「東日本大震災」の被災地の一つ、「宮城県塩釜市」。

宮城県のほぼ中央、太平洋岸(仙台湾)に位置する都市である。日本有数の漁港を中心とする港町、および陸奥国一宮・鹽竈神社の門前町としての性格があります。

「おいしさと笑顔がつどうみなとまち」
をキャッチフレーズに、被災後も復興を頑張っている地域です。

しかし、その経済状況は厳しく、大型ショッピングモールなどの影響もあり、テナントはどんどん閉鎖。残っている店舗も赤字経営などが続いています。


そんな厳しい状況下で経営している老舗のお弁当屋さん「ひまわり弁当」も閉鎖の危機に晒されていました。
もうすでに商工会議所に店舗を閉鎖する話まで持ち込んでいたそうです。

そのような状況下にあるお弁当屋さんであるにも関わらず、事業継承をしたいという方が現れました。
重度障害・特定疾患「クローン病」を患っている障害者、「宍戸幸樹」さんです。

現ひまわり弁当代表社員 宍戸幸樹さん

出典 https://youtu.be

彼は言いました。
「子供の頃の夢が料理人だったんです。」


クローン病は口から肛門までの消化器官に炎症や潰瘍を起こし、発熱、腹痛、下痢、下血、体重減少(栄養不良)などの症状がおこる病気で、原因も特定されていない難病です。

宍戸さん自身、20歳まではクローン病という診断名がつかず、入退院の繰り返し、不登校を経験しています。
本人曰く、
「ゴールの見えない暗闇の中をずっと歩いているような人生だった」
といいます。

20歳でクローン病の診断がつくそうですが、すでにかなり悪化しており、この後、腸の手術を4回行い大腸を摘出、小腸の切除で残り約80cmほどにまでなっています。

極端に短くなった腸は吸収率が酷く低くなり、在宅中心静脈栄養投与無しには健康状態を維持することが難しくなってしまうそうです。

更には回腸からストーマ(人工肛門)を作り、そこから排泄を行っているような状態。

これはクローン病の中でもかなり重度の部類に入るそうです。

そのように消化器官に問題が起きている為、まともに食事を取ることが出来ない、絶食に近い状況や、食べられたとしても制限食、という日々を経験しています。

特に25歳から35歳くらいまでが人生の中でもっとも困難な道のりだったそうで、その一部をあげてみます。

・腸管に穴が空き腹腔内に膿が溜まり、高熱と歩行困難になる。
・大腸を切除で下痢が頻回になり複雑痔瘻(痔瘻が複雑に枝分かれをする)と肛門周囲膿瘍(肛門周囲に膿が溜まる)の悪化でストーマ(人工肛門)なる。
・中心静脈栄養で感染症をおこし心内膜炎になる。
・中心静脈栄養の合併症で微量元素のセレン欠乏やマンガン過剰(マンガンが脳に沈着したり)になる。
・腸に関する手術4回、中心静脈栄養のための機器のための手術20回以上。
・入院による鬱を経験。

まさに、
「ゴールの見えない暗闇の中をずっと歩いているような人生」
です。

これを書いている筆者も内部障害を抱えた重度障害者だから分かるのですが、内部障害者は見た目に分からない分、病気や障害を理解してもらうことがなかなか出来ません。宍戸さんも代表社員という立場であるけれど、社員から冷たい目で見られることもあるでしょう。
そういう内部障害、いえ、内部障害関係なく「病気の人」の気持ちが人一倍分かる人なのです。

だからこそ、そのような経験をしてきたからこそ、
「身体の弱い人でも食べることが出来るお弁当が作りたい。」
という思いが強くなっていき、ひまわり弁当の事業継承を承諾したそうです。


しかし、事業継承というものは自分が思っていた以上に問題点が出てきたそうです。
中の設備が古い、人の意識も古い。メニューなどにしても目新しさがない。
そのような全てのことを改善していくには、まだまだ時間が足りないとのこと。

そんな中、店舗改革の一つとして打ち出されたメニュー、ひまわり弁当の看板メニューを作り上げることに成功しました。
それが、

「DXのり弁当」

です。

ひまわり弁当一押しのDXのり弁当

出典 http://himawaribento.jp

DXのり弁当(デラックスのり弁当)についての特徴は、

・有名お弁当チェーンのBIGのり弁より、発売時期が早い
・価格は税込み500円(ワンコイン)
・エビフライ、白身魚フライ、コロッケ、惣菜
・生パン粉を使った本物のエビフライ
・白身魚フライは、身が厚い。
・お米は宮城県産の「特別栽培米ひとめぼれ」
・ご飯と海苔の間には、「某有名メーカーゴマ昆布使用」
・ご飯は、250g 大盛+50円で300gに、特盛+100円で400gに
・からあげ、エビフライ、焼肉のトッピングも可能(別料金)


宍戸さん曰く、
「のり弁にエビフライまでついて、ここまで具沢山でワンコインなのは全国でもうちだけでしょう。」
とのこと。

宮城県塩釜市は漁港であることも特徴です。新鮮な魚が朝一で届きます。だから、味も抜群に美味しいに決まっています。漁港の魚がマズイわけがありません。

それをワンコインで提供出来るのも、漁港の町ならではでしょう。

このように、宍戸さんは常にひまわり弁当の改革を進めていっています。

他のひまわり弁当のメニュー

出典 http://himawaribento.jp

宍戸さんは続けます。

「塩釜という地元を大切にする経営をしながら、身体が弱い自分だから出来る事業というのを行っていきたいと思っています。
体の弱い人とか、高齢者の人とか、そういう人に美味しいものを届けるようなこともしていきたいです。」

そして、楽しそうな笑顔でこう続けます。

「障害や難病を抱えていると、一人の頑張りだけでは事業を実現させていくのは難しいのですが、目線の高い方々や、優秀な技術力がある企業とコラボレーションができれば実現に近づけると思っています。コラボレーションによって被災地である塩釜にも、お客様にも、社員や自社にも輝く未来を届けられると思っています。

例えば、放送作家の鈴木おさむ氏、塩釜市とコラボレーションをして、塩釜キャラ弁を企画したり、明石家さんまさんとコラボレーションして、さんま丼を売り出したり、タニタ食堂さんとコラボレーションして、腸にいい弁当を商品化したりしてみたいです。

どれだけできるかわかりませんが、夢を語って実現させられたら楽しいですよね。」

宍戸さんの人柄が伝わってくるような、夢のある素晴らしい言葉ですね。宍戸さんの人柄がこのように素晴らしいから、引き継ぎ後の社員さんも宍戸さんについてきてくれているのだと筆者は思っています。

是非、この夢を実現させていただきたいものです。

最後に

被災地である宮城県では、このように重度障害者でも頑張ってお弁当屋の経営などを行っています。重度のクローン病を抱えながらも。

このような方が頑張れば頑張るほど、被災地が復興する為の元気のようなものが貰えるような気がしてきます。

よかったら下記動画もご覧下さい。宍戸さんの人柄などが動画で分かるようになっています。

だいちゃん(∀)

出典 YouTube

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