米海軍特殊部隊 SEAL 隊員経験者により考案され、己の体力と肉体の限界に挑戦する過酷なレース「バトルフロッグレースBFX24(BattleFrog 24-hour race)」を完走したある選手が話題になっています。その選手とは、米・フロリダ州在住のミラ・ビゾット(Milla Bizzotto)ちゃん。ミラちゃんはわずか9歳。当然のことながら、歴代の参加者史上で最年少の選手です。

バトルフロッグレースBFX24とは、36マイル(約58キロ)のマラソン、8キロの水泳、それにロープ登り、有刺鉄線くぐり、高さ約3.7メートルの壁登りを含む25種類の障害を、午前2時から6時の睡眠時間を含む計24時間で6回クリアするという過酷なレース。大人でも多くの者が脱落するこの大会、ミラちゃんは最年少というだけでなく、18歳以下の唯一の参加者でもありました。

きっかけは学校でのイジメだった

ミラちゃんの挑戦が始まったのは9ヶ月前。学校でいじめにあったことがきっかけでした。小学校2年生の時から始まったイジメは、3年生になっても続きました。

「みんなが私の悪口を言い、卑怯者だと罵りました」

そこで、ミラちゃんは、彼女の父であるクリスチャン・ビゾット (Christian Bizzotto) さんのジムであるフォーカスド・ムーブメント・アカデミー (Focused Movement Academy) でトレーニングをする決心をします。それまでにも父についてジムに行く事はありましたが、自分から本格的にトレーニングしたいと思ったのは初めての事でした。父のクリスチャンさんは、そんなミラさんの気持ちを汲んで、全面的にバックアップしてくれたのです。

ミラちゃんは、月曜から金曜まで毎日3~4時間ほどかけてトレーニングをし、朝早起きして宿題をするというストイックな生活を送っています。もちろん成長期の少女の挑戦ですから、専門のトレーナーとスポーツドクターが、食事も、睡眠時間も、トレーニングも、体調もきっちりとチェックしています。

トレーニングを続け、心身共に力強く変化してゆくうちに、彼女へのイジメは自然になくなったのだとか。そしてミラちゃん自身も、日々体を鍛え目標を達成してゆく中で、自分自身のイジメの問題だけでなく、同年代のいじめに悩む子供たちの事も考える様になってゆきました。

誰にも私の様な思いをして欲しくないから

ミラちゃんは、イジメという辛く苦しい体験でも、それをポジティブなエネルギーに変える事ができると伝えたいと言います。

「私の様な思いを、他の誰にもして欲しくないんです。だからイジメを受けている子たちに”誰だってやろうと思えばなんでもできる”っていうことを証明したかったの」

大人でも脱落するものが多い過酷なレースへの挑戦。それでもミラちゃんはそれに挑み、完走するという目標を成し遂げました。

「みんな、他人に”そんな事できるわけない”って言われても、自分自身を信じ続ける事をやめないで欲しいと思います」

「私はみんなに、体に良い物を食べて、外でたくさん遊んで、そしてイジメに負けないで欲しいと伝えたいんです。私もイジメられました。イジメはどこでもあるんです」

トレーニングが大好きなの

実ミラちゃんは、2015年12月に、「BattleFrog 15K」及び「Spartan Sprint」という過酷なレースも完走しています。父のクリスチャンさんは「私は彼女を誇りに思っています。彼女のレースはとても素晴らしいし、なによりタフで根性があるんです」

クリスチャンさんは、一度もミラちゃんにトレーニングを強制した事はないそうです。もしもミラちゃんが人形遊びがしたいのならばそれでいいと思っていると語っています。けれども、ミラちゃん本人がトレーニングが好きでたまらない様子。体と心を鍛える事、そして没頭できる大好きな事に出会えた事によって、イジメという過去を乗り越える事ができたのでしょう。

ミラちゃんは、次回マイアミで「招待選手のみ」で開催されるレースへの出場を予定しているそうです。

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