラ・バンクソンさん(22歳)が、「私にはヴァギナが二つあります」とあっけらかんとYouTubeにて去年カミングアウトし、ファンに衝撃を与えたことは記憶に新しいという人もいるでしょう。

出典 YouTube

世界でたった100例しかないといわれる、「完全重複子宮」は膣が二つ、子宮が二つある先天性の子宮奇形症状です。

子宮は、女の子の赤ちゃんが母体のお腹の中で成長していく段階で、ミュラー管と呼ばれる臓器が左右からくっつくことで子宮へと成長していきます。この、子宮への成長の過程で成長が止まったり、異常が生じて、一般的な形とは違う子宮となってしまうことがあります。これを子宮奇形といいます。子宮奇形は、女性全体の5%ほどに見られる、生まれつきの子宮の奇形です。

子宮奇形は大きくわけて6種類あります。この中のひとつが完全重複子宮。独立した子宮が2つあり、膣や子宮口もわかれている状態のことをいいます。

出典 https://doctors-me.com

この症状は、月に生理が2回来たり、またその症状が重く、経血の出が悪くなったりするといった状態を引き起こすそう。そして受精卵の着床が困難なために妊娠しにくくなり、妊娠しても流産を繰り返すという女性にとっては精神的にも非常に辛い不妊症の原因にもなってしまいます。

妊娠しても子宮が二つに分かれているので胎児へのリスクも無視できません。そうした理由から「完全重複子宮」と診断を受けると、出産できる可能性はわずかと言われることがほとんどだそうです。

6回の流産を乗り越えて元気な子供を出産した英女性

出典 http://www.news.com.au

世界でたった100人と言われているうちの1人が、イギリスのプリマス在住、フェイ・ウィルキンスさん(31歳)です。フェイさんは14歳の時に生理が来なかった代わりに腹痛が頻繁に起こるようになり、何度もクリニックへ訪れたものの精密検査まで至らなかったために、8ヶ月後に子宮が破裂。

そしてようやく病院にて検査の結果、「完全重複子宮」と診断されたのです。「ものすごい出血と痛みでおかしくなりそうでした。実際に体内で何かが破裂する音を聞いたんです。」破裂の原因は、これまで出てこなかった生理が管に詰まっていたことが原因でした。

手術をしたものの「完全重複子宮」であることに変わりはなく、医師からは「出産は諦めた方がいい」と言われたフェイさん。「いつの日か母になりたい」そう思っていたフェイさんにとっては、医師からの宣告は残酷な引導でした。

でも自分の中で、母になる思いは変えることができず前のパートナーとの間に子供を望んだフェイさんですが、不幸にも5回流産してしまいます。そして2008年に長女を妊娠、帝王切開で無事出産することができました。

更にもう一度の流産経験を経て二人目を出産

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長女を出産した後、娘の父親であるパートナーとは残念ながら別れてしまったフェイさん。その後、現在のパートナーに出会います。彼との間に一度流産をしましたが、2014年に長男を授かることができました。

二つある子宮のうちの、片方ずつで二人の子供が妊娠したそうです。無事に元気な子供を出産できたことに医師さえも驚きを隠せなかったそう。

今、フェイさんは稀ではありますが同じ症状を抱える人に「治療法はきっとある」とメディアを通して励ましています。事実、ハードではあるものの治療を続けて行けば妊娠し、出産も可能であることが医学的にも証明されています。

女性の身体に宿る命はまさに神秘。「不可能」を「可能」にしてしまうことも女性ならではのことではないでしょうか。奇跡や神業と呼ばれがちですが、女性自身の身体そのものが神秘に満ち溢れたものであることは間違いありません。

科学の力では解決できない不思議なことが現代に一つや二つあったとしてもいいのでは?と思ってしまう筆者です。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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