記事提供:Doctors Me

医師が解説する医療・健康サイト「Doctors Me」編集部です。
親知らずを抜いた翌日に讃岐うどんを巡る旅に出かけて、抜歯した部分に激痛を感じたことがあります。
Doctors Meにも親知らずを抜いたあとの行動について相談が寄せられました。

Q.相談者からの質問

親知らずを抜いたのですが、いつから運動できますか?

出典 https://doctors-me.com

A.医師からの回答

何か、お医者さまから抜歯後、激しい運動を注意するように言われているのでしょうか。抜歯後に一般的に注意する大切なことは、たとえば 再出血がおこらないようにする。感染が起こらないようにすることです。

出典 https://doctors-me.com

とはいえ、大人になってからの抜歯はどうしたらいいのかわからないことも多いです。

気になる質問を歯科医師にもっと深く聞いてみました。

親知らず抜歯のあと、控えることって?

ここからはDoctors Me歯科医師が「親知らずを抜いたあとに控えること」についてお答えします。

まず、歯を抜いたあとに大事なことは、抜歯窩(歯を抜いた場所)の止血と感染予防です。
歯肉に埋まっている部分が多い親知らずを抜いた後は特に気を付ける必要があります。

次からは通常、抜歯後に控えるようにお伝えしていることをお伝えします。

親知らず抜歯のあと控えること8個

これから記載することは、だいたいどこの歯科医院でも抜歯後"当日の注意事項"として患者さんにお伝えしていることです。
以前にDoctors Meコラムでご紹介した内容と併せて、お伝えします。

1. しっかり止血する
歯を抜いたあとはガーゼをしっかり噛んできちんと止血します。
止血したあとに、なんらかの衝撃でまた出血してしまったときも、同じ方法で対応するといいです。

2. 血行が良くなることを避ける
血行が良くなることで、せっかく止血した抜歯窩からまた出血することがあります。当日は激しい運動や、長い入浴、飲酒は避けるようにしましょう。

3. 喫煙は控える
たばこのニコチンなどの成分は傷の治癒を遅くするだけでなく、感染の原因にもなります。
たばこを吸うことで口の中の圧力が急に変わり、血餅(血の塊)が取れてしまうこともあります。

4. 処方された薬を飲む
感染予防のため、抗生物質と鎮痛剤(鎮痛剤のみの場合もあります)が処方されることがあります。これらは指示通り飲むようにしましょう。
※副作用が出てしまうときはこの限りではありません。

5. 腫れている場合はタオルで冷やす
親知らずを抜くと、歯肉や頬が大きく腫れることがあります。しかし、何日かすると落ち着いてくることがほとんどです。
腫れがひどいときは、水で濡らしたタオルで冷やす対応を取るといいです。
なお、保冷材などで冷やしすぎると逆効果なので注意が必要です。

6.食事は麻酔が切れてから
抜歯後は2時間ぐらいまだ麻酔が効いていますので、麻酔が切れてから食事を摂るようにしましょう。
間違って口唇や頬粘膜を噛んで傷をつけてしまうことがあります。
 
7.強く口をゆすがない
歯を抜いたあと1~2日は強く口をゆすがないようにしましょう。
強くゆすぐと血餅が取れて抜歯窩の治癒を悪くするおそれがあります。 出血を気にしてうがいを何度もすることや唾液を強く吐き出すのも同じです。

8.歯みがきに気をつける
歯を抜いた周囲は歯ブラシは避けてましょう。
食べ物が抜歯窩に入るのを気にしなくて大丈夫です。 歯ブラシで掻き出そうとすると粘膜を傷つけ、逆に炎症が強まります。

抜歯後2~3日に控えたほうがいい食べ物

抜歯した翌日には通常血は止まり、抜歯窩に血餅ができています。
食事のときは抜歯窩に刺激を与えないように、できるだけ抜歯した側と反対側で咬むようにしましょう。 あまり使わない側であると、口唇や頬粘膜を咬んでしまうこともありますので注意するといいですね。

以下は注意が必要な食べ物です。

≪大きく切った野菜(根菜類など)、大きい肉類など≫
調理の仕方にもよりますが、噛みごたえのある物だと何回も口を動かすことになります。すると止血した抜歯窩から出血することがあるので、避けたほうがいいです。

≪おせんべいなどの固いお菓子≫
食べ物の固く尖った形で抜歯窩を傷つける可能性があります。

≪刺激になるもの≫
調味料などで粘膜を刺激し痛みを感じたり、炎症を起こし治癒を遅らせることもあります。
味が濃いもの・塩辛いもの・酸味のあるものといった刺激の強いもの、温度が熱過ぎるもの、カレーやキムチなど香辛料の強いものは控えたほうがいいです。

≪麺類≫
麺はすすって食べることで口の中の圧力が低下します。強くすすった場合血餅が外れることがあります。
 
≪スムージーの様な飲み物≫
太いストローを使用するドロドロした飲み物も控えましょう。


なお、食事に関しては、栄養のバランスを考えて規則正しくとることが基本です。
噛みずらいときは、あまり噛みなくても飲み込みやすいものや粘膜を刺激しない薄味の物がいいでしょう。

控えたらいいことを守らなかったとき、どうなるでしょうか。

何かの原因で血餅が取れてしまうことや、細菌による感染で血餅が溶けたりすることで抜歯窩の骨面が露出して強く痛むことがあります。
これをドライソケットといいます。

歯を抜いたあとの痛みは徐々に和らいでいくはずですが、 歯を抜いたあとはそれほどでなかった痛みがだんだんと酷くなる場合はこのドライソケットが疑われます。

ドライソケットは下顎の親知らずを抜いたあとに起こりやすいとされています。

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最後に歯科医師からアドバイス

抜歯したあと特に神経質になる必要はありません。普段どうりの規則正しい生活を送るように心掛けて下さい。

いくつかのことに気を付けると、1週間後の消毒や抜糸で来院する時にはもう違和感はなくなっているはずです。

それでも、抜歯の手術には個人差があります。
歯の生え方や顎の状態によりあっという間に終わってしまう場合や、骨を削ったりして時間がかかる場合もあります。

痛みが強くなっているなど、気になることがあれば歯科医院に連絡するといいですよ。

(監修:Doctors Me 歯科医師)

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