記事提供:カラパイア

近年、遺体は思いつく限りの方法で葬ることができる。最近は環境への意識の高まりから、土に還り木々の養分になりたいと願う人も多いようだ。

そんな人におすすめなのが、このフリーズドライ製法である。

プロメッションは、遺体を冷凍し、振動でそれを粉々にした後で乾燥させ、自然に還す方法である。これを20年間も研究してきたスウェーデンの生物学者スザンヌ・ウィーグ・マサクさんによれば、史上最も自然に優しい埋葬方法だという。

出典 YouTube

生物学の専門家であり、またガーデニングをこよなく愛するウィーグ・マサクさんは、従来の埋葬方法が土壌に与える影響について懸念してきた。

有機物を土に還す最良の方法は、ちょうど堆肥の山の中で起きているように、自然の腐敗プロセスに委ねることだ。

有機物は分解され、やがては養分をたっぷり含んだ肥料となり、土壌を健やかに保つ。まさに植物や動物が育ち、死に、そして生命のサイクルを保つそのやり方だ。

しかし土葬文化が残る西洋で、土に埋められる棺が生分解されることはなく、またそこに塗られている塗料も有害だ。

こうして遺体が自然に土に還ることはない。火葬の場合でも遺体を燃やすエネルギーが無駄であるし、火葬の過程で有害な金属が大気に放出される。プロメッションが生まれたのはこうしたわけだ。

プロメッションは5つの工程からなる。最初は「出棺」工程だ。故人と弔問客との対面や葬儀を執り行いながら、棺に納められていた遺体が取り出され、全自動の“プロメーター(遺体処理装置)”に乗せられる。

次に、液体窒素で遺体を‐196度で急速冷凍し、分解に備える。

ここで火葬における遺骨の粉砕のような従来の手法は採用しない。プロメーターは凍った遺体を振動で粉々にする。ものの数分で微細な粉の山に変えてしまう。

こうしてコンパクトな山になった亡骸はさらにフリーズドライされ、余分な水分が除去される。この時点で、遺体の重量は元の30%ほどになっており、生前の面影はもはやない。

乾燥した亡骸には、さらにそこに含まれる金属を取り除く処理が行われる。こうして歯の詰め物や体内のインプラントなど、プロメーターでは分解できない有害となり得る物質が除去される。

亡骸は最後にコーンスターチやポテトスターチで作られた生分解性の容器に納められる。あとは容器を深さ30~50cm程度に埋めるだけだ。

亡骸は6~18ヶ月ほどで完全に土に還る。そして生命のサイクルが続いていく。

1997年、ウィーグ・マサクさんはプロメッションの発展と普及を目指すプロメッサ・オーガニック社を設立した。現時点では、人の遺体を処理するまでは進んでいない。だが豚を使った試験には成功しているという。

プロメーターの珍しさや大きさ、そしておそらくはコストの懸念もありながらも、プロメッションは実用的な代替手段として、一部からの脚光を浴びることになった。

スウェーデン政府は火葬に代わる遺体処理法として、その合法化を検討しているという。プロメッサ・オーガニック社は“プロメッサ・フレンズ”という支援団体を設立し、その普及を進めている。

明日にでもプロメッションで埋葬できるということはないだろうが、近い将来、この悪玉の必殺技かのような方法であなたが見送られることもあるのかもしれない。

出典:atlasobscura

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