イタリア生活も10年を過ぎた筆者。それでもまだまだ新発見やカルチャーショックがあるから驚きです。それだけ、祖国日本と違った文化、習慣の中で生活しているということなのでしょう。

異なる文化、異なる生活習慣の土地で生活するというのはそう簡単なことではありません。中にはどうしても海外生活に慣れなくて、日本へ帰国…という人もいます。

仕事で、勉強で、国際結婚で…いろいろな理由から外国に住む日本人は少なくありません。今、日本で普通に暮らしているあなたも、もしかすると海外にすむきっかけが訪れるかもしれませんよ。

今回は筆者の思う、海外生活適応の心得を書いてみたいと思います。


住む国と国民を理解しようと試みる

“仕事の都合でしょうがなく”、“夫の海外赴任でしょうがなく”といった理由で海外生活をスタートされる方は、住む国を好きになるというのは少し大変なことかもしれません。なぜなら、海外生活に憧れてやってきた人でさえ、その国に住んで現実を目の当たりにすれば、少なからず“幻滅”してしまうことが何かしらあるからです。

しかし、最初から、または幻滅してしまったからといって、「こんな国」と自分の住む国を過小評価していては海外生活は楽しいものになるはずがありません。また、自分の国を過小評価している外国人と友達になりたいと思う現地の人たちがはたして多くいるでしょうか?そうすると、現地で、現地の友達を作るのも難しくなり、現地の人と関わらない=コミュニティーに入れないことによって更に海外での生活は困難になるはずです。

住む国を好きになれと言われてもなれないこともあるでしょう。たとえ、その国を好きになれないとしても、その国の欠点だけ見て毎日愚痴をこぼしながら生活するのではなく、その国と国民を理解しようと努力することが必要不可欠だと思います。

そのためにも、ポジティブなメンタリティーが必要になてくるでしょう。

食の好き嫌いがあまりない

海外に住むにあたり、重要なことの一つは、その国の食文化に慣れることができるかどうかだと思います。食はどこに住もうとも、毎日必要なものですからね。

筆者はイタリアに住んでいます。イタリア料理と言えば日本でも人気が高く、親しみのある料理です。しかし、日本で食べるイタリア料理はやはり日本人の口に合うように工夫されていたり、日本では手に入りにくい食材もありますから本場イタリアとはちょっと違っていたりします。それに第一、日本ではイタリア料理を毎日食べません。それが、毎日、食べなれない食材を使った料理を食べるとなると…好きな料理でも慣れないうちはけっこう辛いものです。

最近はイタリアでも日本食材が手に入りやすくなってきましたが、それでも品揃えは悪いですし、コストの面から考えても毎日和食を作って食べるわけにはいきません。

海外旅行ならその国の食が合わなくても1週間ほど我慢すればいいわけですが、住むとなると、数か月も、数年も我慢するわけにはいきません。

その国の食文化や料理に慣れることは、海外生活で必要不可欠なことではないかと思います。

寛容であること

海外生活では寛容であることも大切だと思います。

海外では、私たち日本人が普段の生活では考えもしなければ、友達や家族との話題にものぼらない宗教や政治の話をすることもよくあります。

大変デリケートな話題なので、その人たちの背景、またはそれぞれの国の背景を知らずに軽率に発言してしまうと人間関係にヒビが入ってしまうことも。

また、多くの国では人種、宗教、価値観の異なる人たちが同じ場に集まることもすくなくありません。そのときに、偏った見方ではなく、たとえそれが自分の考えとは違っていても、それぞれの国や人の考えを寛容に受け止められるメンタリティーが必要だと思います。そうでなければ、本当の国際交流というのは難しいかもしれません。

日本を好きであること、日本を知ること

海外に住んでいてよく聞かれることは、やはり祖国日本のこと。あなたは、日本について外国人に聞かれたときに、どんなことを話しますか?話そうと思いますか?

中には日本が嫌いで海外生活に憧れるという人もいるかもしれません。しかし、完璧な国など世界中どこにもありません。日本が完璧な国でないように。

しかし、日本はいろいろなことが世界に誇れる国でもあると思います。

海外生活で大切だなと思うのは、自分の生まれ育った国を謙遜で悪く言わないこと。多くの国ではそもそも謙遜という考えがありませんから、日本人が謙遜のつもりで言ったところで、多くの外国人はそれを真実だと思い込んでしまいます。また、自分の国を悪く言う人というのは、あまり好印象ではありません。それもそのはず。自分の文化的基礎を築き上げた祖国のことを悪く言うということは、自分自身を否定していることにもなりかねません。

日本の素晴らしいところを自慢するのでなはなく、他の国と比べるのでもなく、純粋に祖国日本の好きなところ、いいところを外国人に言えるのがベストではないかと思います。

また、多くの外国人は自分の国の伝統文化や歴史について詳しい人が多いです。日本人として、日本のことについて外国人に聞かれたら答えられるように、自分の祖国のことを知るのも大切なことです。

一番大切なのは…その時、その場を楽しめること

筆者としては最終的に一番大切なのは“その時、その場を楽しめること”だと思います。

どんなにつまらないイベントでも、どんなに興味のないことでも、それを楽しめるかどうかというのはその人次第という場合が多々あります。

逆に、どんなに楽しいイベントでも、どんなに興味深いことでも、愚痴ばっかり言って全く楽しんでいない人も時々いますよね。

海外生活に向いているかどうかは、前者になれるかどうかというのが大きなポイントだと筆者は考えます。

トラブルに巻き込まれても、数日後にはそれを笑い話のネタにできるくらいがちょうどいいのです。

もちろん、愚痴を言いたくなることも、本当に腹が立つこともたくさんある海外生活。しかし、それでその国全体を嫌いになったりしないことが大切です。それが、結局は楽しい海外生活の秘訣なのだと思います。

日本に住んでいても、世界中どこにいても、楽しく暮らしたいものです。

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2004年よりイタリアはフィレンツェに住んでいます。
イタリア人の夫と黒猫1匹との生活。
日本語講師としてイタリア人に日本語を教えています。
魅力的なイタリア、不思議なイタリア、海外から見た魅力的な日本、不思議な日本を中心にお伝えしていきます。

普段のイタリア生活についてはアメブロに書いています。
http://ameblo.jp/firenzefungo/

トスカーナ、フィレンツェ観光に関してFirenze in Tascaというトスカーナ、フィレンツェ個人旅行サポート会社のサイトにて記事を執筆中。
http://firenzeintasca.com/

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