記事提供:AbemaTIMES

「AbemaTV」開局前にTVなどで放送されていたR‐指定(Creepy Nuts)の「即興ラップ」シリーズをご存知であろうか。

落語の三題噺のように、3つのお題でフリースタイルを展開していくこのシリーズ(R‐指定が言うには、観客からのお題を織り込むので「聖徳太子スタイル」。しかもライヴでは三題どころか5~6のキーワードを募って織り込む!)

まず「無料訴求編」では「インターネットTV局/24時間配信/無料」の三題を、BPM約120のディスコティックなビートに乗せて、ラップに織り込んでいく。

そして「開局告知編」ではBPM約160のエレクトロ・ビートに「4月11日開局/先行配信中/登録不要」の三題で、ラップを展開。

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ここで注目したいのは、BPM(リズムの速さ)である。ヒップホップの定番ビートと言えばBPM80から100の間であり、110を超えるとかなり速いビートとされる。

その事からも分かる通り、R-指定が「即興ラップ」シリーズで乗ってみせたビートは、ラップとしては相当速く、

そこに即興でラップをし、お題を同時に織り込んでいくR-指定は「その脳みそどうなってるの!」と思わずにはいられないほど、ラップにおいての頭の回転が速い。速すぎる!

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その頭の回転の速さ、ラップ脳の凄味を如実に表しているのは、R‐指定が輝かしい功績を残してきた「MCバトル」「フリースタイルバトル」だろう。

日本最大級のMCバトル「ULTIMATE MC BATTLE」において、2012年に弱冠二十歳にして初優勝、そこから2014年まで三連覇を果たし、名実ともに、バトル・シーンの頂点を掴む。

直近ではTV朝日「フリースタイルダンジョン」で、チャレンジャーの壁となるモンスターとして、数々のチャレンジャーを蹴散らしている。

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そうしたフリースタイル方面での活躍と共に、ソロ・アルバム「セカンドオピニオン」やDJ松永とのユニット:Creepy Nutsでの「たりないふたり」など、リリース・アーティストとしての活動も非常に活発だ。

その中でも「たりないふたり」に収録された“みんなちがって、みんないい”は、MVが公開されると、その声色やフロウの変化、そして「ラッパーあるある」的なアプローチによって、大きな話題を呼んだ。

一面的には「モチーフにしたラッパーは誰か/ディスなのか」という部分でも注目されたが、本質的にはその内容の「批評性の高さ」がこの楽曲の肝であり、

「今のヒップホップ・シーン」を客観的に見ながら、戯画化しながらも、同時にその「多様性」と「面白さ」を表現した構成とリリシズムは非常に見事だった。

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その意味でも、彼がラッパーとして圧倒的に優れている部分は、フリースタイルという即興性と、リリース物での構築性のどちらのクオリティも非常に高い事が挙げられるだろう。

また、Creepy Nutsでの“中学1・2年生”や、ソロでの“トレンチコートマフィア”“使えない奴ら”など、「イケてない自分」「イケてなかった過去」を彼は表現する。

その意味では「オラオラ」なヒップホップとは対極の内容とも思えるが、そういったルサンチマンをただ垂れ流すのではなく、それをポップに昇華し、「その先」を表現するのが彼のリリックであり、

そういったマインドに彼を変化させたのは「ヒップホップとの出会い」なのだろう。そこには非常に爽快感を感じさせられる。

おそらく、このまま順調にキャリアを経て、高クオリティの作品をリリースし続ければ、近いうちにポップ・シーンにおいてもスターダムに登るであろうCreepy Nuts、R‐指定チェックするのは今からでも決して遅くはない。

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