記事提供:カラパイア

太陽系に第9の惑星が存在することを示す証拠は着々と集まっている。これによって30年前に提唱された大量絶滅の原因に関する仮説が再浮上してきたそうだ。

つい先日、カリフォルニア工科大学のマイク・ブラウン氏は、ツイッター上でいわゆる“第9惑星”の存在を裏付ける新たなる証拠を発見したことを明らかにした。

2014年に存在が提唱された第9惑星は太陽系の辺縁に位置し、地球の10倍の質量を持つと考えられている。天王星や海王星に似たガス状の惑星であるようだ。

第9惑星がもたらした彗星シャワーが衝突し大量絶滅という仮説

これを受けて、現在アメリカ、アーカンソー大学に勤務する宇宙物理学者ダニエル・ウィットマイア氏は第9惑星が彗星シャワーを作り出したのではないかと提唱している。

この彗星シャワーが地球の軌道まで飛来し、ついには衝突して大量絶滅を引き起こしたのだという。また軌道が逸れた彗星は地球に衝突するだけでなく、太陽系内部で崩壊し、地球に届く太陽光を減少させ生態系に大きな影響を与える。

ウィットマイア氏とジョン・マティス氏がこの仮説を最初に発表したのは、1985年のネイチャー誌上であった。

当時、定期的に起きる彗星シャワーの原因として、3つの仮説が唱えられていた。そのうちの1つが、惑星Xという太陽系辺縁に存在する謎の惑星の存在と、銀河を軌道する太陽の鉛直振動に起因するというものだ。

ローマ数字で10を意味するXと名付けられたのは、当時はまだ冥王星が惑星に分類されていたため、第10番目の惑星になる可能性があったからだ。

残り2つの仮説は、古生物学上の記録と一致しないためにやがて否定され、惑星X起因説のみがありうる仮説として生き残った。そして第9惑星の存在が提唱されたことで、今また再び脚光を浴び始めた形だ。

3月24日にブラウン氏がツイッター上で公開した、新たに発見された偏心軌道のカイパーベルト天体。第9惑星の位置を示唆する。

ウィットマイア氏とマティス氏の仮説によれば、惑星Xは太陽を公転しており、2,700万年周期でカイパーベルトを通過する。

カイパーベルトとは海王星より外側の彗星などが密集した円板状の領域で、惑星Xの通過時にそこを漂う彗星が太陽系内部に押し出されるという。

ブラウン氏が第9惑星の存在する証拠としているのも、このカイパーベルトの天体の軌道の異常である。

しかし、この惑星については謎も多く、第9惑星と惑星Xが同一の天体であるのかについても議論がある。

第9惑星の質量は地球の1~10倍ほどで、地球と海王星の中間ほどの大きさだと考えられている。

ブラウン氏自身は第9惑星と惑星Xが別物であることは明らかであると説明している。第9惑星は太陽にずっと近く、公転周期はたったの15,000年でしかないからだ。

この発見からさらに遠方にある惑星Xについて言えることは何もないという。

一方のウィットマイア氏は新発見が惑星Xを否定するものではないと主張している。彼自身が予測した惑星Xモデルとは全く一致しないことを認めつつも、新発見を前向きに捉えているようだ。

ブラウン氏の推定には不確かな点があり、より小さく近い惑星がカイパーベルトの軌道異常を引き起こしている可能性もある。

惑星の重力効果は質量と距離に依存しているが、その組み合わせにてついては色々考えられる。

近くにあるより軽い惑星であっても惑星Xモデルと同様の影響を与える可能性があるという。また第9惑星の軌道傾斜と離心率が惑星Xモデルの要件に一致していることも付け加える。

1985年、古生物的な調査からは2億5,000万年前に彗星シャワーが飛来したことが裏付けられている。

さらに最新の研究からは、5億年前にも同じ出来事が発生したことが判明している。これほどまで遠くにある惑星が地球の生物の進化に影響を与えた可能性に感嘆を禁じえないとウィットマイア氏は話す。

なおNASAは新しい惑星の発見に努めると発表しながらも、本当に実在するのかどうか断定するにはまだ時期尚早であると注意を促している。

出典:sciencealert
出典:dailymail

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