記事提供 がんばれ熊さん

私は食品スーパーに勤めています。さて、皆様は一旦辞めた会社にもう一度戻ってくる出戻りについてどう思われるでしょうか?

私は恥かしくないのかな?と個人的に思っています。

私たちの会社にも出戻りの社員やアルバイトがおります。その中には、かつての部下だった男の下で働くことになった元店長もいます。その様なケースを見ると、出戻りはかなりの覚悟が必要だと思うのです。

なので「私には出戻りは無理だな」と思っているのですが、他人の出戻りに関しては否定するつもりはありません。出戻りの方には「懐かしい」と喜んであげるようにしています。

懐かしい人との再会は正直嬉しい気持ちがあるからです。しかし、出戻りしたくても周囲がそれを許さないケースもあることを知った出来事があります。

5年前、ある一人のアルバイトの送別会でのこと

出典私のイラスト

5年ほど勤めてくれたアルバイトにみんなで送別会を開きました。

その時の彼の挨拶です。

「前の会社を辞めて、ここでアルバイトをしたきっかけは次の就職が決まるまでのつなぎのつもりでした。しかし、店の人がとてもいい人ばかりで、居心地が良過ぎていつの間にか何年も経ってしまいました」

「気づいたら20代後半になっていて、このままではいつまでもアルバイトのままで、自分は変わらないと思いました。なので、いつからでも次の職場で働き始められる状態で正社員の職を探したいと思いました。皆様には大変お世話になりました」

つまり、アルバイトを辞めることで「いつでも動ける状態」になることで、有利に就職活動をしたいということです。 彼の決意を聞いて、みんなで「がんばれ」と拍手して送り出しました。

彼は初対面の人にもしっかりとした印象を与える雰囲気があったので、本格的に就職活動をしたらすぐに正社員の仕事は見つかると誰もが思っていました。

しかし、その2ヶ月後..・・・

店長に彼から一本の電話が・・・

出典私のイラスト

その当時の店長に彼から連絡があったそうです。「戻りたいんですけど・・・」と。そのことで店長に「熊さん、どう思いますか?」と聞かれて私は正直な気持ちを言いました。

「この前、送別会を開いたばかりですよ。戻ってくるの早すぎないですか?」私の言葉に店長は「僕もそう思って、『お前はそれでいいのか?』と聞いたんですけど彼は『色々考えた結果です』と言ったんですよ」と電話でのやり取りを教えてくれました。

ちなみに彼はとても頼りになるアルバイトでした。慢性的な人手不足である私達の職場で彼が戻ってくるのはとても助かることです。しかし、店長の心にも私の心にも何かが引っ掛かったのです。

「俺達はそれでいいけれど、あいつはそれでいいのか?」と。「そしてみんなはどう思うのか?」と私たちは彼と仲が良かったパートさんに聞きました。すると・・・・

驚きの表情で言われました。

出典私のイラスト

「え?あれだけみんなで応援したのに・・・」

パートさんは彼の出戻りに反対の意見を言いました。彼の出戻りは彼の就職活動を応援したみんなの気持ちを考えると受け入れるべきではないという考えです。

さらにパートさんは「そんなに簡単に戻れるものなの?」と言いました。みんなの意見はほぼ一致しました。彼の出戻りは断るべきだと。

そして店長は彼に断りの電話をこのように入れました。

「今、お前を受け入れる訳にはいかない。そもそもちゃんと就職活動したのか?諦めるのはいくらなんでも早すぎるだろ?みんなの応援している気持ちを大事にしないといけないだろ?本気でやって、どうしても無理だったらもう一度相談しに来い」

しばらくして、彼が職人の会社に勤めだしたことを知りました。そして相変わらず人手不足で苦しんでいる私たちは「あいつ戻ってきたら助かるのにな」と勝手なことを言い合うオチがついたのでした。

それから5年ほどが経ちました。現在彼は・・・・


髭の似合う立派な職人になっています。

出典私のイラスト

先日、店に久しぶりに顔を出してきました。

今は正社員の職人として頑張っているそうです。かなり久しぶりに会ったので「今の会社で勤めてどれぐらいになるの?」と聞くと「4年か5年ぐらいだと思います」と言っていました。 

月日の経つのは早いものだなと思いました。その4年か5年の間に随分と彼の風貌が男らしくなったように感じました。髭を生やし、いかにも職人らしい顔つきになっていました。 やっぱり男は就く仕事によって顔つきが変わってくるものだなと感じました。

彼が職人として立派に働いていることを知り、あの時、みんなで出戻りを断って良かったと思っています。みんなの期待通りに彼が就職出来て、今も活躍していることは嬉しいものです。

彼の出戻りを断ったのは・・・

彼のことがみんな好きで、頑張ってほしかったから。

彼は真面目で働きものなので必ず正社員の仕事が見つかるとみんなが信じたから。

この気持ちが大きかったからだと思うのです。

最後までお読み頂き有難うございます。ブログもしていますので、よろしければ見に来ていただければ嬉しいです。
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