人生、どこで何が起こるかはわかりません。そう実感せずにはいられない出来事がフランス東部で起こりました。

1人のホームレスがある男性の命を救った

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去年の12月、ホームレスのジェローム・オーカンさん(37歳)は一杯のコーヒーと暖を求めて顔見知りのパン屋へ足を踏み入れました。すると、店主のミッシェル・フラマンさん(62歳)が床に倒れていたのです。

ジェロームさんは慌てて通報。オーブンから漏れたガスにより一酸化炭素中毒になっていたミッシェルさんは、もう少し発見が遅れていれば間違いなく命を落としていたところでした。

12日後に退院したミッシェルさん。3人の子供の父親でもある彼は「ジェロームがいなかったら私は死んでいた」とジェロームに感謝し、彼を従業員として雇い入れることにしたのです。

14歳の頃からパンを焼き続けてきたミッシェルさんの決断

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子供の頃からパンを焼き続け、自分の店を持っているミッシェルさん。フランスだけではなく2009年にはシカゴにも店をオープンしたそう。歴史と思いが詰まった店にも関わらず、「お金か、命か。それを考えた時にお金はどうでもいいと思ったんだ。」

今回、寸でのところで救われたミッシェルさんの命。ジェロームさんを従業員として雇って以来その仕事ぶりを見てきました。そしてなんと1ユーロで自分の店をジェロームさんに引き渡すことにしたのです。

ホームレスの人生を変えたミッシェルさん

出典 https://twitter.com

ジェロームさんはホームレスですが、時折単発の仕事をしています。イベント会場や簡易遊園地の設置などをして小銭を得てきました。でも、今回ミッシェルさんに思いもよらないギフトをもらったジェロームさん。

「もしかしたらこれで人生が変わってホームレスから抜け出せるかも知れません。」ミッシェルさんは命の恩人に、これ以上ないほどの恩返しをしたのです。

ミッシェルさんによるとジェロームさんは物覚えも手際もいい方だそう。今年の9月に退職したいと考えているようで、「9月からはジェロームがこの店のオーナーだよ」というミッシェルさんは新しい後継者に満足している様子。

幸いにもミッシェルさんの3人の娘さん達はパン屋を継ぐことには全く興味がないそう。「私はお金持ちではないけれど、退職してゆっくりしたいんだ。ジェロームがもしこの店を継ぐことで幸せなら、是非そうしてほしいと思ったんだ。」と語るミッシェルさん。

1人の男性の命を救ったジェロームさんも、まさかこのような展開になるとは想像もしていなかったことでしょう。でも、自分が辛い時にいつもコーヒーを差し入れ、寒い日でもお店で暖を取らせてくれたミッシェルさんに、命を救うという大きな恩返しができました。

これからはパン屋の後継者となって、ジェロームさんの人生が充実したものに変わるといいですね。ミッシェルさんもこんな形で自分の店を継いでくれる人を見つけて嬉しいことでしょう。フランス東部で起こった小さなニュースは、世界中の人の心を温かくしてくれました。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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