Doctors Me編集部です。

先日、普段運動不足と言っていた友人が「膝に水が溜まって大変だった」と話していました。
Doctors Meにも膝の変形について相談が寄せられました。

Q.相談者からの質問

数か月前から左足ひざの内側が膨らんで変形してきました。原因は何でしょうか。

出典 https://doctors-me.com

A.医師からの回答

膝の関節にお水や血液が溜まっているのかなと思います。一度整形外科で診察・検査をされてみてください。

出典 https://doctors-me.com

「膝に水がたまる」と膝に痛みが現れたり、膝の形が変わったりするようですが、身体にどんなことが起こっているのでしょうか。

気になる質問を医師にもっと深く聞いてみました。

Q1.膝に水がたまるとは、どういうことでしょうか。

膝に水が溜まっている状態のことを「関節水腫」と呼んでいます。

膝は大腿骨と脛骨呼ばれる、骨と骨からなる関節からできています。
足を伸ばしたり、曲げたりする運動の役割以外にも、私たちの体重を支えるクッションとしての役割も果たしてくれています。

膝関節には、骨以外にも大切なパーツがあります。
・軟骨 →スムーズな運動を促してくれています。
・半月板→安定性とクッションの役割があります。
・関節包→関節全体を袋状に覆っています。

膝のパーツのひとつ『関節包』の中には「関節液」と呼ばれる液体が存在しています。
一般的にみなさんがおっしゃる「膝にたまる水」とは、この「関節液」のことを言います。

関節液は、無色透明で粘液性の液体です。
ヒアルロン酸やたんぱく質を含んでおり、関節軟骨へ栄養を補給したり、関節がスムーズに動くのを助ける役割があります。

つまり関節水腫とは、関節内にある「関節液」が何らかの原因によって異常に増えた状態のことを言います。

Q2.膝に水がたまってしまう原因はあるのでしょうか。

水が溜まる原因はあります。
しかし原因はひとつではなく、さまざまな事象が原因となって引き起こされます。

では、その原因についてお話しますね。

まず、膝の水(以下関節液)は、関節包の内側に存在する滑膜と呼ばれる部分から分泌されます。
その滑膜の異常によって炎症が起こると滑膜から関節液が過剰に分泌され、膝に水が溜まった状態になります。炎症が起こるの引き金は、軟骨や骨の骨片などが滑膜を刺激してしまうことです。

ここから紹介するものは、主な関節液が溜まる原因です。

●加齢に伴う骨変化
みなさんがなんとなく思いつく原因の多くがこれではないでしょうか。
年齢を重ねるに連れて、膝の痛みを訴える人が多くなります。よく診てみると水が溜まっていたり、関節液の色が変化している場合があります。これは、関節機能全体の性質が変化することによって引き起こされているからです。
年齢を重ねることで、膝関節の軟骨はすり減り、衝撃によって摩耗しやすくなります。そのすり減ったゴミなどが滑膜を刺激したり、関節同士の長期間による負担が刺激となり、関節液が溜まってしまいます。

●膝関節疾患
高齢者、肥満の方に多く見られる「変形性関節症」と呼ばれる疾患の方が併発する症状です。
これは水がたまるだけでなく、関節液の変色もみられます。関節にある骨と骨の重なりのバランスが崩れ、軟骨や骨に変形をきたす状態を指します。不安定な状態や痛みによって、歩行困難も起こります。
ほかにも「関節リウマチ」や「痛風」なども関節液が溜まる原因にもなります。

●運動中、事故による外傷
膝の関節に負担がかかりやすい激しい運動をすること、外からの大きな衝撃が膝関節に加わることも原因となります。軟骨や骨が欠損し、欠損したものが滑膜を刺激にしたり、衝撃自体による刺激によって関節液が溜まるようになるからです。
この場合、急性の関節液の貯留が見られます。炎症が治ると腫れが引き、痛みや違和感が残ることがあります。


なお、水が溜まりやすい場合や繰り返す場合は、その原因がしっかり取り除かれてないためと考えられます。

Q3.病院に行くと、どのような治療がおこなわれるのでしょうか。

膝の痛みの場合、「整形外科」を受診しましょう。
できれば、レントゲン、CT、MRI の設備がしっかりしているところでの診断をおすすめします。

特に、運動や事故からくる膝の腫れは靭帯や半月板などの損傷も起こしていることが多く、レントゲンだけでは診断を確定できないことがあります。

CTやMRIのない整形外科でも問題ありません。
しかし、精密検査が必要な場合には他院への紹介をしてもらいましょう。

Q4.膝に水が溜まることで起こる痛みを緩和させるためにできることはあるのでしょうか。

まずは原因の除去が一番です。
ただし痛みがある場合には、一時的に痛みを取り除いてくれる内服薬や注射を使うこともあります。

治療選択は医師としっかり相談しましょう。

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最後に医師からアドバイス

一番注意していただきたいのは、痛みを放置をしないことです。
年齢だから仕方ない、運動中に膝を痛めた結果膝が腫れたけど引いてきたから大丈夫、とは言わず、痛みが続いているときは病院へ相談しましょう。

膝に水がたまる原因には、早期の治療を要することがあります。異常を感じた場合には、早めに受診してくださいね。

(監修:Doctors Me 医師)

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