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記事提供:TOCANA

ユニコーン(一角獣)――それは額の中央に一本のまっすぐなツノが生えている伝説上の生物である。ウマに似た体つきで気性は極めて荒いが、処女の懐では従順になるという。

古代ギリシアや中世ヨーロッパ、さらにインドの文献などにも登場する、未確認動物(UMA)の先駆け的存在といってよいだろう。

そんなユニコーンが、かつて実際にシベリアに生息していたという驚きのニュースが飛び込んできた。

■“シベリアのユニコーン”は、ユニコーンそのまんまだった!

今月22日、英紙「The Daily Mail」が報じたところによると、現在は絶滅してしまった“シベリアのユニコーン”とは、その名も「エラスモテリウム・シビリカム(Elasmotheriusm sibiricum)」。

今から約260万年前、シベリア南西部に出現し、現在のロシア・ヴォロネジ周辺からカザフスタン東部にかけて生息域を広げた。

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エラスモテリウムの想像画。

出土した化石から、シベリアのユニコーンはサイの仲間であることが判明しているが、その姿形はずいぶんと異なるものだ。

成体で体長4.6m、体重5トンにもなる超巨体は、マンモス同様に毛皮で覆われていた。そして脚は長く、まるでウマのように走ることができたと考えられている。

しかし、何よりも特徴的なのは、頭部からニョキッとまっすぐに伸びた長いツノなのだ。

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頭部の化石と復元したツノ。

ツノそれ自体の化石は出土していないが、骨格の分析から、“シベリアのユニコーン”の頭からはケラチンなどの物質からなる巨大なツノが生えていたことがわかっている。

その周囲は1m近くに及び、長さはその何倍にもなるというのだから、これはとてつもないサイズだ。しかもこのツノは、現在のサイのように鼻の上部ではなく、もっと頭の後部、額付近から突き出していた。

ちなみに、ツノは身を守ったりライバルを倒すだけではなく、冬には草の上に積もった雪を振り払うためにも使われていた可能性があるようだ。

まさに、伝説上の生物であるユニコーンそのものとしか喩えようがない動物だが、過去の研究では、約35万年前にシベリアの気候変動が原因で絶滅してしまったと考えられてきた。

アフリカを出発した人類が、アジアへと至ったのが約5万年前、そこからシベリアに到着したのは約3万5000年前である。

そのため、残念ながら人類がこの「エラスモテリウム・シビリカム」と出会っていた可能性はゼロ――と思いきや、今年、定説を覆す大発見があったのだ!

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エラスモテリウムの想像画。

■人類はユニコーンと出会っていた!

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調査に用いられた化石。

このたび、ロシア・トムスク大学の古生物学者であるアンドレイ・シュパンスキー博士が学術誌「American Journal of Applied Science」上で発表したのは、

カザフスタン北東部パヴロダル州から出土した“シベリアのユニコーン”の化石が、放射性炭素年代測定法による分析の結果、なんと2万6038年前のものであることが判明したという衝撃の事実だ。

これが事実ならば、人類がシベリアの大地で「エラスモテリウム・シビリカム」と対面を果たして可能性は極めて高く、後のユニコーン伝説誕生のきっかけにもなったのではないか?

そう考えた博士が、シベリアに暮らすタタール族の伝説を調査すると、なんと実際に一角獣のエピソードが残されていたのだとか。

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モスクワ歴史博物館収蔵の細密画。

「私たちの研究は、各時代における地球環境の変化を知る手がかりにもなるのです」

「過去を知ることで、近未来に起きる気候変動などをより正確に予測できるようになります」

もっとも、このように語っているシュパンスキー博士の関心は、ユニコーン伝説の発祥よりも過去と未来の地球環境にあるようだ。

いずれにしても、人類文化学や古生物学など、多方面にわたる学問領域からの注目を集める発見であることは間違いないだろう。

出典:American Journal of Applied Science http://thescipub.com/PDF/ajassp.2016.189.199.pdf
出典:The Daily Mail

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