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医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
春は新生活が始まったりと、人前に出る機会も多いと思います。
みんなの前で自己紹介、社員の前でプレゼンなんてときは緊張してしまいますよね。ドキドキ、失敗したらどうしよう、震えてしまう、どもってしまう…緊張が度を超えて日常生活にまで支障をきたす場合、対人恐怖症という不安障害かもしれません。

新生活が始まるこの時期、緊張してしまう人も多いのではないでしょうか。
緊張はだれにでも起こるものですが、それを通り越してドキドキが止まらないとき「これって不安障害?」とさらに不安になってしまうこともあるかもしれません。

今回のテーマは「対人恐怖症」です。人前に出る機会も増えがちなこの時期だから、医師に話を聞きました。

Q.対人恐怖症とは、どのようなことでしょうか。

「対人恐怖症」とは、社会不安障害の一種です。
人と接する場面で過度な不安感や、緊張を感じます。相手に不快な感じを与えたり嫌われたりしまうのでないか、と恐れることから人との距離を置くようになります。

≪対人恐怖症とリンクして起こること≫
・赤面恐怖症
大勢の前に出たときに、自分の顔が赤くなってしまっているのではないかと恐怖に感じる。

・視線恐怖症
人の視線や自分の視線がどうしても気になってしまう。

・表情恐怖症
自分の表情が気になって自然にふるまえなくなってしまう。

・書痙
人前で字を書くときに書く手がガタガタ震えて字が上手に書けなくなってしまう。


不安に感じてしまい、恐怖心から上記のような症状が出てしまいます。

Q.対人恐怖症になりやすい、と言われている人はいるのでしょうか。

「対人恐怖症」に限って言えば、日本人がなりやすい傾向です。
世界的に見ても、日本は特に人目を気にする「恥」の概念が強いと言われているからです。

ただ、他人との交流に強い不安感を覚える社会不安障害に関しては、諸外国でも多く見られます。

性格傾向としては、こだわりが強い方や比較的内気な方に多いともいわれています。また、成長してきた過程での経験や、生育環境なども影響があると考えられています。

Q.対人恐怖症かも…何か緩和できる方法はあるのでしょうか。

限られた状況下でのみ症状が現れる場合や日常生活上それほど頻繁に困ることがない状況であれば、リラックスを心がけるといいです。深呼吸やアロマテラピーなどを含むリラクゼーションを実践しましょう。

トレーニングによって症状を軽減できることもあります。
例えば表情恐怖症と感じる場合、鏡の前で自分の表情をトレーニングするといったことも効果がある場合があります。

ただ、社会不安障害は基本的に気合いで治るものではありません。
社会不安障害を持つ4割以上が、うつ病やパニック障害、アルコール依存など他の精神障害があると言われています。

自分でいろいろしてみても改善があまりない、症状が深刻な場合は精神科に相談されるとよいと思います。

Q5.対人恐怖症を克服することはできるのでしょうか。

対人恐怖症は、改善や治癒が期待できると考えられています。

専門機関での治療法としては、心理療法として森田療法と呼ばれる方法や、SST(ソーシャルスキルトレーニング)などが行われています。
病院では、SSRIという抗うつ剤の一種や、抗不安薬などによる薬物療法が心理療法と組み合わせて行われる場合が多いですね。

もちろん個人によって状況は異なるので、一概には言えません。症状を和らげられるように主治医と相談しましょう。

≪人に嫌われるのを極端に嫌がっていませんか?≫
人に嫌われるのが怖い…【対人恐怖症】チェック

最後に医師からアドバイス

対人恐怖症は、決して珍しいものではありません。

人前に出るときに緊張したりするのは誰にでもあることかと思います。日常に支障をきたすようであれば、早めに精神科やメンタルクリニックに相談しましょう。

(監修:Doctors Me 医師)

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