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身体が冷えて寝つけない…そんな冬の夜に活躍してくれる「湯たんぽ」。

しかし、「単純に足先などの冷えている部分を温めるだけでは、湯たんぽによる“本当の”恩恵は受けられない」と、湯たんぽを使った体質改善を推奨している青山・まだらめクリニックの班目健夫院長は言います。

え!? 今までの使い方は間違っていたの!? 湯たんぽの効果的な正しい使い方について、班目先生に伺いました!

使わずにはいられない!湯たんぽの使用は心身の不調に効果大!

班目先生によると、冷えによる血行不良が不眠につながるケースも少なくないのだそう。そのために内臓の機能が低下したり、肩こりや首こりからくる「頭部のうっ血」が起こって眠れなくなってしまうのだとか。

『頭部のうっ血』というと、重大な疾患のように聞こえるかもしれませんが、これはよくある状態なんです。不眠の大きな原因のひとつです」(班目先生)

つまり、冷えを解消すれば不眠の改善が見込めるかも。そして、冷えの解消には、他の暖房器具と比べて非常に高い熱量を持ち、さらに肌に直接触れさせて使うことができる湯たんぽが最適なのだとか。

湯たんぽは熱量が非常に大きい(一般的な電気毛布が約5万5000キロカロリー/時間であるのに対し、沸騰したお湯2リットルを入れた湯たんぽを使った場合の熱量は約13万キロカロリー/時間)うえ、その熱量を安全に、かつ身体に直接触れさせて伝えることができるので、身体を温める道具として、とても優秀なんです」(班目先生)

湯たんぽで全身を温め血流がよくなると、肩こり・首こりからくる頭部のうっ血が解消されます。すると精神状態が落ち着き、睡眠の質の向上が期待できるのだそう。また、不眠はさまざまな病気の症状のひとつであるため、湯たんぽを使って不眠を改善することは、本来の病気の治療にもつながるのだと言います。

「例えば、冷えを解消することで、ガンによる身体の痛み、高血圧、女性特有の病気、アトピー性皮膚炎などの症状が改善した例も。その効果は麻酔薬や降圧剤以上とも」(班目先生)

また、精神面にも効果大。

「漢方治療を行う精神科の先生のお話では、『うつ病など、精神的な不調を抱えている人はお腹がゾッとするほど冷たい』のだそうです。そんな患者さんであっても、全身が温まって血行がよくなれば、うつ病の症状が改善される例も多いのです」(班目先生)

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足先だけ温めても効果はイマイチ? 効果的な湯たんぽの使い方とは?

湯たんぽが、どんな暖房器具よりも身体の不調の改善に効果を発揮してくれるとはいえ、“正しい使い方”をしなければ、あまり意味がないそう。そこで、班目先生に、湯たんぽを使う際のポイントを教えていただきました。

【POINT1】湯たんぽは容量の大きいものを選ぶ

「より高い熱量を得るために理想的な湯たんぽの容量は2リットル入りのもの。容量が小さいものや、電子レンジで温めるタイプは、熱量が小さいためすぐに冷めてしまうので、おすすめできません」

【POINT2】睡眠時以外にも使い、継続的に身体を温める

「沸騰した100度のお湯を使い、日中は最低でも3時間に1回はお湯を沸かし直し、温かさを保つのがベスト。実は、眠る時だけ使っていても、大きな効果は得られません。朝起きてから夜眠るまで、日中も断続的にでも湯たんぽで身体を温め続けてみましょう」

【POINT3】入浴前に身体を湯たんぽで“予熱”する

「お風呂に入る前には湯たんぽで身体を“予熱”してください。身体の芯が冷えたままでは、お風呂でしっかり温まる前にのぼせてしまいます。予熱しておくことで、しっかりと全身を温めることができます」

「また、入浴中は湯たんぽを布団の中に入れておきましょう。お尻の位置に入れておくと入浴後の身体の冷えを防ぐことができます」

【POINT4】睡眠前の加温は“温める順番”が大切

「眠る前にお腹、太ももの前側、と少しずつ移動させながら加温していくと全身が温まりやすくなり、寝つきがよくなります。足が冷えるからといって足だけに湯たんぽをあてても、温められた血液が心臓に戻る前に冷えてしまいます。筋肉量の多い、太ももの前側・お腹・お尻・二の腕を重点的に温めるようにしましょう」

【POINT5】夏は低めの温度で湯たんぽを使用

「冷房や汗で身体が冷えやすい夏も、湯たんぽでの加温は効果的です。40度程度のお湯でいいので、入浴前だけでも湯たんぽを使いましょう

「どの程度で体質が変わるかは人それぞれですが、身体が冷えた状態の『熱貧乏』にならないようにすることが大事。正しい方法で湯たんぽを使えば、早い人は一晩で体調が大きく変わります」と班目先生。

ちなみに、ペットボトルにお湯を入れて湯たんぽの代わりにするのは、高温のお湯で容器が裂ける危険があり、やけどの恐れがあるため、ペットボトルの使用はやめて欲しいとのこと。

昔ながらの暖房器具だと思っていた湯たんぽに、これほどスゴい効果があったなんて…。正しい使い方で湯たんぽ生活を始めれば、あなたの睡眠が劇的に変わる可能性も。手放せなくなるかもしれませんね。


監修:班目健夫(青山・まだらめクリニック

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