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フランスの国民的ヒロイン、ジャンヌ・ダルク(1412~1431)。彼女の生涯を知らずとも、その名を耳にしたことがある人は多いだろう。

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ジャンヌ・ダルク

農民の娘として生まれながらも、「フランスを救え」という神の啓示を受け、当時イングランドとの間で「百年戦争」を繰り広げていたフランス軍を率いて戦ったジャンヌ。

陥落寸前だったオルレアンを解放するなど数々の武勇を残したが、後にブルゴーニュ公国の捕虜となりイングランドに引き渡されると、異端審問にかけられて19歳の若さで火炙りに処された。

■伝説の指輪は今どこに?

映画や小説の題材として数多く取り上げられてきた彼女は、フランスにとってまさに国の誇り。数々の伝説的エピソードも残されているが、そのなかのひとつに「ジャンヌの指輪」があった。

1431年の異端審問の公式文書には、ジャンヌ・ダルクの所持品として“銀の指輪”と記されていたが、現代になってもその所在が不明のままになっていたのだ。

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ヘンリー・ボーフォート枢機卿

記録によると、指輪には「イエス」と「マリア」の名前、そして3つの十字架が刻まれていたという。

ジャンヌの処刑後にイングランド王ヘンリー7世の手に渡ったというが、その後はヘンリー・ボーフォート枢機卿などに所有者を変え、いつの間にか行方がわからなくなっていた。

ところが、長い間フランスの博物館関係者や古物コレクターが血眼になって探し求めてきた「ジャンヌの指輪」がついに発見され、フランスに凱旋することになったという驚きのニュースが飛び込んできた。

■奇跡の発見、その経緯

英紙「The Telegraph」をはじめとする複数の海外メディアが報じたところによると、過去600年近くにわたり行方不明となっていた「ジャンヌの指輪」は、まだイギリスにあった。

所有していたのは、ハリソンさんという医師の一家だ。1947年にジェームズ・ハリソン氏がわずか2万8,000円で購入してから、子どもたちに受け継がれてきたものの、それが歴史的に重要な品だと考える者など誰もいなかったという。

事態が急転したのは昨年のこと。ロンドンのタイムライン・オークションズのサイトに掲載されていた「ジャンヌの指輪」に関する情報をハリソン家の1人が偶然目にし、一族の手元にある指輪の特徴と一致することを発見。

“指輪をフランスに取り戻す”ことを目指してきたピュイ・デュ・フー財団に鑑定を依頼したところ、これが伝説の「ジャンヌの指輪」そのものであることが判明したのだ。

そして先月26~27日、「ジャンヌの指輪」はタイムライン・オークションズで競売にかけられた。

アメリカやイギリス、そしてフランスの古物コレクターたちによる熾烈な競争の末に落札したのは、なんと前述のピュイ・デュ・フー財団。開始価格の実に30倍、4,800万円で競り落とされたという。

かくして「ジャンヌの指輪」は、600年の長い旅を終え、晴れてフランスへと帰国する運びとなった。

母国では、「国の宝が凱旋する」と各メディアが興奮気味に報じているが、特に極右政治団体「国民戦線」の党首マリーヌ・ル・ペン氏などは、ツイッターで喜びを爆発させているようだ。

ジャンヌ・ダルクとともに数々の戦いをくぐり抜けてきた指輪――。まるで600年の時を物語るようなその渋い輝きに、フランスのみならず世界中の人々が魅了されている。

出典:The Telegraph
出典:The Daily Mail
出典:EXPRESS

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